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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
国際知的財産権法/INTERNATIONAL INTELLECTUAL PROPERTY LAW
開講所属
/Course Offered by
法学部国際関係法学科/LAW INTERNATIONAL LEGAL STUDIES
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
木3/Thu 3
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
張 睿暎/CHANG Ye Young

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
張 睿暎/CHANG Ye Young 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
この授業は、法学部の学位授与方針(DP)が示す「法学の専門的知識ならびに法的なものの考え方(リーガル・マインド)およびグローバルな思考力を身に付ける」ことに資するため、知的財産権法関連の国際条約に関する専門知識を修得し、この分野の国際秩序とそれに伴う諸問題を理解することで、グローバル社会の様々な問題を総合的にとらえ解決策を提示できるようになることを目指すものである。
まず、工業所有権に関するパリ条約、著作権に関するベルヌ条約という2大条約を中心に、WTO/TRIPs協定をWIPO所管条約と比較しつつ、その成立過程と内容について学ぶ。最後に、知的財産権の保護水準の上昇が発展途上国にもたらした諸問題や国際社会によるその解決への歩みを検討し、知的財産の国際的保護の在り方について批判的に考察できるようになることを目指す。
なお、本講義は、国際的な知的財産権制度に関する条約を扱うため、日本法に関する解説はしない。日本の知的財産法は、「知的財産権法I/II/III」を事前に、またはあわせて受講することが望ましい。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
本講義は対面の講義形式で行うが、可能な限りインタラクティブな授業とするため、随時受講生からの発言や質問を求める。授業内容に対する質問は随時受け付ける。質問に対する回答やコメント等は、適宜manabaに掲載する。
授業に出席する際は、毎回教科書・講義資料と著作権法が掲載された六法(又はウェブ上の条文を印刷したもの)を持参すること。
初回の授業では授業全体の進め方についてガイダンスを行うため、必ず出席してほしい。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
授業前には、あらかじめ指定した教科書の該当部分と、事前にmanabaに掲載する講義資料を予習する必要がある(1時間)。また、授業後には、教員の口頭説明内容と自分のノート筆記を踏まえて教材を復習し、manaba上で実施する小テストに取り組むことが求められる(3時間)。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
知的財産関係条約
著者
/Author name
茶園成樹
出版社/URL
/Publisher
有斐閣
ISBN
/ISBN
978-4641144835
その他(任意)
/other
2015
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
その他の参考文献は授業中に紹介する
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
期末試験(70%):事例検討の記述式問題を数問出題する。授業全体を通じて学んだ法的知識を用いて、著作権紛争事例を法的に検討できるかを評価する。
授業への参加度(30%):受講態度、授業中の発言などから総合的に評価する。
関連科目
/Related Subjects
著作権を扱う「知的財産権法I(春)」、商標法・不正競争防止法を扱う「知的財産権法II(春)」、特許法・実用新案法・意匠法を扱う「知的財産権法III(秋)」は、あわせて受講することが望ましい。
備考
/Notes
新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては、授業形態や試験実施の形態が変更される可能性がある。
到達目標
/Learning Goal
知的財産権分野の諸条約に関する基礎的知識のうえに、国際知的財産権法の現代的課題を正確に理解し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 授業のガイダンス、国際法と国内法 開講に当たり、授業の進め方についてのガイダンスを行う。国際法と国内法の関係を解説する。
2 知的財産権法の仕組み、知的財産の通商問題化 公共政策としての知的財産制度、知的財産の南北問題、経済のグローバル化にともなう知的財産の通商問題化を解説する。
3 工業所有権の保護に関するパリ条約①概観、基本原則 パリ条約の3大原則である「内国民待遇原則・優先権制度・特許独立の原則」を解説する。
4 工業所有権の保護に関するパリ条約②規定 特許・実用新案・意匠・商標等に関するパリ条約の規定を検討する。
5 著作権に関するベルヌ条約①概観、基本原則 ベルヌ条約の3大原則である「内国民待遇原則・無方式主義・保護独立の原則」を解説する。
6 著作権に関するベルヌ条約②規定 著作者人格権、著作権、著作権の制限に関するベルヌ条約の規定を検討する。
7 その他の著作権関係条約、WTO/TRIPs協定制定の経緯 万国著作権条約など、その他の著作権関係条約を概観する。GATT体制からWTOへの移行の背景、WTOの設立とTRIPs協定制定の経緯を解説する。
8 TRIPs協定①概観、基本原則 TRIPs協定の2大原則である「内国民待遇原則・最恵国待遇原則」を解説する。
9 TRIPs協定②規定 特許・意匠・商標・地理的表示・開示されていない情報・著作権に関するTRIPs協定の規定を検討する。
10 国際知的財産政策と国際ルールづくり WIPOにおける条約交渉のプロセスや利害調整の方法を理解し、国際知的財産政策と国際ルールづくりの過程を解説する。
11 国際登録システムの発展、特許に関するPCTシステム 国際登録システムの発展の歴史を解説し、特許に関するPCTシステムの国際出願制度、PCTとパリ条約との関係を解説する。
12 商標に関するマドリッドシステム、意匠に関するハーグシステム 商標に関するマドリッドシステムおよび意匠に関するハーグシステムを解説する。
13 著作権及び商標のデジタル化への対応問題、特許と医薬品アクセスをめぐる問題 デジタル時代における国境を越える著作権及び商標侵害の問題や、医薬特許と開発途上国の医薬品アクセスをめぐる問題など、国際社会における知的財産の問題を理解する。
14 総括 講義全体のまとめ、質問に回答する。

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