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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
歴史と文化1(異文化共存の模索)/HISTORY AND CULTURE1(EXPLORING CROSS-CULTURAL COEXISTENCE)
開講所属
/Course Offered by
大学全カリ総合科目/
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
月4/Mon 4
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
八木 正典

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
八木 正典 経済学科/ECONOMICS
授業の目的・内容
/Course Objectives
本講義は、国際教養学部のカリキュラム・ポリシー、ディプラマ・ポリシーを踏まえ、学部・学科の枠を越え、学際的学修を目的とする全学共通授業科目の4つの分野のひとつである「歴史と文化」に位置付けられています。本講義は、世界の諸地域の言語・文化・社会についての知識を習得し、さらに、日本が蓄積してきた「知」を 国際社会における教養の一環として積極的に発信しうる市民を育成することを上位目標としています。本講義では、日本における外国人受け入れのための制度や動向を学習し、何が課題であるかの理解を深めたうえで、日本社会における異文化共存の方策と方向性を探ることを到達目標とします。
少子・高齢化を抱える日本社会は、コロナ禍という特殊な状況にある過去3年間を除いて、近年短期訪問者だけでなく、就労を含む中長期滞在者も増加していました。それにより、日本ではこれまで意識されなかった多文化・多民族社会が形成されようとしています。授業は、初回を除く次の4回(第2回~5回)については、欧米を中心に頻発するイスラム過激派のテロ、その反動としてのイスラム排斥主義の台頭と各国政府のイスラム教徒管理の政策に焦点をあて、マイノリティであるイスラム教徒を各国はどのように受け入れているのかを観察し、その次の4回(第6回~9回)ではコロナ禍を経過したにもかかわらず2022年10月の厚生労働省発表外国人雇用状況統計で過去最高の182.3万人に達した日本での外国人労働者の受け入れ、とりわけ、様々な問題が指摘される外国人技能実習制度や2019年4月に導入された特定技能制度、ならびに問題解消のために2022年12月から7回にわたり開催された有識者会議での議論を踏まえた両制度改正の方向性に焦点をあてて、日本における外国人労働者の受け入れ制度の実態ならびに課題を考えていきます。さらに次の4回(第10回~13回)では、マイノリティである在日イスラム教徒との特色ある共存の模索、自治体や経済界等の滞日外国人包摂の取り組み、さらに日本における外国人子弟への教育に焦点をあて、各テーマの現状と課題について解説し、日本における異文化共存・共生社会の実現にむけて、日本社会の様々な層で如何なる取り組みが求められるかを考えていきます。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
授業は、基本的に毎回の講義タイトルに沿ったパワーポイント資料を用いて総括セッション3回を除いて、オンデマンドで計11回配信します。初回イントロは対面で実施し、授業後オンデマンドで配信します。その他10回は、原則月曜日の講義割り当て時間前までに配信します。総括セッションは、原則対面のみで実施します。テキストは使用しません。授業後、総括セッション3回を除いて、毎回小テストとアンケートをmanabaで出題します。初回を除き、講義3回分毎の総括セッション(第5回、第9回、第13回講義)で講師が総括コメントします。総括セッションでは、講師の冒頭説明後、特定テーマに関するグループ学習を実施し、グループとして演習結果を発表、追ってmanabaアンケート欄から提出してもらいます。小テストは、毎回6問で、正解を公開します。アンケートについても模範的な回答を紹介します。アンケートでのコメントや質問、講師の回答は、3回の総括セッション毎に、manaba上で履修生の記入例を原則すべて共有できるようにし、他の履修生がどのように授業内容を理解し、どのような疑問を有しているのかを共有できるようにします。課題は第5回目、第9回目、第13回目に出題します。課題は、各回3問出題し、manabaからレポートを提出してもらいます。3回の総括セッションでは、レポート作成の際に盛り込むことが望まれるポイントについても、解説します。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
事前学習:manabaで講義資料の事前送付があった場合には、講義資料中身を事前に熟読(2時間程度)し、専門用語の意味等を理解しておいてください。
事後学習:総括セッション3回(実施後グループ演習結果のmanabaからの提出あり)を除き、毎回(計11回)出題する小テストとアンケートにmanabaでお答えください。小テストとアンケートには約1時間費やしてください。課題は、第2回~4回分の総括第5回、第6回~8回分の総括第9回、第10回~12回分の総括第13回の計3回出しますので、レポートをmanabaで指定の日時(通常1週間程度、但し、さらに1週間延長して受け付ける。但し、その場合得点の7割として評価する)までに提出してください。課題に対するレポートの分量の目安はその都度提示しますが、各問5百字から千字を目途とする予定です。レポートの作成には、約3-4時間(秋学期合計で9時間から12時間)費やしてください。小テストとアンケート、演習結果についても、指定の日時(通常5日間程度を想定)までに提出してください。あるテーマについて、より深く知りたい場合は、アンケートでお知らせください。



テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
テキストは使用しません
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
テキストは使用しません
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
テキストは使用しません
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
新しい多文化社会論
著者
/Author name
万城目正雄・川村千鶴子編著
出版社/URL
/Publisher
東海大学出版部
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
『移民政策のフロンティア 日本の歩みと課題を問い直す』
著者
/Author name
移民政策学会学会設立10周年記念論集刊行委員会編
出版社/URL
/Publisher
明石書店
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
「移民国家」としての日本-共生への展望
著者
/Author name
宮島喬
出版社/URL
/Publisher
岩波書店
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
講義内容に関する毎回のアンケート提出、講義の理解度を確認する毎回の小テスト、合計3回の総括回のグループ演習結果(合計50%)、課題に対する合計3回のレポート(合計50%)で評価します。但し、総括セッションでは、小テスト、アンケートはありませんので、グループ学習に参加して、演習結果を提出した履修生については、毎回の小テスト・アンケート合計の100%にカウントします(小テストは毎回30点満点、アンケートは20点満点で、11回分で満点が550点のところ、グループ学習参加者は、演習結果を提出すれば毎回50点、全回出席提出すれば計三回分で150点追加される)。レポート提出のための課題は、合計3回各3問出します。①質問のすべてに的確に答えているか、②授業内容の基本的な把握、③論述の明快さ、④文章の正確さ(誤字脱字が多かったり、文章が飛んでいたりするのは減点対象)、⑤独自に追加的に調べた知見などを重視して評価します。なお、単なるウェブ記事のコピー・ぺースト、あるいは他の履修生のレポートと同じ内容が確認された場合は、評価対象外としますので注意してください。総合評価は、「アンケート、小テスト、グループ学習」5割+「課題に題するレポート」5割で判定します。全体6割以上で単位を認定します。
関連科目
/Related Subjects
国際的な労働者の受け入れ制度についての科目があって履修できれば、日本における外国人労働者の受け入れについての理解が進むと思われます。
備考
/Notes
講義資料(通常パワーポイント)、ならびに状況に応じて解説資料を事前送付します。アンケートのコメント、感想、質問と講師の回答については、総括セッションの機会に履修生全員に共有します。
到達目標
/Learning Goal
歴史と文化に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民にふさわしい概括的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 イントロダクション(日本人の在留外国人に対する意識調査、在留外国人統計) (対面+オンデマンド)コース全体についての説明と日本人が在留外国人をどのように見ているのか等統計結果を紹介する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
2 イスラム排斥主義の台頭(その1 世界で頻発するイスラム過激派によるテロ他) (オンデマンドのみ)中東だけでなく、欧米や、アジアでもイスラム過激派とみられる集団、個人によるテロが発生している。最近の米国での「悪魔の詩」作家ラシュディ襲撃事件も紹介する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
3 イスラム排斥主義の台頭(その2 欧州で多発するイスラム排斥主義の現状と対応) (オンデマンドのみ)イスラム教徒を排除するイスラム・フォビアという現象も世界各地で発生している。仏をはじめ欧州でのケースを中心に紹介する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
4 イスラム排斥主義の台頭(その3 中国のウイグルへの対応と、インドのヒンドゥー至上主義) (オンデマンドのみ)中国新疆ウイグル自治区では、モスクの破壊を含めウイグル族への国家統制が進行。インドでは、イスラム教徒を標的としたヒンドゥー至上主義者に迎合する政策がとられている。それらを解説する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
5 イスラム排斥主義の台頭(総括) (原則対面のみ)第一回目の課題を提示する。グループ学習と演習を行う。 過去3回の講義を踏まえ、第一回目課題に対するレポートを提出する。グループ演習結果も提出する。
6 日本の外国人労働者受け入れ(その1 外国人受け入れ統計と日本政府の受け入れ政策) (オンデマンドのみ)日本の外国人労働者受け入れに関する統計ならびに高度人材受け入れ制度などを説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
7 日本の外国人労働者受け入れ(その2 外国人技能実習制度と特定技能制度) (オンデマンドのみ)国際貢献・人材育成をうたった「外国人技能実習制度」と人手不足解消をうたった「特定技能制度」について、その制度の違い、問題点、現状、見通しを解説する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
8 日本の外国人労働者受け入れ(その3 外国人労働者受け入れ制度改善に向けた取り組み) (オンデマンドのみ)技能実習生の失踪など現場で発生する様々な問題を踏まえて政府が立ち上げた技能実習と特定技能に関する有識者会合の議論の方向性を説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
9 日本の外国人労働者受け入れ(総括) (原則対面のみ)第二回目の課題を提示する。グループ学習と演習を行う。 過去3回の講義を踏まえ、第二回目課題に対するレポートを提出する。グループ演習結果も提出する。
10 滞日外国人の日本社会包摂(その1 滞日イスラム教徒) (オンデマンドのみ)日本でも滞日ムスリムが増加している。日本社会は、ムスリム在留者をどのように受け入れ、共生しようとしているのかを説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
11 滞日外国人の日本社会包摂(その2 自治体、経済界等の外国人受け入れの取り組み) (オンデマンドのみ)増加する滞日外国人労働者の定着に向け自治体や経済界がどのような取り組みを行っているのかを説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
12 滞日外国人の日本社会包摂(その3 外国人子弟への教育) (オンデマンドのみ)増加する滞日外国人の語学教育や子どもたちへの教育の重要性を説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する。
13 滞日外国人の日本社会包摂(総括) (原則対面のみ)第三回目の課題を提示する。グループ学習と演習を行う。 過去3回の講義を踏まえ、第三回目課題に対するレポートを提出する。グループ演習結果も提出する。
14 異文化共存(共生を実現する社会デザイン) (オンデマンドのみ)外国人と日本人が摩擦を生むことなく共生できる社会実現に向けてのデザインについて総括する。 事前送付の総括資料に目をとおしておく。事後、アンケート、小テストに回答する。

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