学科の特色・3つのポリシー

学科の特色・3つのポリシー

理念・目的

外国語学部フランス語学科は、フランス語の運用能力を養成し、フランス語圏の歴史・文化・社会を理解するための専門知識を習得した、国際的視野に立つ教養人を育成することを目的とする。

学位授与方針(DP)

(学位授与要件、学位の種類)

フランス語学科は、修業年限を満たし、所定の単位を修得し、卒業時点で以下の能力を身に付けた者に「学士(外国文化)」の学位を授与する。

(学位の裏付けとなる「能力」)

1.フランス語を第一外国語および英語を第二外国語として修得し、それらの言語スキルに基づき主にフランス語圏を対象とする概括的な国際教養を持って、国際的な市民としての社会的責任を果たす能力を身に付けている。

2.フランス語運用能力については、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4技能に関して、口頭での受容と産出(Compréhension et production orales)および書き言葉での受容と産出(Compréhension et production écrites)によって他者とフランス語でコミュニケーションを図り情報を収集することのできる専門的な能力を身に付けている。

3.英語運用能力については、「聞く」「話す」「読む」「書く」という4技能に関して、国際的に社会生活を営む上で必要とされる一般学術目的の英語能力を身に付けている。

4.フランス語コミュニケーションコースについては、フランス語という言語を体系的に探求すると同時に、言語学・語学教育やメディアなど異なる側面から多角的にアプローチすることでフランス語をより深く理解し、その知識を活用してフランス語圏でのコミュニケーションのさまざまな事象について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を身に付けている。

5.フランス芸術文化コースについては、フランス語圏の芸術文化の多様な専門領域に関する知識を体系的・横断的に修得し、その知識を活用してテキスト・画像・映像・その他の表象による芸術作品を享受・読解し、それについて適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を身に付けている。

6.フランス現代社会コースについては、フランス語圏の社会の多様な専門領域に関する知識を体系的・横断的に修得し、その知識を活用してさまざまな社会現象・事象を正しく理解し、それについて適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を身に付けている。

7.演習(ゼミナール)については、フランス語やフランス語圏の言語・歴史・文化・社会に関して各演習の設定するテーマについての系統的な専門知識の修得・理解に基づき、独自の研究課題を設定した研究発表・レポート作成・ディスカッション・グループワークなどを通じて養成される少人数での協働学習によるコミュニケーション・スキルやチームワーク能力とともに学習成果を自分の言葉で的確に表現する論理的なプレゼンテーション能力を身に付けている。

教育課程の編成・実施方針(CP)

(カリキュラム)

フランス語学科では、学位授与方針に掲げる能力を養成するために、以下の通り学科基礎科目、学科共通科目、学科専門科目、演習、卒業論文、外国語学部共通科目、全学共通授業科目、免許科目(教職課程・外国語(フランス語))を配置する。

(外国語教育)

第一外国語をフランス語と定め、学科基礎科目として第1学年から第2学年(第1学期から第4学期)まで「聞く」「話す」「読む」「書く」という4技能に関して口頭での受容と産出(Compréhension et production orales)および書き言葉での受容と産出(Compréhension et production écrites)の基礎能力を養成するために、フランス語の文法、総合、会話、LL、講読、TP(実践練習、既修者のみ)、構文の必修科目を配置し、既修クラス・未修クラスに分けて習熟度別教育を実践する。第1学年第2学期末(留年者は第1学年第1学期末)および第2学年第4学期末(留年者は第2学年第3学期末)にフランス語必修科目の取得単位数に基づき進級判定を行い、また第2学年第4学期後半にフランス国民教育省が実施するTCF (Test de Connaissance du Français)を全員受験し各自のフランス語習熟度を客観的に判断できるようにする。また学科共通科目として第3学年から第4学年(第5学期から第8学期)まで4技能のより高度な能力を養成するために、総合フランス語を必修科目として、またフランス語文章表現法、フランス語会話、ビジネスフランス語、上級フランス語を選択必修科目として配置し、習熟度別教育を行い、フランス語を総合的に修得・理解し、さまざまな事柄についてフランス語の文章で表現することやフランス語で議論できるようにする。

また、第二外国語を英語(外国人学生は日本語)と定め、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能に関して、国際的に社会生活を営む上で必要とされる一般学術目的の英語能力を養成するために、全学的に編成される全学共通カリキュラム(全カリ)英語部門の枠組みで第1学年から第4学年(第1学期から第8学期)まで選択科目を配置し、そのうち10単位を必修とする。

(教養教育)

建学の理念に基づき、学生の人間形成にとって必須と考える共通の教養を学科の専門性を越えて修得できるように、学部・学科を越えて編成される全学共通カリキュラム(全カリ)の枠組みで全学共通授業科目を配置し、以下のような知識、技能、態度を養成する。

・思想、歴史・文化、社会、自然・環境・人間に関する概括的な知識の理解、さまざまな言語およびその文化的背景に関する知識の理解。

・問題や関心に基づいてさまざまな知的領域を探索できる技能、および論理的・芸術的・倫理的・科学的・社会科学的等の多様な思考能力、諸言語によるコミュニケーション技能。

・組織やチームの一員としての統率力と自己理解のための態度、自律的かつ積極的であるとともに多様性を尊重する協調的かつ国際的な態度、創造性・社会性・好奇心・チャレンジ精神・粘り強さ。

全学共通授業科目は学際的学修を可能にするように、分野の点で大きく「ことばと思想」、「歴史と文化」、「現代社会」、「自然・環境・人間」の4つに分け、授業形態の点から全学総合科目群(全学総合講座部門、全学共通講義科目部門、全学共通実践科目部門、スポーツ・レクリエーション部門)と外国語科目群(英語部門、外国語部門(英語以外)、日本語部門(外国人学生および帰国学生用))の2科目群7部門とし、科目それぞれの特性および内容に応じて第1学年から第4学年(第1学期から第8学期)まで順次あるいは必要に応じて履修できるよう配当する。特に全学総合講座部門では、主に第1学年(第1学期から第2学期)を対象として全学総合講座の2科目4単位を必修とする。

学際的教育

学科の専門領域を越えた総合的な知識を修得し、国際的・学際的な視野をもって分析し、自らの見解を提示できるようにすることを目標として、外国語学部共通科目「総合講座」、「情報科学概論」、「情報科学各論」、「経済原論」、「社会心理学」を設置し、これと全学共通授業科目を合わせた選択肢の中から20単位を選択必修とする。

専門教育

フランス語圏の言語・歴史・文化・社会に関する体系的な専門知識、技能を修得するために、学科専門科目を設置し、第2学年から第4学年(第3学期から第8学期)に配当するとともに、それをフランス語コミュニケーション、フランス芸術文化、フランス現代社会の3コースに分ける。学科専門科目の専門教育への導入として第1学年(第1学期から第2学期)の学科基礎科目の中にフランス芸術文化入門およびフランス現代社会入門を置く。またコースとは別に第3学年から第4学年(第5学期から第8学期)の必修科目として演習(ゼミナール)を設置する。演習ではフランス語やフランス語圏のさまざまなテーマに関して系統的な専門知識を学習しつつ、少人数での協働学習(グループワーク)によりコミュニケーション・スキルやチームワーク能力を修得するとともに、独自に設定した研究課題に関する研究発表・レポート作成・ディスカッションを通じて学習成果を自分の言葉で的確に表現する論理的なプレゼンテーション能力の獲得を目指す。また卒業論文を第4学年の選択科目として置く。

フランス語コミュニケーションコースには、フランス語圏の言語・コミュニケーションに関する専門知識を修得し、言語学・言語教育やメディアなど多角的な側面について分析して自らの見解を提示できる能力を養成するため、言語学・言語教育・メディアのフランス語・コミュニケーションなどに関する講義および講読の科目群を設置する。

フランス芸術文化コースには、フランス語圏の芸術文化に関する専門知識を修得し、作品の鑑賞・享受・読解・分析を通じて自らの見解を提示できる能力を養成するために、美術・音楽・文学・舞台芸術などに関する講義および講読の科目群を設置する。

フランス現代社会コースには、フランス語圏の社会に関する専門知識を修得し、社会の諸問題を分析して自らの見解を提示できる能力を養成するために、歴史・政治・経済・地域・現代思想などに関する講義および講読の科目群を設置する。

また、交流する文化の諸相を理解する概括的な知識を修得するために、交流文化論の科目群を選択科目として設置する。

教職課程

中学校・高等学校でのフランス語教育を実践できるようにすることを教育目標として、教職免許「外国語(フランス語)」取得に必要な教科の指導法を修得するための教職課程の科目群を設置する。

外国語学部フランス語学科履修系統図

外国語学部共通科目履修系統図

入学者受け入れ方針(AP)

(求める人物像)

フランス語学科では、獨協大学および外国語学部ならびに本学科の教育目的に共感し、次の学力・適性をもつ人物を求める。

・高等学校段階の基礎的な学力と、日本語での思考力、判断力、および表現力ならびに専門分野の学修に必要な学力、特に英語ならびにフランス語の語学力。
・大学においてフランス語を学修するのに十分な語学適性。
・将来、国際的視野に立つ教養人として社会的に活躍する意欲と倫理観。
・フランス語圏に脈々と受け継がれる言語・歴史・文化・社会を理解したいという意欲。

(出願要件)

高等学校もしくは中等教育学校卒業(当該年度末卒業見込みを含む)またはそれに相当する資格(詳細は入試要項および入試概要参照)と学力を要する。科目別では、全ての試験方式で外国語(英語またはフランス語)の学力を求める。それに加えて国語(または小論文)、地理歴史・公民、数学、理科のいずれか一つもしくは複数の科目の学力を入試種別に応じて求める。

(入学者選抜方法)

外国語教育重視の観点から、外国語科目(英語またはフランス語)を重視した入試を行う。また、多彩な学生の受け入れを図るべく、一般入試をはじめとするさまざまな入試制度(詳細は入試要項および入試概要参照)を設ける。