経済学部松本守ゼミナール4年生が第17回プロネクサス懸賞論文で「佳作」(部門Ⅱ)を受賞しました

経済学部松本守ゼミナール4年生が第17回プロネクサス懸賞論文で「佳作」(部門Ⅱ)を受賞しました

2026年1月5日

 経済学部松本守ゼミナール4年生が第17回プロネクサス懸賞論文(主催:株式会社プロネクサス、後援:株式会社日本取引所グループ・株式会社東京証券取引所)で「佳作」(部門Ⅱ)を受賞しました。

 この懸賞論文コンテストは、企業のディスクロージャー・IRにおける実務サポートを提供する株式会社プロネクサスが、同社のCSR活動の一環として2009年度から行っているものです。

 「佳作」を受賞したのは、加藤ももこさん・寺田佳乃さん・森天音さん・黒岩央さん・北原さくらさん・久保史織さん・中村海龍さん・松井真さん(獨協大学経済学部 松本守ゼミナール 4 年)が執筆した論文「統合報告書から得られる経営者の視覚的情報にはどのような意味があるのか?-経営者のナルシシズムと経営者業績予想の関係からの改善提言-」です。この論文は株式会社プロネクサスが発行する『研究レポート』に掲載される予定です。

受賞論文の概要

論文「統合報告書から得られる経営者の視覚的情報にはどのような意味があるのか?-経営者のナルシシズムと経営者業績予想の関係からの改善提言-」

 2000年代から発展してきた SNS は、今もなお著しく成長を続けている。X、Instagram、TikTok、YouTubeといったものはもちろん、近年、若年層の間で BeReal. といったものまでが流行し始めた。2025年10月に行われた自民党総裁選においても「ステマ(ステルスマーケティング)」のためにSNSが利用されていた。SNS は人々の生活に深く根ざし、ときに己を表現する場として活用されているわけだが、こうしたことと切っても切れない関係にあるものが自己顕示欲や承認欲求といったものではないだろうか。こういった欲求が強い人はナルシシストと揶揄されることもある 。実は会計学の分野でもこうしたナルシシス トに関連がある一連の研究が存在する。
 本論文の目的は、日本企業1000社を対象にして、当該企業の統合報告書から入手可能な経営者の特性に関する情報を収集して、経営者業績予想の予想誤差(経営者バイアス)と経営者のナルシシズムの関係を実証的に分析し、日本企業の経営者に関する情報開示に対する改善提言を行うことである。具体的には、ナルシシズム指標として、先行研究で用いられている写真の大きさ・サイン・登場回数・コメント数という評価の観点に加えて、私たちのオリジナルであるである経営者の写真の背景・ポーズ(姿勢)・SDGsバッジの有無という項目を増やして、経営者のナルシシズムと経営者業績予想の関連について実証分析を行った。
 本論文の最大の貢献は、企業が開示している非財務情報から経営者の性格を知ることができる可能性を示したことである。本論文の分析では、経営者のナルシシズムの程度が経営者バイアスに有意な影響を及ぼしていることを見出しており、経営者のナルシシズムの程度が高いほど強気な業績予想を行っていること(上方バイアスを持った楽観的な予想を行っていること)を発見している。

第17回プロネクサス懸賞論文で「佳作」を受賞