『たむら市政だより』8月号 環境ラベルの調査を行う際のヒントについて
『たむら市政だより』8月号の連載記事「ちょこっとエコライフ~身近な省エネを実践しよう!~」Vol. 12「環境ラベルを研究しよう!」では、環境ラベルの調査を行う際のヒントについて説明しています。
環境ラベルの制定について
環境ラベルは各国の代表標準化機関からなるISO(International Organization for Standardization:国際標準化機構)により3つのタイプに分けて規格を制定しています。ISOとは、製品やサービスの国際交流を容易にし、知的、科学的、技術的および経済的活動分野における国際間の協力を助長するために世界的な標準化およびその関連活動の発展促進を目指す機関です。
表1.環境ラベルの3つのタイプの規格
タイプ | 特徴 | 内容 |
---|---|---|
タイプⅠ(ISO14024) | 第三者認証による環境ラベル |
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タイプⅡ(ISO14021) | 事業者の自己宣言による環境主張 |
|
タイプⅢ(ISO14025) | 製品の環境負荷の定量的データの表示 |
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環境ラベルと表示商品
ここでは、本文にも挙げた「エコマーク」や「PETボトル」、「グリーンマーク」など代表的な環境ラベルについて紹介します。
①再生紙使用(R)マーク
再生紙使用マークは古紙パルプ配合率を自主的に示すマークです。以下のマークは古紙パルプ配合率100%を示しており、その他配合率によって数字が異なる場合もあります
〔表示商品〕
日用品やファッション、家具・家電、サービスなど様々な製品に表示
日用品やファッション、家具・家電、サービスなど様々な製品に表示
②PETマーク
再資源の利用を目的としたラベルで類似の物品との分別・回収をするための表示です。
〔表示商品〕
飲料や酒類だけでなく、しょうゆやみりん風味調味料、食酢、調味酢、ノンオイルドレッシングなどのPETボトル商品にも表示があります。スーパーへの買い物の際に見てみましょう!
飲料や酒類だけでなく、しょうゆやみりん風味調味料、食酢、調味酢、ノンオイルドレッシングなどのPETボトル商品にも表示があります。スーパーへの買い物の際に見てみましょう!
※PETボトルをよく見るとキャップと商品名が書かれたラベルには別の環境ラベルが表示されています。キャップとラベルはプラスチックであることの環境ラベルが付いているのでそちらもチェックしてみましょう!
③エコマーク
ライフサイクル全体を考慮して環境保全に資する商品に表示されているラベルで、ISO規格に則した日本で唯一の第三者認証によるタイプI環境ラベルです。
〔表示商品〕
エコマークは、瓶やゴミ袋、タオル、食器、文房具など日常生活の様々なところに存在しています。非常に多くの文房具に表示されているので見つけやすいかもしれません。
エコマークは、瓶やゴミ袋、タオル、食器、文房具など日常生活の様々なところに存在しています。非常に多くの文房具に表示されているので見つけやすいかもしれません。
④うつくしま・エコ・リサイクル製品認定制度
この認証ラベルは廃棄物等の有効利用とリサイクル産業の育成を目的に、福島県内で生じた廃棄物を利用して製造された優良製品に表示されています。
〔表示商品〕
2024年4月1日時点で50製品、26事業者が認定されていて、土木用製品が半数近くを占めていますが、一部農業の肥料として2つの製品が認定されています。
2024年4月1日時点で50製品、26事業者が認定されていて、土木用製品が半数近くを占めていますが、一部農業の肥料として2つの製品が認定されています。
⑤グリーンマーク
グリーンマークは古紙を40%以上利用している製品に表示されています。(トイレットペーパーやティッシュペーパーは100%、新聞紙、コピー用紙は50%以上の利用率で表示。)古紙の利用拡大と紙のリサイクル促進を目的とした環境ラベルです。
〔表示商品〕
グリーンマークの対象商品は紙を原料とした商品で、ノートやコピー用紙、トイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの日用品にあります。
グリーンマークの対象商品は紙を原料とした商品で、ノートやコピー用紙、トイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの日用品にあります。
グリーン購入について
環境ラベルの付いた製品やサービスを購入することは「グリーン購入」にもつながります。
グリーン購入とは、製品やサービスを購入する際に環境への負荷ができるだけ少ないものを選んで購入することです。「エコマーク」の付いた商品であればグリーン購入法の約7割を網羅していると言われています。
グリーン購入は環境問題への取り組みになり、事業者に対して環境に優しい商品やサービスの開発促進が期待されており、経済活動全体を変えていくといわれています。 商品を購入する際には、環境ラベルの有無を確認して、環境に優しい商品を選んでみませんか?
国際環境経済学科4年 丹野