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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2025/09/09 現在/As of 2025/09/09 | 
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                  開講科目名 /Course  | 
                言語・教育文献セミナーa/ADVANCED READINGS IN LINGUISTICS AND LANGUAGE TEACHING (A) | 
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                  ナンバリングコード /Numbering Code  | 
                    12-3016 | 
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                  開講所属 /Course Offered by  | 
                外国語学部英語学科/FOREIGN LANGUAGES ENGLISH | 
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                  ターム・学期 /Term・Semester  | 
                2025年度/2025 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER | 
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                  曜限 /Day, Period  | 
                火2/Tue 2 | 
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                  開講区分 /semester offered  | 
                春学期/Spring | 
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                  単位数 /Credits  | 
                2.0 | 
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                  学年 /Year  | 
                2,3,4 | 
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                  主担当教員 /Main Instructor  | 
                安井 美代子 | 
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                  遠隔授業科目 /Online Course  | 
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                    教員名 /Instructor  | 
                  
                    教員所属名 /Affiliation  | 
            
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| 安井 美代子 | 英語学科/ENGLISH | 
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授業の目的・内容                         /Course Objectives  | 
                      
英語の疑問文は主語と助動詞が倒置したり、wh-句が文頭に現れたりします。日本語の疑問文には倒置は見られず、最後に「か」をつけるか、イントネーションを上げるだけです。wh-句も文頭に置く必要がありません。英語の疑問文の方が複雑に思えますが、英語を母語とする子供はどのように疑問文を習得していくのでしょうか。興味深いことに、大人の発話 ’What are they doing there? ‘を二才児に復唱させる実験では、倒置を含まず、 wh-句も文内に置いたままの ’Doing what there?’のような反応が典型的です。まるで日本語の疑問文のようですね。 この授業では英語の節構造および疑問文生成のメカニズムを概観し、上述のような子供の発話の背後にみられる原理について考察します。前提とする知識は英語学入門程度です。言語獲得プロセスの不思議にふれるだけでなく、外国語として英語を学んできた皆さんの内省にも繋がると思います。 また、英語学科の教育課程の編成・実施方針や学位授与方針が示す「英語の運用能力を養成し、英語圏の言語・文学・文化・社会・国際関係などを理解するための専門知識を身につけた、国際的視野に立つ教養人を育成する」ことを目指します。  | 
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授業の形式・方法と履修上の注意                         /Teaching method and Attention the course  | 
                      
教室での対面授業を基本とします。 ハンドアウト配布、レポートの出題と回収はManabaで行います。指定のテキストはありませんが、関連した文献をManabaで配布します。 講義の前半は文献に関する設問をグループで討議して、板書してもらい、理解を確認します。後半にはレポート課題を出します。授業内に討議し、各自でレポートとしてまとめ、Manabaに提出します。フィードバックはManaba及び講義で行います  | 
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事前・事後学修の内容                         /Before After Study  | 
                      事前にManabaからハンドアウトをダウンロードして予習してください。Manabaのビデオ講義を視聴、もしくは教室での講義後に、レポート課題に各自で取り組み、Manabaに提出してください。(事前学習1時間、事後学習2時間が目安) | ||||||||||
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テキスト1                         /Textbooks1  | 
                      
                      
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テキスト2                         /Textbooks2  | 
                      
                      
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テキスト3                         /Textbooks3  | 
                      
                      
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参考文献等1                         /References1  | 
                      
                      
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参考文献等2                         /References2  | 
                      
                      
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参考文献等3                         /References3  | 
                      
                      
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評価方法                         /Evaluation  | 
                      毎回の授業後にManabaに提出するレポート課題(40%)、学期末試験(60%) | ||||||||||
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関連科目                         /Related Subjects  | 
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備考                         /Notes  | 
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到達目標                   /Learning Goal  | 
                文献研究を通じて、言語学及び英語教育研究の特定分野(統語論、音声学、音韻論、意味論、コーパス言語学、第二言語獲得、教授法など)について専門知識を習得し、分析・論証できるようにする。 | ||||||||||
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                  DPとの関連 /Relation to DP  | 
              【19カリ】---------- △:国際教養と社会的責任 △:英語の運用能力 △:グローバル社会に関する専門知識 △:メディア・コミュニケーションに関する専門知識 △:文学・文化・歴史に関する専門知識 ○:言語に関する専門知識 ○:系統的知識と表現力  | 
            
| 回 /Time  | 
          授業計画(主題の設定) /Class schedule  | 
          授業の内容 /Contents of class  | 
          事前・事後学修の内容 /Before After Study  | 
              
|---|---|---|---|
| 1 | 言語能力と言語運用 | 発話を可能にしている知識が私たちの脳内に存在していることを理解する | |
| 2 | 構造的曖昧性 | The mother of the boy and the girl will arrive soonなどの表現に対して複数の構造が仮定できることを学ぶ | |
| 3 | 語順と品詞に基づいた英語の疑問文生成規則の検討 | 疑問文生成規則を語順と品詞だけで述べることが不可能であることを学ぶ | |
| 4 | 構成素に基づいた英語の疑問文生成規則の検討 | 疑問文生成規則には主語という構造概念が必要であることを学ぶ | |
| 5 | 主節と従属節の区別に基づいた英語の疑問文生成規則の検討 | 疑問文生成規則には主節と従属節という構造概念が必要であることを学ぶ | |
| 6 | 補文標識句CPの構造 | Will John want to reserve two rooms?の倒置した助動詞が現れる位置が従属節の始まりを示すthat/ifなどが現れる位置と同じであることを学ぶ | |
| 7 | 英語のthat節とSVOC構文 | 'I consider that John is competent'と'I consider John competent'などの構造的違いについて学ぶ | |
| 8 | 時制要素を欠いた子供の発話について | 'want mummy go'や'Sit chair?'などの子供の発話データを構造的に分析する | |
| 9 | wh-句+be動詞のパターンをもつ子供の疑問文の分析:wh-句の構造的位置 | 'What's that?'のような子供の発話が大人の発話とは異なる構造を持つことを学ぶ | |
| 10 | wh-句+be動詞のパターンをもつ子供の疑問文の分析:be動詞の後の名詞句の格 | "What's them?'のような子供の発話における主語の認定について考察する | |
| 11 | 大人のwh-疑問文の子供による復唱:wh-句の欠落 | 大人の疑問文'What are they doing there?’を子供に復唱させると主語・助動詞の倒置やwh-句の前置が欠落する理由について考察する | |
| 12 | 大人のwh-疑問文の構造と子供のwh-疑問文の構造の比較 | 子供の疑問文データを、子供の脳内で補文標識という機能範疇が確立していない段階にあるという仮定し、統一的に説明を試みる。 | |
| 13 | 日本語と英語の機能範疇の違い:補文標識を中心に | 日英語の疑問文に関する違いを子供による英語の言語獲得データから考察する | |
| 14 | 授業全体の復習と学期末試験 | 授業内容を復習し、子供による英語の疑問文獲得に見られる普遍的原理を理解する |