本学にて埼玉県・ブランデンブルク州(ドイツ)姉妹提携20周年記念「日独シンポジウム」が開催されました

本学にて埼玉県・ブランデンブルク州(ドイツ)姉妹提携20周年記念「日独シンポジウム」が開催されました

11月27日、天野貞祐記念館大講堂で、埼玉県・ブランデンブルク州姉妹提携20周年記念「日独シンポジウム ~日独両国の更なる協力の可能性と自治体の役割~」が開催されました。
これは、両自治体の姉妹都市提携20周年を記念し、埼玉県が主催し、本学とブランデンブルク州の共催で行われたものです。

当日は、オープニングセレモニーとして、大野元裕埼玉県知事と犬井正獨協大学学長が挨拶しました。オープニングセレモニー後には、クラウス・フィーツェ在日ドイツ連邦共和国大使館首席公使が基調講演を行いました。フィーツェ氏は、今年がベルリンの壁が崩壊してから30年目にあたることや、来年でドイツ統一30年を迎えることなどを紹介したのち、ドイツ国内や外交の概況について説明しました。また、日本とドイツは現在望ましい関係にあるとの見解を示し「日本とドイツはこれからも紳士的なパートナー関係を維持できるよう、努力を続ける必要がある」と述べました。
その後、ブランデンブルク州法務・ヨーロッパ・消費者保護省法務国際局長のライナー・クナイフェル=ハヴァーカンプ氏が講演しました。クナイフェル=ハヴァーカンプ氏は、ドイツ国内における同州の位置づけや、同州と埼玉県の共通点・相違点を説明しました。また、連邦大統領を代行する可能性のある連邦参議院議長に、同州首相が2019年秋から就任したことなどを紹介し、ドイツの連邦制度についても解説しました。
休憩をはさんで、岡村りらドイツ語学科准教授の講演が行われました。比較政治学が専門の同氏は、埼玉県とブランデンブルク州の類似点を挙げ、共通課題である住民の高齢化に対して、その解決のために現在埼玉県が行っている「健康長寿埼玉プロジェクト」を紹介しました。また、都市に近いところに人口が集中し、周辺部は過疎化する両自治体の今後について「首都に接している都市部と豊かな自然を有する地域が共存している両自治体には、自然や技術、学問、観光など様々な強みがある。それを最大限に生かすには、自治体の努力は不可欠だが、それだけでなく市民の協力・参加も重要である」と述べました。
講演後に行われた、意見交換会では、フィーツェ氏、クナイフェル=ハヴァーカンプ氏、和田公雄埼玉県国際課課長、マティアス・フォン=ゲーレン ゲーテ・インスティトゥート語学部長が登壇し、学生や来場者からの質問に答えました。
意見交換会で質問した米谷駿佑さん(ドイツ語4年)は「今回のようにドイツの現状について直接話を聞くことができる機会は大変有意義だった。私は現在、ドイツの自動車産業について卒業論文を執筆している。今回質問し、答えていただいた内容を参考に、さらに研究していきたい」と感想を述べました。
会場には、学生や一般など約250人が来場しました。

また、同日、本シンポジウムに先立ち、プレイベントとして「ブランデンブルク州プレゼンテーション」と「ブランデンブルク州パネル展示会」が学生センター1階雄飛ホールで行われました。なお、展示会は2019年12月3日まで同会場で開催しました。

(写真左から、クラウス・フィーツェ在日ドイツ連邦共和国大使館首席公使、大野元裕埼玉県知事、ライナー・クナイフェル=ハヴァーカンプブランデンブルク州法務・ヨーロッパ・消費者保護省法務国際局長、犬井正学長、山路朝彦副学長)