【獨協大生の皆さんへ】冷静な判断と行動を(学生部長)
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、各種メディアで学生の身勝手な行動を批判する論調が目立ちます。なぜ、学生を見る目は厳しいのでしょうか。
まずは、大学の特性を理解する必要があります。
第1に、大学には全国から多くの学生が集います。本学の場合、およそ2,300人が地方出身者です。罹患した学生が故郷に戻ったり、旅行に出かけたらどのようなことが起きるでしょうか。
第2に、学生は多くの集団に所属しています。部活・サークル、アルバイト、ゼミをはじめ、集団で活動する機会が多いのです。密室での会合は避けなければなりません。
第3に、海外からの帰国者が多くいます。この春休みに本学でも大勢の学生が短期留学、ホームステイ、海外旅行などを経験しました。海外から帰国した家族と同居している学生も多いことでしょう。
埼玉県が公表している統計(https://www.pref.saitama.lg.jp/a0701/covid19/jokyo.html)を分析すると、新型コロナウイルスが学生にとっても差し迫った脅威であることが分かります。
2020年3月31日時点で、県内在住の103人が陽性と判定されました。そのうち8人が学生です。6人が海外からの帰国者で、1人が帰国した親族から感染した学生です。残りの1人は海外との接点はありません。
埼玉県の大学に通っている学生はおよそ12万2千人です。本学の学生数は2019年5月1日時点で8,846人ですから、13.7人に1人は獨協大生です。県内在住の学生の陽性確定者が現在の8人から倍増したら、そのうち1人は獨協大生という計算になります。
本学を含むすべての大学関係者は、学生の命を守ることを何にも増して重視しています。新型コロナウイルスに打ち克つには、皆さんの自覚と協力がどうしても必要なのです。
冷静な判断と行動を期待しています。
2020年4月1日
獨協大学 学生部長
高安 健一