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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2026/03/25 現在/As of 2026/03/25 |
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開講科目名 /Course |
コミュニケーション論特殊講義b/SPECIAL LECTURE ON COMMUNICATION(B) |
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ナンバリングコード /Numbering Code |
12-2067 |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部英語学科/FOREIGN LANGUAGES ENGLISH |
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ターム・学期 /Term・Semester |
2026年度/2026 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
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曜限 /Day, Period |
金2/Fri 2 |
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開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
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単位数 /Credits |
2.0 |
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学年 /Year |
2,3,4 |
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主担当教員 /Main Instructor |
藤巻 光浩 |
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遠隔授業科目 /Online Course |
- |
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教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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| 藤巻 光浩 | 英語学科/ENGLISH |
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授業の目的・内容 /Course Objectives |
授業概要) 私たちが暮らす社会は、「後期近代」「ポスト近代社会」などと呼ばれているが、その基本的な構造は、近代社会のそれである。近代社会は、男女二分法的視点に立ち、ヘテロセクシズムを社会の基本的単位として、生-政治(bio-politics)を広く定着させ深く浸透させた。生-政治とは、前近代の「殺す政治」からの市民革命的転換の後に生まれた統治の方法であり、「生かす政治」のことを指している。そこでは、性愛の規範が生み出され管理対象となることで、ある特定の人口管理が可能になっている。 この共同体のプロトタイプとしての国民国家は、社会保障制度を支柱として人々からの信任を得て自らを維持させてきた。それに加え、それが安定した兵力の供給を基盤とした軍事国家であることを考えれば、「生-政治」の国民国家への浸透度合いは説得力を持つだろう。 生-政治においては、性愛の規範が大きな意味を持つ。性的マイノリティや先住民族そして移民との関係、血や文化の純粋性に基づく国民観念は、どれもが性愛の規範によって裏打ちされている。境界線を越える人々に対し特定の表象が与えられてきたことを考えれば、生-政治の在り方を解きほぐす契機がここにある、と言える(後期近代に移行し、見えにくいものも増えてきたとはいえ、逆に生-政治のもたらす作用は決して衰えることはない)。 ここで争点となり得る問題に対峙するためには、自らの視点の変化させることである。性愛に関係する問題系は、自然化されてしまっているものが多く可視化・顕在化されにくいものが多い。しかし、そのようなものを可視化・顕在化させるためには、性愛の規範が生み出すものをメディア・メディエーションとして再配置させる作業が必要だ(一度は漂白されたものを顕在化させること)。そして、そのようなメディアに注目する研究が、ここでの問題系に対しての効果的な批判的方法論となる。 したがって、本講義は性愛が深く関わる問題系を、自分が何らかのかたちで関わっている(=媒介<メディエート>している)ことをまず認識してゆくことから始まる。このようなメディア研究的方法論を通じて、自身の他者・社会とのかかわり方や生-政治に対する抵抗の方法を学び、他者と共生するための考え方を実践に移すための準備をしてみたい。これが本講義の目的である。性愛の規範が生み出すメディア作用に注目し、それらを決して所与のものとみなすことなく、むしろ自分が関係することで生まれる構成物としてとらえることで、共生社会の可能性を模索してみたい、ということである。 目的) 1.他者理解だけでなく、自分の考え方も理解し、そこで生じる関係を相対化する視点を身につける。 2.近しい世界の話だけでなく、一見遠いかなたに存在する他者との関係を思考するための視点を身につける。 3.極めて私的な性愛にかかわる問題ではあるが、どのようにリアルワールドの公的な問題とリンクしているのかを思考するための視点を身につける。 |
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授業の形式・方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
・基本、講義中心となるが、折に触れてグループワークも予定している。 ・授業終了7,8分前にレスポンスペーパーを書いてもらっている。翌週の授業開始時に、3,4個紹介しつつ、みなさんの疑問に答えてゆく予定だ。 ・頻繁に学習内容に関する即興的な発表を行ってもらうので、コミュニケーション論特殊講義aを履修しておくと良いが、必須ではない。 |
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使用言語 /Language used |
日本語/Japanese | ||||||||||
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採用している授業方法 /Teaching methods used |
グループワーク/Groupwork | ||||||||||
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事前・事後学修の内容 /Before After Study |
・予習は15分程度で済むものを考えている。むしろ大切なのは復習である。授業で学んだ内容を、さらに深めるための指示やリーディングなどを提示するので、各自で深めていただきたい。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
以下のように評価を行う ・毎回の授業後、レスポンスペーパーを書いてもらい(4点×13回=52点;2点はオマケ)、授業内容を的確に把握しているのかを見させてもらっている。従って、忌引きや感染症などの配慮対象以外の理由で授業を休むと(部活動や就活は配慮対象外)、必然的に単位取得に必要な評価が難しくなる(5回欠席で単位取得は困難)ので、履修計画は慎重に行うこと。 ・最終課題(50点満点)があるが、最後の授業の折に、クラスメートと読み合う時間を設ける。お互いにフィードバックをしあうことで、理解が深まることになるだろう。 |
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関連科目 /Related Subjects |
コミュニケーション論特殊講義a、マス・コミュニケーション論、メディア・スタディーズ、外書購読a/b | ||||||||||
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備考 /Notes |
・授業に関するお知らせや資料配布はPorTa IIを使って行うので、獨協メールおよびPorTa IIをチェックする習慣をつけるように。 ・その他の参考文献については授業時に指示する。 ・定期試験は実施しない。 |
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到達目標 /Learning Goal |
多様な視点から論じられるコミュニケーション論に関する主題とその諸理論を習得し、分析を行い、見解を提示できるようにする。 | ||||||||||
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DPとの関連 /Relation to DP |
○:国際教養と社会的責任 ○:英語の運用能力 ○:グローバル社会に関する専門知識 ◎:メディア・コミュニケーションに関する専門知識 ○:文学・文化・歴史に関する専門知識 ○:言語に関する専門知識 ○:系統的知識と表現力 |
| 回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前・事後学修の内容 /Before After Study |
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| 1 | イントロダクション | 全体の授業内容を解説した後、具体的な授業の進め方や性愛についての考え方について説明する。最後にをレスポンスペーパーを提出。 | 30分位をかけてシラバスに目を通す。授業後は、授業で説明した内容を定着させ、その内容と関連する具体例を、日常生活の中で2時間位かけて探してみる。 |
| 2 | ジェンダーとセックスの文節化、セクシュアリティ言説の役割 | 性別を決定する因子が、まだ最終的に分かっていないことを、あるアスリートが経験した事件から検証する。 | 前ページの詳細情報の「事前・事後学修の内容」を参照。 |
| 3 | 性別役割分業の歴史性とヘテロセクシズム | 性別役割分業や家父長制が、歴史的な構築物であることを、性愛の歴史に着目することで明らかにする。 | 同上 |
| 4 | 性愛の規範化の系譜&セクソロジー言説 | 性愛の規範が、セクソロジー以後定着したことを講義する。 | 同上 |
| 5 | ロマンチック・イデオロギー: バービー人形とリカちゃん人形から | 一人の人と運命的に出会い、結婚するという物語が、どのように定着しているのかを、人形から探る。 | 同上 |
| 6 | セックスワークと「売春婦」言説 | セックスワークが、なぜ・どのようにスティグマ化されてきたのかを講義する。 | 同上 |
| 7 | トランスセクシュアルとクィア | 性愛の多様性とクィアについて講義する。第4回で講義する「ワンセックスモデル」との関係で明らかにしたい。 | 同上 |
| 8 | 方法論としてのクィア&パートナーシップ条例について | クィア的な方法論が照射する性愛の考え方を、批評言説に応用する方法を学ぶ。 | 同上 |
| 9 | 「ポルノグラフィー」とメディエーション | 「ポルノグラフィー」と名指される芸術について、そこでの批評をするための方法や視点について講義をする。 | 同上 |
| 10 | イスラム・スカーフ事件 I | まずは、事件の概要について、そして共和主義におけるライシテについて講義する。 | 同上 |
| 11 | イスラム・スカーフ事件 II | 前回の内容を踏まえ、エイジェンシーなる概念・機能について学ぶ。最終課題のオリエンテーションも行うため、欠席しないようにお願いしたい。 | 同上 |
| 12 | 「慰安婦」表象&ポスト・コロニアル・フェミニズム I | 一般的には、「慰安婦」問題と言われる案件について、そこでの争点を解説する。 | 同上 |
| 13 | 「慰安婦」表象&ポスト・コロニアル・フェミニズム II |
前回の授業内容を発展させる。主に、フェミニズム視点で、ここでの争点を考察する。 | 同上 |
| 14 | ワークショップ、振り返り | 最終レポートを、お互いに読み合うワークショップを実施する。 | 同上 |