『たむら市政だより』2026年10月号 秋はタイヤの空気圧も下がる!? 月1回のチェックで賢くエコに
2026年10月26日
『たむら市政だより』10月号の連載記事「ちょこっとエコライフ~身近な省エネを実践しよう!~」Vol. 38「秋はタイヤの空気圧も下がる!?月1回のチェックで賢くエコに」に記載したタイヤの空気圧調整による燃費向上効果と節約効果の算出根拠について紹介いたします。
自分の車の燃費を確認しよう
まず、自分の車の燃費を把握することを習慣にしましょう。日々の燃費を把握すると、エコドライブの効果を実感できるだけでなく、燃費の変化からタイヤの空気圧低下など、車の状態の変化に気づくきっかけにもなります。車に装備されている燃費計やエコドライブナビゲーション、インターネットでの燃費管理などのエコドライブ支援機能を使うと便利です。
なぜタイヤの空気圧は低下する?
タイヤの空気圧が低下する主な原因には、自然な空気の減少や気温の低下があります。特に秋は、夏の間に自然に低下した空気圧が、気温の低下によってさらに下がる可能性があります。一般的な乗用車用タイヤの空気圧は1か月で約5~10%、約10~20kPa(キロパスカル*1)も自然に低下していきます*2。さらに、気温が下がっていくと空気圧は下がっていきます。気温が10℃下がると、一般的な乗用車用タイヤの空気圧は約7〜10kPa下がると言われています*2。すなわち、夏の高温時に適正値へ合わせた場合、涼しくなる秋には設定値より不足しやすくなります。タイヤは自然に空気が抜けるため、夏場に点検していない場合はさらに低下していることになります。例えば、夏から秋にかけて2か月間で40kPa低下し、さらに気温の低下によって10kPa低下すれば、空気圧が50kPaも低下することも起こりえるわけです。空気圧の低下量は、タイヤの種類や使用状況、点検・調整の時期、気温の変化などによって異なりますので、一概には言えませんが、以下では50kPaの空気圧不足による燃費への影響を試算してみましょう。
(注)
*1: Pa(パスカル)は圧力を表す単位で、1Paは1m²(平方メートル)の面積に1N(ニュートン)の力がかかる圧力を表します。1Pa=1N/m2です。1kPa(キロパスカル)は1,000Paに相当します。日本電気計器検定所「圧力とは」(https://www.jemic.go.jp/kousei/technicalcolumn-2025.10.html)を参照。
*2: ベストカーWeb「冬こそ要注意!! 気温でこんなに違う「タイヤ空気圧」の正解と、やってはいけないNG調整」(2025年12月25日コラム)(https://bestcarweb.jp/feature/column/1398958)を参照。
空気圧チェックでどれだけ得する?
エコドライブ普及推進協議会のホームページによると、タイヤの空気圧が適正値より50kPa不足すると、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化するそうです*3。この値を使って、空気圧が適正値より低下した場合に、ガソリン代とCO2排出量がどれだけ増えるのかを試算してみます。試算では、資源エネルギー庁の「省エネポータルサイト」に合わせて、燃費11.6km/Lの普通乗用車が年間10,000km走行する場合を想定します*4。
(注)
*3: エコドライブ普及推進協議会「エコドライブ10のすすめ」(https://www.ecodrive.jp/eco_10.html)、環境省「大気環境・自動車対策」「エコドライブ10のすすめ」(https://www.env.go.jp/air/car/ecodrive/susume.html)を参照。
*4: 経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/car/)では、エコドライブによる燃料消費削減効果を、年間走行距離10,000km、平均燃費11.6km/Lを想定して試算している。
(出典)
*1: 経済産業省資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/howto/car/)。エコドライブ普及推進協議会「エコドライブ10のすすめ」(https://www.ecodrive.jp/eco_10.html)を参照。年間総燃料消費量は、10,000㎞÷11.6㎞/L≒862.07Lと試算し、市街地で2%程度、郊外で4%程度燃費が悪化するとすれば、市街地の燃費は、11.6km/L×0.98=11.368km/L、郊外での燃費は11.6km/L×0.96=11.136km/Lに悪化するとして算出した。
*2: 金額換算係数(ガソリン料金)は、2026年9月28日時点の福島県におけるレギュラーガソリン価格171.9円/L(税込)を使用した。WEPICKS!「【レギュラー 値段】福島県 料金早見表と推移グラフ(2026/9/28)」(https://wepicks.net/energy-fuel-fee-regular-fukushima/)を参照。
*3: CO2排出係数は、環境省「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」23ページの「揮発油」2.29t-CO₂/kLを参照し、2.29kg-CO₂/Lに換算した。
図表1は、燃費11.6km/Lの普通乗用車が年間10,000km走行する場合を想定し、タイヤの空気圧が適正値より50kPa不足した状態が年間を通じて続いた場合のガソリン代とCO2排出量の増加を試算したものです。この条件では、市街地走行で年間約3,020円、郊外走行で年間約6,170円のガソリン代が余分にかかり、CO2排出量もそれぞれ約40.3kg、約82.3kg増加する計算になります。したがって、タイヤの空気圧を定期的に点検し、適正値を維持することは、燃料消費量とCO2排出量の削減につながります。
燃費悪化だけではない!空気圧不足が招くパンクや偏摩耗
タイヤの空気圧不足のまま走行すると、燃費の悪化につながるだけでなく、思わぬ危険を招くことがあります。タイヤの両肩部分が偏ってすり減る「偏摩耗(へんまもう)」を引き起こし、タイヤの寿命が縮まるだけでなく、パンクやバーストの危険性も高まります。
月1回の空気圧チェックを習慣にすることで、燃料費とCO2排出量の削減につながるだけでなく、タイヤの偏摩耗やパンクなどのリスクを抑えることもできます。安全で環境にもお財布にも優しいエコドライブの第一歩として、愛車のタイヤ空気圧を点検してみませんか?
国際環境経済学科1年 明平