2022年 第33回獨協インターナショナル・フォーラム

2022年 第33回獨協インターナショナル・フォーラム

新しい時代と生涯キャリア教育 ―ドイツの「国家継続職業教育戦略」から何を学べるか?―

日時 2022年11月19日(土)10:00~17:30
開催方法 対面・オンライン配信(Zoom)
使用言語 日本語・ドイツ語(同時通訳あり)
会場 獨協大学創立50周年記念館(西棟)104教室
入場 無料(要事前申込、申込締切11/16(水)、こちらより受付
会場参加(一般募集定員 100 名・定員を超えた場合は抽選)
オンライン参加(定員 500 名・先着順)
プログラム 詳細はこちら
主 催 獨協大学国際交流センター、獨協大学外国語学部ドイツ語学科
後 援 ドイツ大使館、埼玉県、草加市、獨協大学同窓会
協 賛 株式会社サイマル・インターナショナル
概 要 産業構造の変化(デジタル化や脱炭素化)、社会構造の変化(長寿化による就労年齢上限の上昇、少子化による若年労働層の減少、雇用の不安定化)のなか、生涯にわたる継続的スキル養成の必要性が高まっている。従来、日本では企業がスキル養成の中心的役割を担ってきたが、日本雇用慣行の変化とともに企業の役割が弱まり、不安定就労層のスキル養成は自己責任に委ねられている。他方、公的(継続的)職業教育は主として失業者・無職者を対象としてきたため、不安定就労者のスキル向上への要請に対応できていない。日本の産業の国際競争力の低下の一因として人への投資の低下が挙げられ、この間、政府主導で DX/GX 分野での投資を強化する流れが見られる。将来性のある産業分野に限らず、スキル向上の機会に恵まれないものも含む就労者全体を視野に入れた長期的なスキル向上を図ることが必要であり、そのための長期的な広い視野に立った公的枠組みによる継続的スキル養成を構想することが求められている。
これを検討する際、近年のドイツにおける継続的職業教育の取り組みは大いに参考になる。ドイツでもデュアルシステムによって特徴づけられる基礎職業教育と違い、継続的職業教育領域は組織されておらず、複雑で透明性に欠け、利用しにくいという性格を持っていた。これを改善するために 2000年代以降、さまざまな取り組みがなされてきた。2019 年には「国家継続職業教育戦略」のもとに、中央政府の関連省庁(労働社会省、教育研究省、経済省)、州政府、労使団体、経済団体(会議所含む)、連邦雇用エージェンシー、職業教育研究機関などが参加し、継続的職業教育の抜本的強化に取り組んでいる。失業者に限らず、就労者へのスキル向上の積極的支援を明確に打ち出している。ドイツの事例を参考に、我が国の公的な継続的職業教育の課題と今後の展望を考えることが本フォーラムの目的である。

時程および参加者

10:00 開会の挨拶
山路朝彦(獨協大学学長)
10:05 フォーラムの目的と構成
大重光太郎(獨協大学外国語学部教授)
10:15-11:15 基調講演:ゲアハルト・ボッシュ (デュースブルク=エッセン大学社会学部教授、労働・職業資格研究所)
「ドイツにおける継続教育―発展と改革への提案」
11:15-12:00 報告:トルステン・ヴィタケ(連邦雇用エージェンシー・ノルトライン=ヴェストファーレン地方本部長)
「トランスフォーメーション期における継続的職業訓練の成功―連邦雇用エージェンシーの視点からの実践報告」
12:00-13:00 休憩
13:00-13:45 報告:クラウディア・ドゥンスト( IG メタル・バーデン=ヴュルテンベルク本部トランスフォーメーション担当)
「継続教育訓練でのチームプレイの重要性―提案者、批判的随伴者、実践訓練者としてのIGメタルの役割」
13:45-14:30 報告:スヴェン・ラーナー(連邦労働社会省、 継続教育政策基本問題、 国家継続教育戦略課課長)
「国家継続教育戦略--継続教育共和国に向けた出発」
14:30-14:40 休憩
14:40-15:20 報告:山本陽大(労働政策研究・研修機構 主任研究員)
「雇用社会のデジタル化と継続的職業訓練--日本とドイツにおける法政策」
15:20-16:00 報告:大重光太郎(獨協大学外国語学部教授)
「日本の公的継続職業教育の現状と今後の課題--ドイツとの比較から何が見えるか?」
16:00-16:10 休憩
16:10-16:30 コメント:山内麻理(国際教養大学客員教授)
16:30-17:25 パネルディスカッション
モデレーター:西牟田祐二(獨協大学経済学部教授)
討論者7名(報告者6名およびコメンテータ--1名)
17:25-17:30 閉会の挨拶
前沢浩子(獨協大学国際交流センター所長)
第33回獨協インターナショナル・フォーラム

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