学科の特色・3つのポリシー

学科の特色・3つのポリシー

理念・目的

外国語学部ドイツ語学科は、ドイツ語の運用能力を養成し、ドイツ語圏の歴史・文化・社会を理解するための専門知識を習得した、国際的視野に立つ教養人を育成することを目的とする。

学位授与方針(DP)

(学位授与要件、学位の種類)

ドイツ語学科は、修業年限を満たし、所定の単位を修得し、卒業時点で以下の能力を身に付けた者に「学士(外国文化)」の学位を授与する。

(学位の裏付けとなる「能力」)

1.ドイツ語を第一外国語および英語を第二外国語として修得し、それらの言語スキルに基づき異文化理解を深め、主にドイツ語圏を対象とする概括的な人文的教養・倫理観を獲得し、国際的な市民としての社会的責任を果たす能力を身に付けている。

2.ドイツ語運用能力については、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4技能を総合的に修得し、ドイツ語を用いて他者とのコミュニケーションを図り、異文化を理解し情報を収集するのに必要な専門的な能力を身に付けている。

3.英語運用能力については、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4技能に関して、国際的に社会生活を営む上で必要とされる一般学術目的の英語能力を身に付けている。

4.言語・文学・思想研究コースについては、修得された高度な語学能力を活かし、ドイツ語を一言語の体系として探求すると同時に、ドイツ語において産み出される文学・思想などについて多様な視点からアプローチすることを通して、ドイツ語を語学に限定することなく理解を深め、得られた知識を活用してドイツ語圏の言語・文学・思想に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を身に付けている。

5.芸術・文化研究コースについては、修得された高度な語学能力を活かし、音楽や美術、演劇、メディア文化など、ドイツ語圏における芸術・文化の多様な専門領域に関する知識を体系的かつ横断的に修得し、その知識を活用してドイツ語圏の芸術・文化に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を身に付けている。

6.現代社会・歴史コースについては、修得された高度な語学能力を活かし、政治や経済、歴史、地域・環境問題、EUとの関係など、ドイツ語圏の社会・歴史の多様な専門領域に関する知識を体系的かつ横断的に修得し、その知識を歴史的かつ現代的事象と結び付けて考察し、なおかつ具体的に駆使してドイツ語圏の社会・歴史に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を身に付けている。

7.演習(ゼミナール)では、ドイツ語やドイツ語圏の文学・思想・芸術・文化・現代社会・歴史に関して各演習の設定するテーマについての系統的な専門知識を修得する。独自の研究課題を設定した研究発表・レポート作成・ディスカッション・グループワークなどを通じて、少人数での協働学習によりコミュニケーション・スキルやチームワーク能力、情報リテラシーを養う。教員の指導によって全人的教養Bildung(これは天野貞祐の言う「人間形成」である)と論理的思考に基づき学習成果を自分の言葉で的確に表現するプレゼンテーション能力を身に付けている。

教育課程の編成・実施方針(CP)

(カリキュラム)

ドイツ語学科では、学位授与方針に掲げる能力を養成するために、以下の通り外国語科目、概論・専門講義・テクスト研究科目、演習科目、卒業論文、外国語学部共通科目、全学共通授業科目、免許科目(教職課程・外国語(ドイツ語))を配置する。

(外国語教育)

第一外国語をドイツ語と定め、学科基礎科目として第1学年から第2学年(第1学期から第4学期)まで「聞く」「話す」「読む」「書く」という4技能を総合的に修得し、ドイツ語を用いて他者とのコミュニケーションを図り、異文化を理解し情報を収集するのに必要な能力を養成するために、基礎ドイツ語、応用ドイツ語、総合ドイツ語、中級ドイツ語の必修科目を配置し、既修クラス・未修クラスに分けて習熟度別教育を実践する。第3学年から第4学年(第5学期から第8学期)まで4技能のより高度な能力を養成するために、上級ドイツ語部門に選択必修科目を配置し、そのうち8単位を必修として、習熟度別教育を行い、ドイツ語を総合的に修得・理解し、さまざまな事柄についてドイツ語の文章で表現することやドイツ語で議論することができるようにする。

また、第二外国語を英語と定め、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能に関して、国際的に社会生活を営む上で必要とされる一般学術目的の英語能力を養成するために、全学的に編成される全学共通カリキュラム英語部門の枠組みで第1学年から第4学年(第1学期から第8学期)まで選択科目を配置し、そのうち10単位を必修とする。

(教養教育)

建学の理念に基づき、学生の人間形成にとって必須と考える共通の教養を学科の専門性を越えて修得できるように、学部・学科を越えて編成される全学共通カリキュラムの枠組みで全学共通授業科目を配置し、以下のような知識、技能、態度を養成する。

・思想、歴史・文化、社会、自然・環境・人間に関する概括的な知識の理解、さまざまな言語およびその文化的背景に関する知識の理解。

・問題や関心に基づいてさまざまな知的領域を探索できる技能、および論理的・芸術的・倫理的・科学的・社会科学的等の多様な思考能力、諸言語によるコミュニケーション技能。

・組織やチームの一員としての統率力と自己理解のための態度、自律的かつ積極的であるとともに多様性を尊重する協調的かつ国際的な態度、創造性・社会性・好奇心・チャレンジ精神・粘り強さ。

全学共通授業科目は学際的学修を可能にするように、分野の点で大きく「ことばと思想」、「歴史と文化」、「現代社会」、「自然・環境・人間」の4つに分け、授業形態の点から全学総合科目群(全学総合講座部門、全学共通講義科目部門、全学共通実践科目部門、スポーツ・レクリエーション部門)と外国語科目群(英語部門、外国語部門(英語以外)、日本語部門(外国人学生および帰国学生用))の2科目群7部門とし、科目それぞれの特性および内容に応じて第1学年から第4学年(第1学期から第8学期)まで順次あるいは必要に応じて履修できるよう配当する。特に全学総合講座部門では、主に第1学年(第1学期から第2学期)を対象として全学総合講座の2科目4単位を必修とする。

学際的教育

学科の専門領域を越えた総合的な知識を修得し、国際的・学際的な視野をもって分析し、自らの見解を提示できるようにすることを目標として、外国語学部共通科目「総合講座」、「情報科学概論」、「情報科学各論」、「経済原論」、「社会心理学」を設置し、そのうち1科目2単位を選択必修とする。

専門教育

ドイツ語圏の言語・歴史・文化(文学・思想・芸術)・社会に関する体系的な専門知識を修得するため、第1学年第1学期から履修可能な概論科目、第2学年第3学期から履修可能な専門講義科目を設置するとともに、それを言語・文学・思想研究コース、芸術・文化研究コース、現代社会・歴史研究コースの3コースに分ける。専門講義科目への導入としてドイツ語圏入門を第1学年(第1学期から第2学期)の必修とする。またコースとは別に第2学年(第3学期から第4学期)の必修科目として基礎演習、第3学年から第4学年(第5学期から第8学期)の必修科目として専門演習(ゼミナール)を設置する。専門演習では、ドイツ語やドイツ語圏の文学・思想・芸術・文化・現代社会・歴史に関して各演習の設定するテーマについての系統的な専門知識の修得を目指す。独自の研究課題を設定した研究発表・レポート作成・ディスカッション・グループワークなどを通じて、少人数での協働学習によりコミュニケーション・スキルやチームワーク能力、情報リテラシーを養う。教員の指導によって全人的教養Bildung(これは天野貞祐の言う「人間形成」である)と論理的思考に基づき学習成果を自分の言葉で的確に表現するプレゼンテーション能力の獲得を目指す。また卒業論文を第4学年の選択科目として置く。

言語・文学・思想研究コースでは、修得された高度な語学能力を活かし、ドイツ語を一言語の体系として探求すると同時に、ドイツ語圏において産み出される文学・思想などについて多様な視点からアプローチすることを通してドイツ語を語学に限定することなく理解を深め、得られた知識を活用してドイツ語圏の言語・文学・思想に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を養うことを目指す。そのためにドイツ語概論およびドイツ語圏文学・思想概論の選択必修科目を配置してそのうち4単位を必修とし、ドイツ語圏の言語、ドイツ語圏の文学、ドイツ語圏の思想をはじめとする講義、テクスト研究(言語・文学・思想)の科目群を設置する。

芸術・文化研究コースでは、修得された高度な語学能力を活かし、美術や音楽、演劇、メディア文化など、ドイツ語圏における芸術・文化の多様な専門領域に関する知識を体系的かつ横断的に修得し、その知識を活用してドイツ語圏の芸術・文化に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を養うことを目指す。そのために、ドイツ語圏芸術・文化概論を必修科目として設置し、ドイツ語圏の美術、ドイツ語圏の音楽、ドイツ語圏の演劇、ドイツ語圏のメディア文化をはじめとする講義、テクスト研究(芸術・文化)の科目群を設置する。

現代社会・歴史コースでは、修得された高度な語学能力を活かし、政治や経済、歴史、地域・環境問題、EUとの関係など、ドイツ語圏の社会・歴史の多様な専門領域に関する知識を体系的かつ横断的に修得し、その知識を歴史的かつ現代的事象と結び付けて考察し、なおかつ具体的に駆使してドイツ語圏の社会・歴史に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を養うことを目指す。そのために、ドイツ語圏現代社会概論およびドイツ語圏歴史概論の選択必修科目を配置してそのうち4単位を必修とし、ドイツ語圏の政治・経済、ドイツ語圏の歴史、ドイツ語圏の地域・環境問題、ドイツ語圏とEUをはじめとする講義、テクスト研究(現代社会・歴史)の科目群を設置する。

また、交流する文化の諸相を理解する概括的な知識を修得するために、交流文化論の科目群を選択科目として設置する。

教職課程

中学校・高等学校でのドイツ語教育を実践できるようにすることを教育目標として、教職免許「外国語(ドイツ語)」取得に必要な教科の指導法を修得するための教職課程の科目群を設置する。

外国語学部ドイツ語学科履修系統図

外国語学部共通科目履修系統図

入学者受け入れ方針(AP)

(求める人物像)

ドイツ語学科では、獨協大学および外国語学部ならびに本学科の教育目的に共感し、次の学力・適性をもつ人物を求める。

・高等学校段階の基礎的な学力と、日本語での思考力、判断力、および表現力ならびに専門分野の学修に必要な学力、特に英語またはドイツ語の学力。
・大学においてドイツ語を学修するのに充分な語学適性。
・将来、国際的視野に立つ教養人として社会的に活躍する意欲と倫理観。
・ドイツ語圏に脈々と受け継がれる言語・文学・思想・芸術・文化・歴史・社会を理解したいという意欲。

(出願要件)

高等学校もしくは中等教育学校卒業(当該年度末卒業見込みを含む)またはそれに相当する資格(詳細は入試要項および入試概要参照)と学力を要する。科目別では、全ての試験方式で外国語(英語またはドイツ語)の学力を求める。それに加えて国語(または小論文)、地理歴史・公民、数学、理科のいずれか一つもしくは複数の科目の学力を入試種別に応じて求める。

(入学者選抜方法)

外国語教育重視の観点から、外国語科目(英語またはドイツ語)を重視した入試を行う。また、多彩な学生の受け入れを図るべく、一般入試をはじめとするさまざまな入試制度(詳細は入試要項および入試概要参照)を設ける。