春学期の授業について―全面的遠隔授業(オンライン授業等)への移行―

春学期の授業について―全面的遠隔授業(オンライン授業等)への移行―

学生の皆さんへ
ご家族・保証人の皆様へ

2020年4月16日
獨協大学学長 山路朝彦

 新型コロナウイルスの感染は拡大の一途をたどり、世界的なパンデミックが宣言され(WHO 、3月11日)、各国では懸命の対策が取られておりますが、収束の見通しが立たない状況が続いています。国内にあっては政府から緊急事態宣言が発令され、埼玉県でも知事より外出自粛、大学施設使用停止の要請が出る段階に至りました(4月7日、10日)。
 これを受け、獨協大学では4月8日より5月10日までの間、全学的な自粛措置をとり、構内を閉鎖して入構を禁止し、最小限の人数だけで大学の仕事を維持する体制に入りました。学生の皆さんだけではなく、教員、その他の大学関係者の皆さんにも、自宅に留まる形で感染症拡大防止にご協力いただく措置です。ご理解ください。

 一方で、以前に予告した5月11日の授業開始に向けた準備も進めてきました。本学のオンラインでの教育支援システムであるPorTa IIによって、すでに春学期の時間割、シラバス(授業内容・評価方法などの解説)を示しています。新入生の英語プレイスメント・テストも終了し、今後、全員のクラス発表、同時に各自が選択した授業の登録(履修登録)が可能となるところまで進んできました。

 こうした準備にもかかわらず、感染は悪化の一途をたどり、事態の深刻さと罹患を避ける困難さは増すばかりです。このような危険な状態のさらなる長期化も予測されます。通常の対面授業を行うことは、春学期の終了予定の7月末まで困難な状況です。
 この事態を受け、今学期は全期間、授業を遠隔授業(オンライン授業等)で行うこととし、開始日を525日(月)に繰り下げます。

 本学の遠隔授業(オンライン授業等)の方法は、PorTa IIを通しての学修指導をベースとします。その他の方法も考えられますが、すでに先生方にはPorTa IIを用いて授業の資料やレポート課題を配信する方法を推奨し、授業の準備に入ることをお願いしております。
 PorTa IIは対面での授業を補うための教育支援システムです。対面での授業が行えず、支援システムだけでの全学的な遠隔授業(オンライン授業等)の実施は初めてのことです。学生の皆さんもすでにPorTa IIを利用していても、どのような学修指導が受けられるのか不安に思っていると思います。今後も、学生の皆さんの様々な状況確認を進めると共に、情報提供と支援に努めていきます。そのための通信手段もPorTa IIとホームページになりますので、常に確認をお願いします。

 授業以外でも、わからないこと、困っていることがあれば、学内の窓口にメール等で問い合わせてください。職員の出勤をできるだけ抑える体制をとっているため時間はかかるかもしれませんが、漏らさず回答に努めます。本学は、学生の皆さんの不安にできるだけ寄り添いたいと思っています。

 様々な制約を受け、苦しい社会生活を強いられる未曾有の危機ではありますが、正確な事実に基づいて冷静に判断し、柔軟な行動をとり、弱い立場にある人たちへの思いやりを忘れないでいたいものです。困難な状況に勇気を持って立ち向かっている人々を心から支援し、その英知から学びましょう。学生の皆さんと教職員が一致団結してこの困難な状況を共に乗り越えてまいりましょう。

 最後になりましたが、こうした状況下で、学生の皆さんの健康と安全を支えてくださっているご家族や保証人の皆様に感謝申し上げます。本学が取り組む感染症拡大防止のための諸策にご理解とご支援をお願い申し上げます。

(2020年4月16日公開)