2002 学生懸賞論文佳作作品(2編)・審査員特別賞作品(1編)

2002 学生懸賞論文佳作作品(2編)・審査員特別賞作品(1編)

入選

該当作なし

佳作

「携帯電話文化論~コミュニケーション文化の変化を考える~」
法学部法律学科3年 五十嵐 加奈子 要旨はこちら

「日本の英語教育に本当に必要なもの」
外国語学部言語文化学科4年 荒井 一幸 要旨はこちら

審査員特別賞

「イスラエル・パレスチナ紛争における内憂的側面の重要性」
外国語学部英語学科4年 坂本 浩明 要旨はこちら

<佳作>
「携帯電話文化論~コミュニケーション文化の変化を考える~」
法学部法律学科3年 五十嵐 加奈子

 携帯電話におけるメール機能は大変便利なものである。メールはわたしたちのコミュニケーションに大きな影響を与えている。しかし、メールは万能ではない。メールでは伝わりきらないこともある。人とのつながりを作っていくには、やはり、直接「会う」ということが必要である。
「人と会うのは最高のエンターテイメント」なのだ。コミュニケーションは相互に五感を通じて行うものだ。顔をあわせることで得られる情報は少なくない。人こそが情報なのである。
そういったことをふまえた上で、メールを利用すれば、さらにいい関係をその相手と築くことができるだろう。

<佳作>
「日本の英語教育に本当に必要なもの」
外国語学部言語文化学科4年 荒井 一幸

 昨今、教育改革が各方面で頻繁に叫ばれている中、英語教育への関心も非常に高く、各界から様々な視点で多種多様の提言がなされている。日本人は伝統的に「読み・書きは得意だが、会話は苦手である」と言われてきており、そうした反省から、教授法、教材、動機付け等の問題が浮かび上がってくる。
私は問題解決の手段として、

  • 1. 教授法の根本的見直し
  • 2. 適切な教材の選択
  • 3. 確固たる動機付け
  • 4. 入試制度(英語)の抜本的改革
  • 5. 「英語は国際共通言語である」を認識
  • 6. 「総合的な学習の時間」を最大限に活用
  • 7. 真の異文化理解教育(言語教育と自国文化理解教育)の推進
  • 8. 国際的な場におけるボランティア活動の推進

を提言したい。
21世紀の国際社会において、真の異文化レベルでの対話を成立させるには、確固たる国語力と自国文化理解という基盤に裏付けられた、高度な英語能力が不可欠だ。そこでは、自国文化について自分なりの視点を持ち、その立場から自国語だけでなく外国語でも発表し得る自己の世界観と語学力を持つことこそ、何よりも重要なのだと考えているからだ。

<審査員特別賞>
「イスラエル・パレスチナ紛争における内憂的側面の重要性」
外国語学部英語学科4年 坂本 浩明

 内憂外患という言葉がある。これは国内の問題と共に、外国からもたらされる問題があるということである。イスラエル・パレスチナ紛争はイスラエル対パレスチナという外患の視点で議論されることが多い。私達がテレビで目にするのもパレスチナによるテロとイスラエルによる空爆といった対立の構図ではないだろうか。
しかし水面下で紛争を複雑化させているのがイスラエルとパレスチナ双方の内憂であることは注目されていない。イスラエル側にはユダヤ教徒対非ユダヤ教徒、パレスチナ側にはイスラム原理派対イスラム穏健派という内部抗争の構図が存在する。そしてイスラエル・パレスチナ両者の内憂によって引き起こされる双方の統一見解の欠如が和平交渉への障害となっている。
この論文の目的は、イスラム原理主義組織ハマスとパレスチナの指導者であるアラファト氏の関係を例にパレスチナの内憂に焦点を当て、この紛争の内憂的側面の重要性を論ずることである。

 

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