学科の特色・3つのポリシー

学科の特色・3つのポリシー

理念・目的

経済学部国際環境経済学科は、外国語の能力、ならびに、豊かな歴史観、自然観、および、倫理観を中核とする教養に基礎付けられた経済学の専門知識を習得したうえで、環境に対する責任と正しい認識に基づき、持続可能な社会の実現を目指して、地域社会や国際社会に貢献できる実践的な人材の育成を目的とする。

学位授与方針(DP)

(学位授与要件、学位の種類)

国際環境経済学科は、修業年限を満たし、所定の単位を修得し、卒業時点で以下の能力を身に付けた者に「学士(経済学)」の学位を授与する。

(学位の裏付けとなる「能力」)

1.英語を中心とした外国語を修得し、豊かな歴史観、自然観および倫理観を中核とする幅広い教養教育に基礎付けられた経済学の専門知識を習得したうえで、学科専門科目の修得により、環境に対する責任と正しい認識に基づき、持続可能な社会の実現を目指して、地域社会や国際社会に貢献できる実践的な能力を身に付けている。

2.「公共経済」部門では、市場メカニズムの基本原理とともに、市場が解決できない問題に対する政府の役割や持続可能性の問題を多角的に分析する能力を身に付けている。

3.「環境」部門では、自然科学としての環境学についての知識と考え方を修得するとともに、環境を経済社会システムにおける人間の経済活動との関係において捉える能力を身に付けている。

4.「国際」「外国経済」部門では、持続可能な発展のための国際社会システムの構築を探り、国際的な相互依存関係において問題を捉える能力を身に付けている。

5.「調査・統計分析」部門では、データを収集し、情報を正しく読み取る調査・分析能力およびフィールドワークによって現地が抱える問題を的確に把握する能力を身に付けている。

6.「地域・実践」部門では、グローバルな問題をより身近な地域の課題として捉え直し、実践的・能動的に課題解決に向けて行動できる能力を身に付けている。

7.英語については、まず「全学共通授業科目」「外国語科目群」の「英語部門」において「一般学術目的の英語(EGAP)」を学ぶことで、専攻分野にかかわらず必要な学術的言語技能として、英語運用能力の「読む」「書く」「話す」「聞く」の4技能を身に付けている。また、「特定学術目的の英語(ESAP)」としての英語教育を学び、ビジネスの現場で役に立ち、専門領域に関して議論し、グローバル社会の問題を読み解き、データを集めて分析する英語運用能力を身に付けている。

8.更に、演習(ゼミナール)等を通じて、能動的に課題解決する能力を育成し、環境問題や貧困問題といった持続可能性に関する問題に対して、データを集め、情報を読み取り、発信し、協働できる能力を身に付けている。

9.演習(ゼミナール)では、広範囲にわたる学際的な専門科目の学びで得た知識、技能を総合的に用いて、持続可能な社会の実現に向けたテーマを掲げて研究し、課題解決に向けて考え、議論し、行動する能力を身に付けている。

教育課程の編成・実施方針(CP)

(カリキュラム)

国際環境経済学科では、学位授与方針に掲げる能力を養成するために、以下の通り学部基礎科目、学科基礎科目、学科専門科目、教職関連科目(教職課程・社会、公民)、演習科目、全学共通授業科目を配置する。

(外国語教育)

一般学術目的の英語(EGAP)では、専攻分野にかかわらず必要な学術的言語技能を,英語運用能力の「読む」「書く」「話す」「聞く」の4つの技能と合わせて養成する。第1学年(第1学期から第2学期)には8単位を必修科目として配置し、第2学年(第3学期から第4学期)には6単位を必修科目として配置する。第3学年(第5学期から第6学期)にはEnglish(Selected Topics in Social Sciences)の2単位を必修科目として配置し、学科の専門教育へスムーズにつながるように配慮する。入学時に受験するTOEIC®Listening & Reading IPテストのスコアによる習熟度別クラス編成を行うとともに、入学後の学修成果の客観的把握と学修モチベーション維持のため、第1学年第2学期末、第2学年第4学期末にも同様に全員にTOEIC®L&Rを受験させる。

特定学術目的の英語(ESAP)として、第2学年(第3学期から第4学期)、第3学年(第5学期から第6学期)に英語ビジネス・コミュニケーション、メディア英語、外国語文献購読のための専門英語、専門中国語を配置するほか、第3学年(第5学期)にはIntroductory Lecturesを必修科目として配置し、専門領域について英語による入門的な講義を行う。

(教養教育)

建学の理念に基づき、学生の人間形成にとって必須と考える共通の教養を学科の専門性を越えて修得できるように、学部・学科を越えて編成される全学共通カリキュラム(全カリ)の枠組みで全学共通授業科目を配置し、豊かな歴史観、自然観および倫理観を中核とする教養として以下のような知識、技能、態度を養成する。

・思想、歴史・文化、社会、自然・環境・人間に関する概括的な知識の理解、さまざまな言語およびその文化的背景に関する知識の理解。
・問題や関心に基づいてさまざまな知的領域を探索できる技能、および論理的・芸術的・倫理的・科学的・社会科学的等の多様な思考能力、諸言語によるコミュニケーション技能。
・組織やチームの一員としての統率力と自己理解のための態度、自律的かつ積極的であるとともに協調的かつ国際的な態度、創造性・社会性・好奇心・多様性・チャレンジ精神・粘り強さ。

全学共通授業科目は学際的学修を可能にするように、分野の点で大きく「ことばと思想」、「歴史と文化」、「現代社会」、「自然・環境・人間」の4つに分け、授業形態の点から全学総合科目群(全学総合講座部門、全学共通講義科目部門、全学共通実践科目部門、スポーツ・レクリエーション部門)と外国語科目群(英語部門、外国語部門(英語以外)、日本語部門(外国人学生および帰国学生用))の2科目群7部門とし、科目それぞれの特性および内容に応じて第1学年第1学期から第4学年第8学期まで順次あるいは必要に応じて履修できるように配当する。特に全学総合講座部門では、主に第1学年(第1学期から第2学期)を対象として全学総合講座の2科目4単位を必修とする。

専門教育

経済学の専門知識を習得したうえで、環境に対する責任と正しい認識に基づき、持続可能な社会の実現を目指して、地域社会や国際社会に貢献できる実践的な人材を育成するため、以下の専門教育を行う。

学部基礎科目群として、第1学年(第1学期から第2学期)に、学部で共通となる基礎科目を修得し、第2学年第3学期以降の学修に応用できる基礎能力を養成するための必修科目(クラスセミナー、経済学(ミクロ)、経済学(マクロ)、経営学、経済経営数学入門、統計学入門)を配置する。

学科基礎科目群として、第1学年第1学期に自然科学領域の環境学、第2学期に社会科学領域のサステイナビリティ学を学際的な必修科目として配置する。また、第2学年(第3学期から第4学期)にはミクロ経済学、マクロ経済学を必修科目にして、経済学の専門知識の基礎を養成する。

学科専門科目群は、公共経済、環境、国際、調査・統計分析、地域・実践の各部門から構成される。公共経済部門には、公共経済学、経済政策論、都市経済学、ゲーム理論、産業組織論、行動経済学など公共経済・政策関連科目を配置する。環境部門には、地球環境論、経済地理学、地域生態論、環境経済学、環境政策論、資源・エネルギー経済論、環境ビジネス論、環境マネジメント論、環境法、国際環境法といった環境学・環境経済学関連科目を配置する。国際部門では、国際公共政策論、国際貿易論、開発経済学、国際開発論、開発社会学、国際NPO論、国際経済法、国際政治経済学、国際協力論、国際組織論といった国際公共政策関連科目を配置する。調査・統計分析部門では、計量経済学、社会調査論、多変量解析、地域調査論、地理情報システム論、データマイニング論といった科目を配置し、特に地域調査論ではフィールドワークの方法論について学ぶ。地域・実践部門では、地域づくり論、地域活性化論、ソーシャル・ビジネス論といった科目を配置し、実際に現地に行って活動する。

少人数・アクティブな学びを実践するために、第2学年から第4学年(第3学期から第8学期)の必修科目として演習(ゼミナール)を 配置する。演習では、持続可能な社会の実現に向けたテーマを設定して研究に取り組み、第4学年(第7学期から第8学期)には卒業論文(卒業研究)の作成を義務とする。

教職課程

中学校での社会科教育および高等学校での公民科教育を実践できるようにすることを教育目標として、教職免許「社会」および「公民」取得に必要な教科の指導法を修得するための教職関連科目群を設置する。

入学者受け入れ方針(AP)

(求める人物像)

国際環境経済学科では、獨協大学および経済学部ならびに本学科の教育目的に共感し、次の学力・適性をもつ人物を求める。

・高等学校段階の基礎的な知識および技能、思考力・判断力・表現力等の能力ならびに主体的に学習に取り組む態度。
・特に高等学校段階の外国語(英語)の学力およびその学力を大学の学修で伸ばし将来国内外で積極的に活用する意欲。
・大学における専門分野である環境学、サステイナビリティ学をはじめ、社会科学領域および自然科学領域について広く必要な知識を学修するのに十分な適性。
・将来、国際的視野に立つ教養人として社会的に活躍する意欲と倫理観。
・グローバル社会における持続可能性の課題に関心を持ち、持続可能な社会を創っていくために社会を変革したいという意欲。

(出願要件)

高等学校もしくは中等教育学校卒業(当該年度末卒業見込みを含む)またはそれに相当する資格(詳細は入試要項および入試概要参照)と学力を要する。科目別では、全ての試験方式で外国語(英語)の学力を求める。それに加えて国語(または小論文)、地理歴史・公民、数学、理科のいずれか一つもしくは複数の科目の学力を入試種別に応じて求める。

なお、指定校推薦入試、公募制推薦入試、卒業生子女・弟妹入試、編入学試験の各入試の出願資格については、英語を中心とした外国語教育を重視する国際環境経済学科の教育課程に対応できるように、英語について経済学科、経営学科よりも出願要件を若干高くする。

(入学者選抜方法)

国際的な視点および外国語教育重視の観点から、外国語科目(英語)を特に重視した入試を行う。また、多彩な学生の受け入れを図るべく、一般入試をはじめとする様々な入試制度(詳細は入試要項および入試概要参照)を設ける。