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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
現代社会2(市民と刑事司法・応用)/MODERN SOCIETY2(CITIZENS AND CRIMINAL JUSTICE: APPLIED)
開講所属
/Course Offered by
大学全カリ総合科目/
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
水3/Wed 3
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
安部 哲夫

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
安部 哲夫 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
現代社会においては、犯罪報道やTVドラマ、あるいは犯罪被害者の声や犯罪者(受刑者)の社会復帰に関する報道に触れる機会が多くあります。裁判員制度への参加や刑務所の矯正展など身近に感じられる事柄にも多くの方が接しています。その割には、正確な情報に接していない方も少なくありません。もともと情報が少なかったり、偏っていたりするところに問題があります。
この授業では、犯罪と刑罰に関する法令や制度について、その現在を含め正しく認識し理解することを目的として、刑事法(刑法を含む刑罰法令や刑事手続、刑の執行に関する法)について正確な情報を共有し、現存する諸課題を解決することを学習します。
とくに秋学期には、冤罪と再審、刑事司法制度改革、行刑の歴史、個々の犯罪類型に応じた犯罪対策・犯罪者処遇として、薬物犯罪、精神障害と犯罪などについて学びます。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
本授業は講義形式です。原則として教室での対面で行います。オンラインでの授業や録画の提供は行いません。授業前にあらかじめポータルサイト上にアップしてある当日のレジュメ(スライド)や参考資料をチェックし、レジュメは印刷して持参してください。
また参考教材、テキストまたは参考図書は適宜授業に持参するとよいでしょう。毎回の課題の提出は提出期限内に行ってください。次回の授業の冒頭30分で、課題レポートの内容を一部取りあげて、解説などフィードバックを行います。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
授業日程に沿って、関連教材の下読みを行い、疑問点・質問事項などを整理すること(2時間半ほどの時間を費やしてください)。授業後には、教材及び資料を用いて課題レポートを作成し、期限までに提出すること。事後学習では、授業で展開された論点を整理し、新たな情報をまとめるようにすること(授業後の学習時間は1時間半ほどです)。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
事前に毎回のレジュメ(PDF)をポルタ上にアップします。
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
ビギナーズ犯罪法
著者
/Author name
守山 正、安部哲夫(編著)
出版社/URL
/Publisher
成文堂
ISBN
/ISBN
978-4-7923-5304-9
その他(任意)
/other
2020年
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
ビギナーズ刑事政策第3版補訂版
著者
/Author name
守山 正、安部哲夫(編著)
出版社/URL
/Publisher
成文堂
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2023年4月(予定)
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
 授業日に毎回提示される課題へのミニレポート(1000字程度)と、授業内での確認小テストを総合して、評価します。前者(ミニレポート)はポータルサイト上で提出してもらいます。各回5点が標準点です(期限を超えての遅滞提出はマイナス2点、1カ月以上の遅滞はマイナス4点)。内容が劣悪である場合には、3点までの減点、優れたレポートには3点までが加算されます。後者(小テスト)は2回予定しています。それぞれ15点満点です。確認小テストの評価比率は30%、ミニレポートの評価比率は70%です。評価項目(ポイント)は、①授業内容を理解しているか、②課題に対して自分の考え方を明確に示しているかどうかです。 小テスト・授業レポート等(60%)と期末レポート(40%)により評価します。
 
関連科目
/Related Subjects
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
現代社会に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民としてふさわしい実践的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 市民の刑事司法参加 検察審査会、裁判員裁判の制度概要について理解するとともに、その意義と課題について説明することができるようにする。 検察審査会の意義と課題
裁判員裁判の意義と課題
2 犯罪被害者と刑事司法 被害者の声の高まりとともに刑事司法がどう変革してきたのか、刑事訴訟法の改正や被害者保護法などの成立について理解する。 犯罪被害者等保護法の成立と改正
犯罪被害者等基本法の成立
3 冤罪の原因と予防 いくつかの再審事件を参考に、冤罪の生じる要因を考え、冤罪を生じさせないための方策について意見を述べられるようにする。 免田事件など死刑再審事件の整理
名張毒ぶどう酒事件、袴田事件の論点整理
足利事件の論点整理
4 刑事司法制度の改革 取調べの可視化(録音録画)や司法取引、被害者特定事項の秘匿などの近年の法改正の内容と課題について説明できるようにする。 該当する刑事訴訟法の条項を引き写す
5 犯罪被害者の救済と支援 犯罪被害者への経済的支援や、第2次的被害防止、PTDDなどの精神的被害を含めた被害者支援の状況(民間や行政の取組み)について理解する。 犯罪被害者等給付金支給法の成立と改正
性犯罪捜査における指定捜査員
ワンストップセンターなど
6 子どもの安全と性的保護 過去の幼児を対象とした性犯罪に対する対策として自治体で取組みや国による性犯罪者処遇による再犯防止策の状況を理解し、その限界と課題について説明することができるようにする。 奈良市女児誘拐殺人事件(2004年)
性犯罪者処遇プログラム(認知行動療法)の実践と効果
7 親密圏犯罪 DVなど家族間の犯罪やストーカー事案の現状について理解し、被害者を守るための措置として必要なことにつき、説明できるようにする。 親族相盗例、DV防止法、ストーカー規制法
被害者支援と警察活動
8 交通に関する犯罪 交通犯罪の動向について学習し、自動車運転死傷行為処罰法の成立や道交法の改正のこれまでを理解する。あわせて交通犯罪者の処理処遇についても理解する。 交通犯罪の高齢化
悪質な交通犯罪への刑事規制強化
9 薬物に関する犯罪 薬物犯罪の現状を理解し、自己使用についての刑事的処理の課題や、依存回復・離脱のための支援策について意見を述べられるようにする。 諸外国の薬物対策と生涯接触率(国際比較)
覚醒剤事案を中心とした離脱自助グループ
10 精神障害と犯罪 精神障害が犯罪の要因となるケースを学び、これに対する医療福祉的対応、保安医療的対応、刑事的対応などについて説明できるようにする。 過去の重大事件(新宿西口バス放火事件、深川無差別殺傷事件)
相模原障碍者施設殺傷事件(2016年)の課題
11 女性と犯罪 窃盗犯と薬物事犯が多くを占める女性犯罪の現状を理解し、再犯防止のために非庁な対応について理解する。 女性犯罪者の孤立・高齢化
女性受刑者の社会復帰
12 行刑の歴史 近代化のなかで、行刑がどのように展開されてきたのか、明治以降の施策について理解する。 監獄法の成立
累進処遇の意義と課題
昭和期の監獄法改正の動き
13 行刑の現在とこれからの行刑 名古屋刑務所事件(2002年)以降の行刑改革により、新たな刑事収容施設法が誕生したが、受刑者の法的地位はどのように変わったのか理解する。拘禁刑の創設が行刑をどのようなものにするのか説明できるようにする 受刑者の人権、
意見提案箱と刑事施設視察委員会の設置
釈放時受刑者アンケート
14 更生保護(保護観察と更生緊急保護) 保護観察と更生保護施設の現状について理解し、更生保護事業のこれからについて意見を述べられるようにする。 地域生活定着支援センターの役割
保護観察官と保護司の活動

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