シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2024/04/09 現在/As of 2024/04/09

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
法心理学a/LEGAL PSYCHOLOGY a
開講所属
/Course Offered by
法学部法律学科/LAW LAW
ターム・学期
/Term・Semester
2024年度/2024 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
月5/Mon 5
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
大江 由香
遠隔授業科目
/Online Course

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
大江 由香 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
 本授業は、法学部の学位授与方針(DP)および教育課程の編成・実施方針(CP)が示す「修得した専門的知識と社会における現実の法運用とを結び付けて理解することで、社会をより良い方向へと変えていくための解決策を提示できる実践力を身に付ける」ことに資するため、法学と心理学が交錯する学際的領域の専門知識をさらに蓄積するとともに、特に科学的なものの見方をもとにした問題解決能力や政策立案能力を研鑽することによって、犯罪に対する正確な理解と高度な見解を示すことができるようにします。
 具体的には,(1)法学と心理学が交錯する学際的領域に関する基礎知識を実際の刑事司法や少年司法の手続の流れに沿って学ぶとともに、(2)法と心理学、裁判心理学、司法心理学、犯罪心理学、被害者学などの知見や手法を修得し、司法・犯罪臨床の実践に必要な土台を作ることを目的とします。特に,犯罪者・犯罪被害者・第三者の視点を踏まえた法律,制度,理論などに対する多角的な理解と,犯罪者・非行少年を改善更生に導く処遇等対策に焦点化している点が,「法心理学b」との大きな違いです。
 なお、警察官、検察官、弁護士、家庭裁判所調査官、刑事裁判官、刑務官、法務教官、保護観察官など、刑事司法や少年司法に携わる実務家を志望する学生にとっては、法学と心理学が交錯する学際的領域の専門知識を理解し、それに基づいた問題解決能力や政策立案能力を発揮できるようになることが不可欠であるため、当科目を履修することが望ましいでしょう。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
 本授業は講義形式であり,原則として「教室での対面授業」で実施します。レジュメをあらかじめmanabaにアップするので、事前に印刷あるいはダウンロードし、授業時にテキストとともに持参してください。
【アクティブラーニング】あり
 本授業では、可能な限り双方向的な授業とするため、ワークシートを使用した実践的なワーク,ディスカッション,質疑応答などを実施します。また,毎授業後にミニレポートを記載・提出することによって,学習した内容を整理してアウトプットする機会を設けて,学習内容の定着を促進するとともに,ミニレポートに関する担当講師のフィードバックや解説を通して,理解の深まりを支援します。
【情報機器利用】あり
 毎回ノートPCやタブレットPCなどを持参してください。
【成果物等の提出についての学生へのフィードバック】
 毎授業後に提出するミニレポートに関しては、多くの学生が躓いた所や質問内容などについて解説します。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
【事前学修】レジュメの確認と予習
 事前に配信されるレジュメに記載されているテキストの該当箇所を読むとともに,関連する文献や資料を調べるなどの予習を行う(2時間)。
【事後学修】ミニレポートの作成
 授業で取り上げた内容について復習し,知識を定着させるために,ミニレポートを作成して,提出する(2時間)。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
司法・犯罪心理学
著者
/Author name
森 丈弓・荒井崇史・嶋田美和・大江由香・杉浦 希・角田 亮
出版社
/Publisher
サイエンス社
ISBN
/ISBN
978-4-7819-1507-4
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
(シリーズ心理学と仕事16)司法・犯罪心理学
著者
/Author name
桐生正幸編集
出版社/URL
/Publisher
桐生正幸編集
ISBN
/ISBN
9784762851315
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
現代社会とメンタルヘルス』
著者
/Author name
中谷陽二・斎藤 環・森田展彰・小西聖子編著
出版社/URL
/Publisher
星和書店
ISBN
/ISBN
978-4791110636
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
 ①授業内平常点(授業態度、ミニレポートの提出状況・内容)56パーセントと、②授業内テスト(学期末に1度実施)44パーセントで評価します。
【評価基準】
法学と心理学が交錯する学際的領域に関する基礎知識について正しく理解するとともに、法と心理学、裁判心理学、司法心理学、犯罪心理学、被害者学などの知見や手法を修得し、司法・犯罪臨床の実践の場で活用できるようになることを目標として、以下の基準で評価します。
授業内平常点: 授業に能動的に参加し,これまで取り組んできた勉学をもとに法学と心理学が交錯する学際的領域のことを深く考えることができているかという観点で評価します。
授業内テスト: 講義の内容を正しく理解し、与えられたテーマについて多角的な視点から考察できるかという観点で評価します。
関連科目
/Related Subjects
【事前に受講することが望ましい科目】刑法や刑事訴訟法の内容を踏まえて授業を行いますので、「刑法入門」、「刑法総論」、「刑法各論」、「刑事訴訟法」の単位を修得していることが望ましいです。
【事後に受講することが望ましい科目】「刑事政策a」・「刑事政策b」の受講を勧めます。また、「少年法a」・「少年法b」では、少年司法システムや子どもの保護に関する法令の学習をしますので、ぜひあわせて受講してください。
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
基本的な犯罪・非行理論や犯罪者処遇システム、および、犯罪者の理解と社会復帰のための働きかけを正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 法心理学の基礎(ガイダンス、法心理学の特色) 本授業の進め方などについて説明します。また、法心理学における他者の主観の理解と客観性の維持の大切さについて学びます 授業前にシラバス及びレジュメを読んでおく(30分)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
2 司法手続(現状と課題) 成人と少年の司法手続きを概観し、両者の違いや特性を学びます。また,取調べ(特に目撃証言及び司法面接)と精神鑑定の現状及び課題について学びます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
3 犯罪原因①(生物学的要因(発達障害,精神障害)) 犯罪の生物学的要因,特に発達障害及び精神障害が犯罪に与える影響について学びます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
4 犯罪原因②(心理学的要因) 犯罪の心理学的要因について学びます。また,学んだ知識を使って,簡単なケース分析を体験します。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
5 犯罪原因③(社会学的要因(犯罪学理論)) 犯罪の社会学的要因に関連する犯罪学理論について学びます。また,犯罪学理論を実践に結び付けるワークを行います。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
6 犯罪原因④(社会学的要因(家庭環境)) 犯罪の社会学的要因のうち,特に家庭環境について学びます。また,犯罪を抑止する保護因子に関する知見も深めます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
7 犯罪原因⑤(バイオ・サイコ・ソーシャルモデル) 多角的な視点から犯罪を捉えることの大切さについて学びます。また,学んだ知識を使って,本格的なケース分析を体験します。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
8 様々な犯罪①(少年非行) 非行少年の特徴を学び、法心理学的な観点から少年司法の必要性やあり方について考えます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
9 様々な犯罪②(暴力犯罪) ドメスティックバイオレンス(DV)や児童虐待,殺人など暴力犯罪の特徴について学び、法心理学的な観点から暴力犯罪の対策のあり方を考えます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
10 様々な犯罪③(依存性のある犯罪) 薬物犯罪,窃盗,放火,性犯罪など依存性のある犯罪の特徴について学び、法心理学的な観点から犯罪対策のあり方を考えます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
11 支援・処遇①(犯罪者処遇理論) 犯罪者の処遇理論について学び、犯罪者の改善・更生に必要な要素について考えます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
12 支援・処遇②(成人犯罪者の立ち直り) 成人犯罪者の立ち直りに係る刑務所や保護観察所等による処遇等の現状を学び、法心理学的な観点から課題について考えます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
13 支援・処遇③(非行少年の立ち直り) 非行少年の立ち直りに係る児童相談所や家庭裁判所,少年院等による支援・処遇等の現状を学び、法心理学的な観点からその課題について考えます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。
14 支援・処遇④(被害者支援,加害者支援との共存) 被害者支援の現状や課題について学ぶとともに,これまで学んだ加害者に関する制度・支援との共存の在り方について考えます。 授業前にレジュメを確認し,テキストの該当箇所を読むなど,予習をしておく(2時間)。
授業後にミニレポートを作成・提出する(2時間)。

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