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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2026/03/25 現在/As of 2026/03/25 |
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開講科目名 /Course |
トランスナショナル文化特殊講義(移民・難民と日本社会)/SPECIAL LECTURE ON TRANSNATIONAL STUDIES |
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ナンバリングコード /Numbering Code |
15-2053 |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部交流文化学科/FOREIGN LANGUAGES TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES |
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ターム・学期 /Term・Semester |
2026年度/2026 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
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曜限 /Day, Period |
木4/Thu 4 |
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開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
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単位数 /Credits |
2.0 |
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学年 /Year |
2,3,4 |
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主担当教員 /Main Instructor |
高橋 雄一郎 |
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遠隔授業科目 /Online Course |
- |
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教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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| 高橋 雄一郎 | 交流文化学科/TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES |
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授業の目的・内容 /Course Objectives |
排外主義に抗する(Arguing against xenophobia) 「排外主義」という言葉を耳にすることが多くなりました。昨年(2025年)の参院選、今年2月の衆院選では「日本人ファースト」などのスローガンへ支持が集中し、世論に呼応するかのように、政府/高市政権も一層強い外国人規制政策を打ち出しています。獨協大学のある埼玉県でもここ2~3年、川口のクルド人コミュニティーに対するヘイトデモが増加し、SNS上では差別発言が常態化しています。 この授業の目的は、排外主義を差別として認識し、「日本人ファースト」などの呼びかけの危険性について考えることです。 授業内容は大きく二つに分かれます。 一つはここ1~2年の排外主義的な動きについて、受講生の皆さんに各政党の主張、新聞やニュースの報道、SNS上の投稿、自身の体験などを持ち寄っていただき、誰が、どのような主張を、どのような目的で、どのような根拠に基づいておこなっているかを比較検討します。広く拡散されている情報は「大勢に支持されている」と思いがちですが、そうでない場合も、また情報が正しくない場合もあります。ファクトチェックをおこない、情報が作り出される社会の動きついて考えます。 もう一つは排外主義がここ数年の現象ではないことを、歴史的背景から確認することです。排外主義が、訪日外国人、外国人労働者、あるいは難民申請者の増加を原因として引き起こされたのは、事実の一面に過ぎません。明治以降の日本の近代化の歴史の中で、民族差別的な発想が、アジアの隣国を支配、植民地化していく中で内面化されてきました。関東大震災後に起きた朝鮮人、中国人などの虐殺はこうした差別的な発想から起きています。戦後は在日コリアンの人たちから日本国籍を剝奪し、福祉、就労、教育など、さまざまな領域で差別を続けておきながら、「在日特権」などありもしない特権によって彼女たち/彼らが不当な利益を得ていたかのように言い立ててきたのです。授業では、同じような差別がアイヌや琉球の人たちにもなされ、また部落差別や、ハンセン病や水俣病などの患者差別、HIVやコロナウィルス感染者への差別などとも繋がっていることを考えたいと思います。 授業では日本国内の話題が中心になりますが、英国の「リフォームUK」や、「ドイツのための選択肢」など、排外主義的な政党が海外で支持を伸ばしていることにも言及します。 (注)「主義」という言葉がついていますが、排外主義に確たる思想的な根拠がある訳ではありません。英語のxenophobia(外国人恐怖/嫌悪)の訳語として、欧米における移民難民排斥の動きを説明する単語として、日本でも近年使われることが増えた単語です。 以下、授業で使う予定の新聞記事などです。 良かったら読んでください。詳しくは授業開始後に指示します。 1. 『朝日新聞』 2025.07.14 「ヘイトスピーチとは?日本の現状や事例、各国の対応を大学教授が解説」 https://www.asahi.com/sdgs/article/15890849 2. 『朝日新聞』 2025.07.18 「日本に『排外主義』が広がった? 否定した研究者が求める外国人政策」 https://digital.asahi.com/articles/AST7K22NTT7KPTIL01MM.html 3. NGO共同声明(移住連ほか) 202511 「排外主義にNO!」 https://migrants.jp/news/voice/20251126.html |
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授業の形式・方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
授業は対面でおこないます。体調不良や就職活動などで授業を欠席する場合にも、オンラインによる配信や録画の提供は予定していません。 合理的配慮が必要な方は、なるべく早めに相談してください。どのような授業方法が可能か、一緒に考えましょう。 テクストなどの配付、その他授業に関連した案内、指示はmanabaを通じておこないます。初回の授業のための予習課題もお願いする予定です。履修登録をしたら必ずmanabaを確認してください。 受講生の皆さんには、事前に提示したトピックについて予習(事前学修)をして、何らかの意見や見解を持って授業に来ていただき、教室ではディスカッションを中心とする反転授業を目指します。負担は一般的な講義科目よりも大きい、と考えてください。「教室に座っていれば単位が取れる」とは考えないようにお願いします。 |
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使用言語 /Language used |
日本語/Japanese | ||||||||||
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採用している授業方法 /Teaching methods used |
プレゼンテーション/Presentation 、 ディスカッション・ディベート/Discussion・Debate 、 グループワーク/Groupwork 、 PBL(課題解決型学習)/Project-based-learning 、 反転授業/Flip-teaching | ||||||||||
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事前・事後学修の内容 /Before After Study |
大学の学びでは授業に出席するだけでなく事前・事後学修が欠かせません。 (1)授業で扱われるトピックについて事前に調べ、問題点を整理した上で、ある程度自分の考えをまとめてから授業に臨んでください。 (2)授業に出席し、あなたが事前に考えたことと内容を比較しましょう。疑問点があれば質問やディスカッションを通じて解決できるように努めてください。講師の考えと異なる主張も歓迎ですが、人を傷つけるような発言は認められません。 (3)講義を「聴いて終わり」にせず、自分の考えをしっかりまとめてください。この授業では、毎週フェイスブックにフィードバックの投稿をお願いしています。また、友だちや家族と話してみる、SNSなどで発信するなどして、授業で提起された問題について意見を発信し、継続的に考えることをお奨めします。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
ポートフォリオの提出(100%)によります。 ポートフォリオの元の意味は、「図面や地図などを持ち運ぶためのフォルダー、書類ばさみ(Oxford English Dictionary=OED)です。そこから転じて、そのようなフォルダーに入れられる、本人の業績を示す書類や作品などを指すことがあります。教育現場では、予習復習を含め学生が一つの授業に関連しておこなった作業、学習を記録した成果物の総体をポートフォリオといいます。 ポートフォリオを作成する利点は、自分の学習の質や量、思考のプロセスを振り返り、復習や、これからの勉強に役立てることができる点です。 スクラップブックなどを使って紙媒体で提出することもできますが、ワードのファイルでの提出が便利です。 毎回の授業について、①各自が予習した内容、関連して調べたこと、②授業で扱われた内容、③授業後のフィードバック、意見の発信、をまとめてください。 授業を履修していない人が読んで、授業内容と、授業を通じて考えたあなたの意見が分かるようなポートフォリオが作れればベストだと思います。 10年後、20年後にポートフォリオを取り出して、「学生時代にはこんな勉強をして、自分はこんな考えを持っていたんだ」と、懐かしく振り返ることができるとよいでしょう。 ポートフォリオの作り方については授業で詳しくお話します。 |
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関連科目 /Related Subjects |
春学期火曜日4限 表象文化論 | ||||||||||
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備考 /Notes |
*次ページのスケジュールは変更の可能性もあります。 詳しくは受講生の皆さんとも相談していきたいと思います。 |
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到達目標 /Learning Goal |
従来の科目では扱ってこなかったトランスナショナル文化に関する特定の専門知識を習得し、そこにおける現状および課題等について分析を行い、見解を提示できるようになる。 | ||||||||||
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DPとの関連 /Relation to DP |
【19カリ】---------- ○:他者理解 ◎:トランスナショナル文化に関する専門知識 ○:グローバル社会に関する専門知識 【24カリ】---------- ○:他者理解 ◎:トランスナショナル文化に関する専門知識 ○:グローバル社会に関する専門知識 ○:調査研究と協働学習 |
| 回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前・事後学修の内容 /Before After Study |
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| 1 | (現代)イントロダクション | SNSによる排外主義の拡散を考えます。 | manaba、授業で指示します。 |
| 2 | (歴史)明治維新と国民の創生 | 作られた日本国民(天皇の赤子)、日の丸と君が代、徴兵制と教育勅語 | manaba、授業で指示します。 |
| 3 | (歴史)日清・日露などの対外戦争 | 欧米によるアジア人差別、日本による他のアジア人差別、人種・民族による優越思想 | manaba、授業で指示します。 |
| 4 | (歴史)日本の植民地支配 | 韓国併合(3.1独立宣言、提岩里(チェアムニ)教会事件など)、関東大震災後の朝鮮人/中国人虐殺など | manaba、授業で指示します。 |
| 5 | (歴史)傀儡国家「満州国」の創設、日中全面戦争、アジア太平洋地域の侵略 | この時代に人気のあった漫画『のらくろ』を題材にすることを考えています。 | manaba、授業で指示します。 |
| 6 | (歴史)徴用工・女子挺身隊・慰安婦、捕虜の強制労働など | 大牟田市・三池炭鉱にあったハングルの落書きを紹介し、長崎・軍艦島の世界遺産登録をめぐる問題についてディスカッションします。 | manaba、授業で指示します。 |
| 7 | (歴史/現代)戦後の在日コリアン差別 | 日本の敗戦と旧植民地出身者からの国籍剥奪、朝鮮学校差別、国民健康保険への加入、生活保護など社会福祉における差別、教育、就職、結婚差別などについて考えます。 | manaba、授業で指示します。 |
| 8 | (歴史/現代)日本人優越/排外主義的な思考による他の差別 | 先住民族アイヌへの差別、琉球、部落、ハンセン病、水俣病など | manaba、授業で指示します。 |
| 9 | 現代社会(1) | バブル経済の下で働いていた非正規滞在の外国人労働者 | manaba、授業で指示します。 |
| 10 | 現代社会(2) | 「移民政策ではない」とされた外国人労働者の受入れ。日系人と、「現代の奴隷制」とも言われる技能実習生 | manaba、授業で指示します。 |
| 11 | 現代社会(3) | 政治家による差別発言など(中曽根康弘、石原東京都知事の「三国人」発言、2026福井県知事候補による「単一民族国家」など。首相の靖国参拝、慰安婦/徴用工への謝罪・保障 | manaba、授業で指示します。 |
| 12 | 現代社会(4) | 在特会の闇(フィリピン人中学生、京都朝鮮学校など)鶴橋、新大久保、川崎などの在日コリアンヘイトデモ | manaba、授業で指示します。 |
| 13 | 現代社会(5) | 川口のクルド人 | manaba、授業で指示します。 |
| 14 | まとめのディスカッション | マジョリティーが変わることから出発しよう | manaba、授業で指示します。 |