獨協大学図書館
図書館講演会

図書館講演会

図書館講演会

図書館に親しみ、図書館の魅力を知っていただくため、教員の著作や所蔵の資料に関連した講演会を定期的に開催しています。最新の予定は、図書館ホームページ「ニュース」等をご確認ください。

最終更新2023年7月20日


「作者」の肖像画 ―獨協大学所蔵『ガリバー旅行記』初版の謎をさぐる―

日時 2023年7月12日(水)15:30~17:10
講師 前沢 浩子 教授(外国語学部英語学科)
場所 図書館3階 図書館情報セミナールーム
対象 本学学生・大学院生・教職員・オープンカレッジ受講生・卒業生など本学図書館を利用できる方

本学図書館に所蔵されている『ガリバー旅行記』の初版を用いた講演会を開催し、本学学生やオープンカレッジ受講生ら、幅広い世代の約40名にご参加いただきました。
前沢教授は、出版当時の時代背景に触れながら『ガリバー旅行記』がいかにして出版されることとなったのか、また、「ガリバー」という架空の人物を繰り返し真実であるように演出した仕掛けを当時の手紙や肖像画を用いながら解説し、作品を通じて考えさせられる架空と事実の間にある謎の面白さを紹介しました。
講演会の参加者アンケートには、「小さいころに読んだガリバーについて、新たなことを知れたのが面白かったです。」「パラテクストから見えてくることの面白さを知ることができました。」という感想が寄せられました。
また、講演後には短い時間ではありましたが、参加者に『ガリバー旅行記』初版をはじめとする貴重書をご覧いただきました。


レオナルド・ダ・ヴィンチとデューラー ―レオナルドの『手稿』から読み解くルネサンス美術―

日時 2022年6月29日(水)15:30~17:10
講師 青山 愛香 教授(外国語学部ドイツ語学科)
場所 W-102教室
対象 本学学生・大学院生・教職員・オープンカレッジ受講生・卒業生など本学図書館を利用できる方

2019年11月開催の第3回図書館講演会以来となる、オープンカレッジ受講生・卒業生も参加しての対面での開催となりましたが、およそ80名の方にご来場いただきました。
青山教授には、獨協大学図書館所蔵のレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519年)のファクシミリ版『パリ手稿』などを題材に、レオナルドの思想や芸術が、アルブレヒト・デューラー(1473-1528年)の芸術や今日の世相にまで通じる部分があるという解説をしていただきました。
また、講演後には短い時間ではありましたが、参加者に貴重書をご覧いただき、その大きさや、素描の緻密さを体感していただきました。


なんでシンガーソングライターにノーベル文学賞? ―ボブ・ディランのコトバの世界―

日時 2021年10月27日(水)15:30~17:10
講師 原 成吉 教授(外国語学部英語学科)
場所 W-102教室
対象 本学学生・大学院生・教職員

対面での実施は2年ぶりとなり、学生・教職員合わせて約50名が参加しました。
原教授は、著名な詩人たちの言葉を引用しながら、まずロックの歌詞と詩の違いや、詩と歌のルーツについて説明し、「ポエトリー・リーディング」や「ビート・ムーヴメント」といったアメリカ詩の伝統を例示しながら、ディランの「歌われる現代詩」の魅力について解説しました。曲を鑑賞する場面もあり、参加者はディランのコトバの世界に入り込んだかのように聞き入っていました。


日本文化としての「CA」と「おもてなし」―獨協大学図書館で『客室乗務員の誕生』を書いて―

日時 2020年11月4日(水)15:30~17:10
講師 山口 誠 教授(外国語学部交流文化学科)
対象 本学学生・教職員(オンライン開催)

新型コロナウィルス感染拡大を受け、オンラインでの開催となりましたが、過去最多となる約60名の学生と教職員が参加しました。
山口教授は、時代とともに変化してきた「客室乗務員」の呼称や役割を説明し、「無償奉仕」や「自己研鑽」に加え、一般常識や教養を得た先にある「品格」を特徴とした、日本独特の「おもてなし化」について解説しました。日本社会が、客室乗務員のような「おもてなし」に溢れている一方、おもてなしの多様化の必要性にも言及しました。質疑応答では、山口教授のユーモア溢れた回答もあり、オンライン会場は盛り上がりを見せました。


令和と和書の世界 -獨協大学図書館新収『万葉集』を中心に-

日時 2019年11月6日(水)13:35~15:05
講師 飯島 一彦 教授(国際教養学部言語文化学科)
場所 図書館3階 図書館情報セミナールーム
対象 本学学生・大学院生・教職員・オープンカレッジ受講生・卒業生など本学図書館を利用できる方

第3回図書館講演会では、2018年6月に本学図書館に収蔵された「万葉集」の江戸時代初期の写本を題材に、飯島教授に万葉集と和本の奥深さ、面白さについて講演していただきました。当日は、学生・教職員・オープンカレッジ受講生などおよそ40名の方にご来場いただきました。
飯島教授は、まず和装本の種類や収蔵された万葉集などについて説明しました。その後、元号「令和」と万葉集について、歴史上の人物や出来事を交え解説しました。
飯島教授は「元号"令和"の典拠とされる万葉集巻第五梅花宴序文の後には、大伴旅人が藤原氏との政争の影響で大宰府に帥(そち...長官)として下向させられた後、長屋王の変を経て政治状況が変わり、おそらく帰京することが決定してから行われた梅花の宴で詠まれた歌32首が掲載されている。"令和"は「うるわしいなごみ」と読むことができるが、そこには、政治的な争いを抜け出して新しい時代に入った、それにふさわしい文化を育てるという意味が含まれている。」と述べました。
講演後には、参加者に同書やその他の貴重書をご覧いただき、間近で見た参加者からは装丁の美しさに驚く声が上がっていました。


『エコツーリズム:こころ躍る里山の旅』をめぐって

日時 2018年11月7日(水)13:15~14:45
講師 犬井 正 獨協大学学長
場所 図書館1階 特設コーナー
対象 本学学生・大学院生・教職員・オープンカレッジ受講生・卒業生など本学図書館を利用できる方

本を通じて「人と人が出会う場」を目指して始まった図書館講演会ですが、初めての試みとして、図書館内の閲覧スペースに特設会場を設けて実施しました。当日は、学生・教職員・オープンカレッジ受講生などおよそ50名の方にご来場いただきました。
エコツーリズムとは、地域固有の自然・文化などの資源を生かし、自然を適切に保護・保全しながら観光を成立させようとする取り組みです。飯能市エコツーリズム推進協議会長を務めた犬井学長からは、ガラパゴス諸島やエクアドルでのフィールドワーク体験、飯能市の農山村の取り組みや現状を交え、エコツーリズムのありかたについて解説していただきました。また、埼玉県産の間伐材を使った机・椅子の使用(東棟キャレルブース)やヘイケボタルの放流・鑑賞会など、学生が自然を身近に感じるための獨協大学の取り組みについても紹介していただきました。


自著を語る―『日本占領史』を中心に

日時 2018年6月6日(水)15:00~16:30
講師 福永 文夫 教授(法学部総合政策学科)
場所 図書館3階 図書館情報セミナールーム
対象 本学学生・大学院生・教職員・オープンカレッジ受講生・卒業生など本学図書館を利用できる方

第1回図書館講演会では、福永教授が第16回『読売・吉野作造賞』を受賞した自著『日本占領史 1945-1952』について講演していただきました。
福永教授からは、資料集めで苦労した点や、多くの当事者を直接訪ねてインタビューを行ったこと、資料の崩し字などの解読に難航したなどの裏話なども交えつつ、取材の成果が一冊の本になるまでの過程を説明していただきました。
講演後の質疑応答では、著書の舞台でもある沖縄についての質問や、今後の研究についての質問も寄せられました。


「貴重書に親しむ会」~三批判書を手がかりに描く、カント哲学の見取り図~

日時 2017年11月15日(水)15:00~16:30
講師 渡部 重美 教授(外国語学部ドイツ語学科)
場所 図書館3階 図書館情報セミナールーム
対象 本学学生・大学院生・教職員・オープンカレッジ受講生・卒業生など本学図書館を利用できる方

図書館新館が開館して、2017年9月18日で10周年を迎えたことを記念して、「貴重書に親しむ会」と題した講演会と貴重書の見学会を開催しました。
この講演会では、カント哲学の中核をなす三批判書(『純粋理性批判』、『実践理性批判』、『判断力批判』)を題材に、渡部教授に解説していただきました。
講演会の終了後には、本学図書館所蔵の三批判書などの貴重書の見学の時間を設け、参加者からは「カントの純粋理性批判が、分かりやすく解説されていて、とても理解しやすかったです。また、貴重な原本を生で見ることができ、ワクワクしました。」といった意見も寄せられました。

 

図書館新館開館10周年記念「貴重書に親しむ会」