全学共通カリキュラムの歴史

全学共通カリキュラムの歴史

獨協大学の教養教育の歴史 ――全学共通カリキュラムの根底にあるもの

「獨逸学協会学校」から130年続く教養教育の伝統

1964年の開学以来、本学は外国語教育とともに教養教育を重視してきました。この伝統は、獨協大学の前身である1883年創立の獨逸学協会学校までさかのぼります。
ドイツ語やドイツの文化・制度を学ぶ目的で設立された獨逸学協会学校の初代校長・西周(にし あまね)は、知育・徳育・体育の「三育」を唱え、バランスのとれた優れた人材の育成を目指しました。時を経て、この獨逸学協会学校出身で「三育」の薫陶を受けた天野貞祐が、「大学は学問を通じての人間形成の場である」の理念のもと、1964年獨協大学を創設します。獨協大学学則第1条は「獨協学園の伝統である外国語教育を重視して今後の複雑な国内および国際情勢に対処できる実践的な独立の人格を育成する」ことを本学の使命とすると謳っています。
学問を通じて、バランスのとれた教養人、国際人を育成する――獨協の教育方針は130年を経た今も、着実に受け継がれています。

学部教育と並ぶもうひとつの柱: 全学共通カリキュラム

1990年代に入り、教養教育の位置づけがあいまいになった時期がありましたが、獨協大学では2001年に教養教育重視の方針が改めて打ち出され、全学共通カリキュラム検討委員会(後に全学共通カリキュラム委員会に)が発足します。そして2003年4月から"新しい教養主義"を掲げる全学共通カリキュラムの授業がスタートしました。この"新しい教養主義"は、「建学の理念を礎とし、21世紀の実社会に貢献しうる国際人の育成」を標榜しています。
その後も2008年にカリキュラムの見直しを行うなど、獨協の個性である教養教育、外国語教育の一層の充実に向け、全学共通カリキュラムはこれからもさらに進化を続けます。