外国語教育研究所が第16回公開講演会を開催しました。
2026年9月30日
外国語教育研究所(所長:岡田圭子経済学部経済学科教授)は、9月26日(土)に筑波大学人間系の徳永智子准教授を講師にお迎えし、「外国につながる子どもの支援を再考する―エンパワメントの視点から―」というテーマで、第16回公開講演会を対面形式およびZoomライブ配信にて開催しました。
講演の冒頭では、外国につながる子どもたちの数が年々増加し、公立学校に在籍する外国人児童生徒数も増加する中で、子どもたちが直面するさまざまな課題についてお話しされました。具体的には、言語、文化、経済、法律などに関わるさまざまな「壁」があることが指摘されました。
そのような子どもや若者たちが抱える「問題」を理解することも必要である一方で、彼らが潜在的に持っている「強み」に目を向け、それを引き出し、伸ばせるように周囲の環境を改善していく「ストレングス・アプローチ」へと視点を転換し、子どもや若者たち自身の力を引き出す「エンパワメント」につなげていくことの重要性が強調されました。例えば、外国につながる若者たちの中には、困難を乗り越えるたくましさ、異なる環境への適応力、複数の言語や文化を理解できることなどを強みとして持っている若者がいることが紹介されました。
講演の後半では、外国につながる子どもたちの居場所づくりやエンパワメントのための実践として、定時制高校の多言語交流部の活動も紹介されました。彼らを一方的に「支援する」のではなく、対話を通して理解し、ともに学び、彼らから学ぶという視点に立ち、支援のあり方そのものを問い直していく必要性が示されました。
当日は、日本各地の研究者、教員、学生のほか、近隣地域で外国につながる子どもたちの支援に携わる方々など、幅広い層の方々にご参加いただき、対面参加とZoomウェビナーによるオンライン参加を合わせて130名の参加がありました。質疑応答では、多くの質問が寄せられ、たいへん充実した講演会となりました。
