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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2025/09/09 現在/As of 2025/09/09 | 
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                  開講科目名 /Course  | 
                ドイツ語圏の歴史・現代社会G(「68年」からの環境運動、緑の党の成立から現在)/GERMAN HISTORY AND CONTEMPORARY SOCIETY G | 
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                  ナンバリングコード /Numbering Code  | 
                    11-1030 | 
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                  開講所属 /Course Offered by  | 
                外国語学部ドイツ語学科/FOREIGN LANGUAGES GERMAN | 
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                  ターム・学期 /Term・Semester  | 
                2025年度/2025 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER | 
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                  曜限 /Day, Period  | 
                火3/Tue 3 | 
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                  開講区分 /semester offered  | 
                秋学期/Fall | 
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                  単位数 /Credits  | 
                2.0 | 
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                  学年 /Year  | 
                1,2,3,4 | 
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                  主担当教員 /Main Instructor  | 
                川﨑 聡史 | 
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                  遠隔授業科目 /Online Course  | 
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                    教員名 /Instructor  | 
                  
                    教員所属名 /Affiliation  | 
            
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| 川﨑 聡史 | ドイツ語学科/GERMAN | 
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授業の目的・内容                         /Course Objectives  | 
                      
※必ずシラバスを事前によく読み、内容を了解した上で履修するか決めてください。 目的:本授業では、ドイツ史についてナチの「過去の克服」と社会運動をキーワードにして理解を深めます。現在のドイツでは、「社会運動社会」と呼ばれるほど社会運動が活発に行われています。とりわけ「環境先進国」とも呼ばれるドイツの先進的な環境保護への取り組みは、市民による「下から」の社会運動によって支えられています。本授業では、戦後ドイツの社会運動を歴史的に紐解き、現在のドイツ社会を理解することを目的としています。 内容:この授業では、戦後ドイツ史を概観します。 最初の3回では、戦後ドイツの自己理解に大きな影響を与えてきた、ナチ時代のホロコーストと、戦後ドイツによるナチ犯罪への取り組みを扱います。 その後の3回では、1960年代の西ドイツにおける抗議運動である68年運動とその後の運動を扱います。この運動は環境、ジェンダー、反核平和、ライフスタイルの革新などを重要な目標に掲げる「新しい社会運動」の源流のひとつです。この運動は、後の現代ドイツの民主的な社会の形成に大きな役割を果たしました。 その後は環境運動と緑の党について論じます。1970年代に西ドイツ各地で盛り上がった反原子力運動を母体に、1979〜80年に緑の党が設立されました。この政党の環境問題にとどまらない活動を検討します。さらに、1998年に成立したゲアハルト・シュレーダー政権に参加し、緑の党は初めて国政与党になりました。こうした緑の党の現在に至るまでの動向も扱います。 この授業は、外国語学部の学位授与方針(DP)および教育課程の編成・実施方針(CP)が示す、ドイツ語圏の「言語・歴史・文化・社会を理解するための専門知識」を習得し、かつその知識を歴史的かつ現代的事象と結び付けて考察する能力を身につけている「国際的視野に立つ教養人」を育成することを目指すものです。  | 
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授業の形式・方法と履修上の注意                         /Teaching method and Attention the course  | 
                      
講義は基本的に対面で行います。 成績評価は毎回の課題、および期末テストで行います。 課題提出には、manabaを利用します。 提出方法については、第1回の授業で詳しく説明します。 毎回の授業で学生からの質問を募る時間をとり、フィードバックを行います。  | 
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事前・事後学修の内容                         /Before After Study  | 
                      
本講義では二つの事後学習が求められます。 ① 毎講義後の課題提出。課題への解答をmanabaで書き込んでください。 ② 授業後の復習。授業資料は配布しますので、復習してください。さらに授業中に紹介した文献を自発的に読み進めることが好ましいです。毎回の授業で関連する文献を紹介するので、気になるものから随時読み、勉強してください。事後、理解ができるまでには、講義時間の二倍程度(=200分ほど)の学修時間を目安にします。  | 
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テキスト1                         /Textbooks1  | 
                      
                      
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テキスト2                         /Textbooks2  | 
                      
                      
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テキスト3                         /Textbooks3  | 
                      
                      
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参考文献等1                         /References1  | 
                      
                      
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参考文献等2                         /References2  | 
                      
                      
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参考文献等3                         /References3  | 
                      
                      
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評価方法                         /Evaluation  | 
                      
① コメントシート 50% ② 期末テスト 50%(1月実施予定) ・「コメントシート」では、授業の内容を深めるようなコメントが高く評価されます。皆さんの単なる個人的な印象と主義主張や授業内容を引き写したものではなく、授業を直接踏まえ、それを論理的・分析的に深める内容を他者に伝わる文章で記したコメントが歓迎されます。授業を聞かなくても書ける内容や授業を聞いていないことがわかる内容のコメントは、未提出扱いになります。 ・課題に関して、思考を整理したり、調査の糸口をつかむための生成系AI等やインターネットの利用は妨げませんが、履修者自身の学びの成果が読み取れないもの(つまり生成系AIが出力したそのままのもの、あるいはインターネット上の情報をコピーしたもの)が提出された場合、評価の対象外となります。 ・生成系AIの発展に伴い、授業時間外に取り組む課題によって、履修者の学習の成果を評価することが困難になりました。そのため本講義の成績評価に関係する課題は、対面での参加を通じてのみ適切に解答できるようなものにします。  | 
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関連科目                         /Related Subjects  | 
                      
春学期の「ドイツ語圏の歴史・現代社会E(ドイツ語圏の歴史 a)」とは補完関係にありますが、それぞれ独立した内容ですので、この授業だけを受講しても問題ありません。 本授業で学ぶドイツ語圏に関する知識は、他の専門的講義、テクスト研究、テクスト特殊研究、専門演習といった授業の内容をよりよく理解するための前提になります。  | 
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備考                         /Notes  | 
                      
第1回授業で授業の進め方と評価方法を詳しく説明するので、履修希望者は参加するようにしてください。 本講義では、生成系AIを用いた課題を出すことがあります。そのため本講義は、実験的な要素を含みます。  | 
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到達目標                   /Learning Goal  | 
                ドイツ語圏の歴史・現代社会に関する概論的な知識、分野特有の思考・研究方法の基礎を修得し、分析を行い見解を提示できるようにする。 | ||||||||||
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                  DPとの関連 /Relation to DP  | 
              【24カリ】---------- △:言語スキルと異文化理解 △:ドイツ語運用能力 ○:リベラルアーツコースに関する専門知識 △:プロジェクトコースに関する専門知識 △:専門演習  | 
            
| 回 /Time  | 
          授業計画(主題の設定) /Class schedule  | 
          授業の内容 /Contents of class  | 
          事前・事後学修の内容 /Before After Study  | 
              
|---|---|---|---|
| 1 | 授業ガイダンス | 講義の概要をつかむ。課題の提出方法など授業を受けるにあたって必要な事柄を説明する。現在のドイツの環境問題についての基本的な知識を得る。 | 事後:今学期の授業方法を理解することが事後学修である。もし授業を聞いてもわからないことがあれば、教員に連絡すること。 | 
| 2 | ホロコースト:ユダヤ人市民層の殲滅 | ナチによる迫害と殺戮は、とりわけドイツの市民社会の重要な主体だったユダヤ人市民層の殲滅をもたらした。本授業ではホロコーストから市民社会について考える。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 3 | シヴィリティ(市民性)の回復としてのナチの「過去の克服」 | 第二次世界大戦後、特に西ドイツにおいてナチ時代の過去との取り組みが進められてきた。これはナチの暴力支配を克服し、平和的で法の支配が実現した市民社会の確立を目指したものだった。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 4 | 西ドイツ初期の社会運動 | 第二次世界大戦後、1950年代までのドイツでは、市民の政治意識の減退が見られた。この時期に発生した社会運動となぜそれらが幅広い支持を集められなかったのかを検討する。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 5 | 「静かなる革命」? | 1960年代ごろから西側先進国社会では価値観の転換が発生したとされる。政治学者イングルハートによって「脱物質主義」と呼ばれた価値観転換を扱い、現代的な社会運動の成り立ちを考える。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 6 | 68年運動 | 1960年代に西ドイツでは、全社会的な異議申し立て運動である68年運動が盛り上がった。本授業では68年運動が政治的には何を争点にしていたのかについて検討する。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 7 | 68年運動のその後 | 本授業では私生活に関する問題を解決するオルタナティヴ運動、ドイツ社会民主党(SPD)青年部ユーゾーや新しい新左翼組織に参加した若い活動家を扱う。こうした運動は、後の環境運動の源流のひとつだった。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 8 | ローカルな市民運動:都市再開発と住民運動 | 1960年代には若者だけではなく、西ドイツ市民全体でローカルな社会参加意識の高まりが見られた。これにより新しい社会問題が新しい方法によって争点化されるようになった。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 9 | 市民参加への不安と期待:「過激派決議」 | 西ドイツ市民の社会参加意識の高まりに直面した政府は、それが民主主義を弱体化するのか、あるいは強化するのかについて懸念を持っていた。1972年の「過激派決議」を例に民主主義と社会参加の関係を考える。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 10 | 環境保護運動の盛り上がりと緑の党の成立 | 西ドイツの環境保護運動の盛り上がりは、1979〜80年には緑の党の設立に至った。本授業では緑の党の設立過程を扱う。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 11 | デジタル技術との批判的取り組み:国勢調査反対運動 | 1950年代以降、デジタル技術が西ドイツ社会で大規模に用いられるようになった。1970年代以降、新技術との市民運動による批判的取り組みが行われた。本授業では1980年代の国勢調査反対運動を扱う。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 12 | デジタル空間での抗議運動の登場 | 1980年代初頭にパーソナルコンピュータが一般家庭に普及したことで、デジタル空間も市民の活動領域となった。西ドイツのハッカー集団を中心に、1980年代以降のデジタル空間での抗議運動を扱う。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 13 | 東ドイツの環境運動と反体制運動 | 本授業では東ドイツにおける1980年代以降の環境運動、および反体制運動を扱う。また1990年代前半に旧東ドイツの運動が緑の党に合流する過程を検討する。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 | 
| 14 | 1990年代以降の緑の党 | シュレーダー政権の成立とともに緑の党は国政与党になった。メルケル政権下では野党だったが、環境問題への関心の高まりから、存在感を増した。ショルツ政権において緑の党は政権与党の一角を占めている。 | 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |