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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2025/09/09 現在/As of 2025/09/09 | 
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                  開講科目名 /Course  | 
                上級ミクロ経済学a(環経学科用)/ADVANCED MICROECONOMICS(A) | 
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                  ナンバリングコード /Numbering Code  | 
                    23-3009 | 
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                  開講所属 /Course Offered by  | 
                経済学部国際環境経済学科/ECONOMICS ECONOMICS ON SUSTAINABILITY | 
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                  ターム・学期 /Term・Semester  | 
                2025年度/2025 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER | 
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                  曜限 /Day, Period  | 
                金2/Fri 2 | 
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                  開講区分 /semester offered  | 
                春学期/Spring | 
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                  単位数 /Credits  | 
                2.0 | 
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                  学年 /Year  | 
                3,4 | 
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                  主担当教員 /Main Instructor  | 
                高畑 純一郎 | 
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                  遠隔授業科目 /Online Course  | 
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                    教員名 /Instructor  | 
                  
                    教員所属名 /Affiliation  | 
            
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| 高畑 純一郎 | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY | 
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授業の目的・内容                         /Course Objectives  | 
                      
本講義は、経済学部基礎科目「ミクロ経済学」の上位科目であり、経済学を体系的に学ぶことを通じて、経済学部の学位授与方針(DP)及び教育課程の編成・実施方針(CP)が示す「豊かな歴史観、自然観、および倫理観を中核とする教養に基礎付けられた経済学の専門知識」を獲得するための科目の一つである。 本講義の目的は、市場の失敗の1つである不完備市場について理解を深めることである。ミクロ経済学の応用科目である上級ミクロ経済学aでは、個別のリスクがある場合に、どのように対処すると状態が改善できるかを考察する。また不確実性がある経済でも、市場が完備である限り厚生経済学の基本定理が成立することなどを学習する。  | 
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授業の形式・方法と履修上の注意                         /Teaching method and Attention the course  | 
                      
最初にトピックの考え方を説明し、そのトピックについて例を用いて解説する。その後、演習を出題し、各自で解いてもらい、その解説を行い理解を深める。講義は毎回の積み重ねであり、一度学修したトピックは自分で復習しておくことが求められる。 なお、講義の内容について受講者がより深くできるように、課題フォームやメールなどで随時質問を受け付けるようにする。また、講義中に出された課題については提出後、中間・期末課題については提出締切後に、課題の模範解答を示すので、各自で間違った箇所を復習して理解できるようにする。  | 
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事前・事後学修の内容                         /Before After Study  | 
                      
講義ではミクロ経済学で学修するような経済主体の最適化行動を用いて考えるため、講義開始までに経済学(ミクロ)、ミクロ経済学の内容を学習して準備しておくことが望ましい。また経済経営数学入門で学習するような微分の考え方、指数の計算をよく理解しておくことが望ましい。 また講義期間中は、事前にホームページに掲載しておく講義資料を、講義に備えて予習することが期待される(2時間程度)。講義中に出題した演習問題は講義終了後にも再度取り組んで、内容の理解を深めることが望ましい(2時間程度)。  | 
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テキスト1                         /Textbooks1  | 
                      
                      
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テキスト2                         /Textbooks2  | 
                      
                      
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テキスト3                         /Textbooks3  | 
                      
                      
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参考文献等1                         /References1  | 
                      
                      
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参考文献等2                         /References2  | 
                      
                      
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参考文献等3                         /References3  | 
                      
                      
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評価方法                         /Evaluation  | 
                      
講義中の課題(40%)、中間・期末課題(60%)とし、AA,A,B,C,F の 5段階で評価します。評価の目安は以下のとおりです; AA: 担当教員が課す標準的課題(計算問題・記述問題など)を完全にこなし、その上、発展的課題にも十分に対応した A: 担当教員が課す標準的課題(計算問題・記述問題など)を完全にこなし、その上、発展的課題にも対応した B: 担当教員が課す標準的課題(計算問題・記述問題など)を完全にこなした C: 担当教員が課す標準的課題(計算問題・記述問題など)をある程度こなした F: 上記以外  | 
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関連科目                         /Related Subjects  | 
                      ミクロ経済学と関連している。またミクロ経済学の考え方を応用した科目として、例えば他に、公共経済学、ゲーム理論、行動経済学、産業組織論などの科目がある。 | ||||||||||
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備考                         /Notes  | 
                      テキストは特になし | ||||||||||
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到達目標                   /Learning Goal  | 
                学部上級レベルのミクロ経済学の知識を習得し、様々な経済事象を理論的に分析のうえ、解説できるようにする。 | ||||||||||
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                  DPとの関連 /Relation to DP  | 
              △:幅広い教養 ○:公共経済部門での専門的知識  | 
            
| 回 /Time  | 
          授業計画(主題の設定) /Class schedule  | 
          授業の内容 /Contents of class  | 
          事前・事後学修の内容 /Before After Study  | 
              
|---|---|---|---|
| 1 | イントロダクション | 市場の失敗の類型と消費者の効用最大化問題を理解できるようにする。 | 基本的な消費者の効用最大化問題を理解することで、発展的な効用最大化問題を理解するための基本的な知識を修得できる。 | 
| 2 | 2期間モデルと割引現在価値 | ラグランジュ未定乗数法を学修し、異時点間の消費選択と割引現在価値について理解できるようにする。 | 異時点間の消費選択モデルを学修することで効用最大化による貯蓄・借入れの意思決定を理解し、流動性制約に直面する消費者の選択を考える際の基本的な知識を修得できる。 | 
| 3 | 最適化問題:内点解と端点解 | クーン・タッカー条件の使い方を学修し、内点解と端点解について区別して効用最大化問題を解けるようにする。 | 消費者の効用最大化問題で予算制約以外の追加的な制約に直面する場合の問題を解けるように学修することで、端点解を取りうる最適化問題の解法の基本的な知識を修得できる。 | 
| 4 | 確率と期待値 | 確率と期待値の考え方を理解できるようにする。 | 統計学入門で学修するような基本的な確率の考え方を期待効用関数に応用することで、経済に不確実性のある状況を考えるための基本的な知識を修得できる。 | 
| 5 | 期待効用関数とリスクへの態度 | リスクへの態度とそれに対応した期待効用関数を理解できるようにする。 | 期待効用関数とリスクへの態度を理解することで、経済に不確実性がある場合の個人の意思決定を理解するための基本的な知識を修得できる。 | 
| 6 | 安全資産の需要 | 安全資産とは何か、またそれに対する需要がどの程度か理解できるようにする。 | 不確実性のない基本的な設定において、異時点間の消費選択を行う際に、安全資産を利用することが可能な場合、安全資産に対する需要を理解するための基本的な知識を修得できる。 | 
| 7 | 借入れ制約 | 借入れ制約とは何か、またそれがある場合の消費選択を理解できるようにする。 | 2期間モデルを用いて流動性制約に直面する場合の意思決定を学修し、制約に直面していない場合の行動との比較が可能となるような基本的な知識を修得できる。 | 
| 8 | 保険とリスクプレミアム | 保険とは何か、また保険が購入可能な場合の需要を理解できるようにする。 | 状態に依存して償還される額が変動する保険の性質を学修することで、危険回避的な個人の保険需要を理解するための基本的な知識を修得できる。 | 
| 9 | 不確実性下での安全資産の需要 | 不確実性がある場合、安全資産への需要がどの程度か理解できるようにする。 | 不確実性に直面する消費者の安全資産の購入量を選択する問題の解法を学修することで、不確実性がある場合の危険資産の需要に応用可能な知識を修得できる。 | 
| 10 | 不確実性下での借入れ制約 | 不確実性がある場合に借入れ制約の消費選択への影響を理解できるようにする。 | 流動性制約に直面する消費者の安全資産の購入量の選択問題の解法を学修することで、不確実性の資産需要に与える影響についての基本的な知識を修得できる。 | 
| 11 | 宝くじと危険資産の需要 | 宝くじとは何か、また宝くじが購入可能な場合の需要を理解できるようにする。 | 保険と比較しながら状態に依存して償還される額が変動する宝くじの性質を学修することで、危険愛好的な個人の宝くじ需要を理解するための基本的な知識を修得できる。 | 
| 12 | 完備市場と不完備市場 | 完備市場と不完備市場の違いを理解できるようにする。 | 完備市場との比較において不完備市場を学修しつつ現実の経済で契約の不完備性を理解することで、理論的には完備市場で厚生経済学の基本定理が成立することを理解するための基本的な知識を修得できる。 | 
| 13 | 状態依存型債券の需要 | 状態依存型債券とは何か、またそれに対する需要を理解できるようにする。 | 保険や宝くじを一般化した状態依存型債券の考え方を学修し、安全資産しか利用できない場合よりも厚生が改善できることを理解することで、完備市場の前提条件についての基本的な知識を修得できる。 | 
| 14 | 厚生経済学の基本定理 | 不確実性下でも厚生経済学の基本定理が成立することを理解できるようにする。 | 不確実性がある状況でも状態依存型債券が利用可能な場合には厚生経済学の基本定理が成立することを学修し、財の種類や期間に加え状態にも拡張可能であることについての知識を修得できる。 |