国際交流センター紹介

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所長メッセージ

「国境線は見えなかった」

 
国際交流センター所長 前沢 浩子

国際交流センター所長
前沢 浩子

1992年、日本で二人目の宇宙飛行土として宇宙に飛び立った毛利衛さんは、帰還後のインタビューでこう語りました。「宇宙からは、国境線は見えなかった。」真っ暗な闇が広がる宇宙に、たっぷりと水をたたえた青い地球が浮かんでいる。スペースシャトルの窓からその美しい地球を眺めたとき、そこに国と国とを区切る国境線が見えるはずもありません。

ところが有史以来、人類はこの国境をめぐって戦争を繰り返してきました。今もなお、国境線の引き方をめぐって戦いあったり、国境線を越えて移動してくる人々を阻止しようとして緊張を高めたり、国境の向こうの地域への警戒心を強めたり、国境をめぐる深刻な状況は絶える気配がありません。宇宙からは見えないのに、地球ではひどく重要とされる「線」が国境です。

留学はこの国境を越える旅立ちです。外国語の力を伸ばしたり、異文化への理解を深めるとともに、留学という体験を通して、国とは何か、国境とは何かについても、考えてみる機会としてください。

海外で生活すると、多くの新しい経験をします。それと同時に、どこに留学しようとも、そこの社会にも日本と同じ問題があることに気づくはずです。人や物や情報やお金が大量に移動するグローバル化の時代にあっては、世界の国々が共有する課題が増えています。経済的に発展した社会では、どこでも貧富の格差やそれにともなう教育格差が問題になっています。男女の賃金格差や性的少数者への配慮も、共通の課題です。人口の高齢化や医療費負担の増加も、先進国に共通しています。温暖化をはじめとする地球環境問題は、先進国も発展途上国もともに立ち向かわなければならない喫緊の課題です。

国はこうした様々な課題に取り組む枠組みになっています。同じ課題であっても、国によって違う解決策が講じられることも少なくありません。大学生のみなさんにとっては身近な問題である大学の学費や奨学金ひとつとっても、政策は国ごとに大きく異なります。(英国ではイングランドとスコットランドでも違っています。)

留学するみなさんには、異国にあってもいかに日本と同じ問題が見つかるか、そしてまたそれにどのように違う答えを出そうとしているかを、発見してもらいたいと期待しています。それぞれの国や社会での取り組みが少しずつ共有されることで、物やお金の流通だけではなく、問題意識を共有し、ともに立ち向かう真にグローバルな時代が可能になります。宇宙に飛び立った毛利さんが「国境線は見えなかった」と、改めて国境の意味を問いただしたように、国境を越えて旅立つみなさんが、いったん日本を離れて、世界を大きく眺める視点を手に入れてくれることを願っています。

センターの役割

国際交流センターでは学生の留学支援のほか、海外大学との学術交流や国際シンポジウムの開催等も積極的に推進しています。 留学制度や留学先紹介など、留学に関することはお気軽にご相談ください。

国際交流センターの窓口対応について

◆下表の○のついた曜日に、各言語圏に留学した経験を持つスタッフが留学に関する相談に応じています。

言語圏別学生相談日

言語圏/曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
ドイツ語 -
英語
フランス語 - -
スペイン語 - - -
中国語 - -
韓国語 -

※一般的な留学相談については、窓口オープン時間であれば曜日に関係なくいつでも相談できます。

国際交流センター

◆天野貞祐記念館2F
◆開室時間

月曜日~金曜日 9:00~17:00(※夏休中9:00~12:00/13:00~15:00)
土曜日 9:00~12:00(※夏休中9:00~12:00)
昼休み 12:00~13:00(※夏休中昼休みは閉室します)

※昼休み中も開いてますが対応職員1名なので、相談等は時間をずらして来室することをお勧めします。