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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
法律学特講(刑法各論の重要問題1)/LEGAL SCIENCE, SPECIAL LECTURE
開講所属
/Course Offered by
法学部法律学科/LAW LAW
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
木4/Thu 4
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
内山 良雄

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
内山 良雄 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
本講義は、刑法各論の重要問題のうち「財産罪」を取り扱います。刑法各論は、放火罪や収賄罪といった個別犯罪に特有の成立要件や、類似する他の犯罪との異同・限界を明らかにすることを課題とします。ところが、財産罪は、個人の財産権を保護することを共通目的としながら、具体的な保護法益や行為態様、行為者の主観面といった事情に着目して細分化されているため(「人の生命」を「故意に」侵害する行為を「行為態様を問わず」殺人罪で網羅的に処罰することと好対照です)、学生に理解が困難な犯罪類型です。そこで、財産罪に関する基本的な事例を素材に、「論点を発見する能力」、「検討すべき論点を検討する目的を理解する能力」、「判例・学説が一定の結論を導く思考過程を理解する能力」を涵養し、適切に事例を処理し行為者の罪責を検討できるようになることを目標に、各論点を丁寧に検討していきます。法科大学院入学試験や司法試験予備試験の受験を目指す学生が履修することも想定しています。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
担当教員が作成・配布するレジュメを教材として、【講義形式】かつ【対面型】で実施する予定です。
レジュメは、教室で配布し、PorTaⅡにもアップします。
教員からの連絡等は、PorTaⅡを利用して行います。
【履修上の注意】本講義は、刑法各論の補習ではありません。「刑法入門」、「刑法総論Ⅰ・Ⅱ」、「刑法各論Ⅰ・Ⅱ」を受講し、基本的な事項については理解していることを前提に授業します。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
【事前】各自が「刑法各論Ⅰ・Ⅱ」で使用した教科書の該当箇所を事前に読み、理解できない部分がある場合には、授業前に箇条書きにしておいてください。
【事後】授業で取り扱われた判例の(要旨ではなく)全文を、裁判所ホームページ内の「裁判例検索」等を利用して確認してください。事前に箇条書きにしておいた難解箇所が理解できたか、チェックしてください。
事前学修90分、事後学修150分程度と想定しています。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
使用しません。担当教員作成のレジュメを配布します。
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
各自が「刑法各論Ⅰ・Ⅱ」で使用した教科書
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
裁判所ホームページ内「裁判例検索」
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/search1
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
定期試験100%
定期試験は、事例問題を出題します。事例に示された事実から検討すべき論点を発見し、問題の所在を明示したうえで、判例・学説を正しく理解し、他説を批判しながら、論理的かつ説得力ある論旨で自分の考えを主張できているか、を重視して評価します。検討する犯罪について、成立要件を条文解釈に基づいて明らかにし、事例に示された事実が有する意味を評価しながら、成立要件にあてはめることができているか、が大事です。
関連科目
/Related Subjects
本講義は、「刑法入門」、「刑法総論Ⅰ・Ⅱ」、「刑法各論Ⅰ・Ⅱ」を受講し、その内容を理解してから履修することを、強く推奨します。
備考
/Notes
テキスト:レジュメを教室で配布し、PorTaⅡでも配信します。
参考文献:各自が「刑法各論Ⅰ・Ⅱ」で使用した教科書
到達目標
/Learning Goal
従来の開設科目では触れてこなかった法律分野について、基本かつ重要な項目を正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 財産罪の基礎1 財産罪の基本概念、財産罪の分類・体系、財産罪の客体(財物と財産的利益)など 「詳細情報」欄に記載したとおり(全回共通)
2 財産罪の基礎2 占有の意義、占有の有無・主体と財産罪の分類
3 奪取罪(窃盗罪、強盗罪、詐欺罪、恐喝罪)の保護法益 「他人の財物」(刑法235条等)の意義、刑法242条にいう「占有」の意義、占有説と本権説など
4 不法領得の意思 不法領得の意思の意義・機能、軽微な使用窃盗等の不可罰性、領得罪と毀棄・隠匿罪との区別など
5 強盗罪総論、1項強盗罪の諸問題 強盗罪の構成要件、強盗罪における暴行・脅迫、恐喝罪との区別など
6 2項強盗罪の諸問題 利益の移転性、利益の具体性、処分行為の要否、不正な利益と要保護性など
7 事後強盗罪の諸問題1 刑法238条にいう「窃盗」の意義、窃盗の機会継続性、1項強盗罪との区別、2項強盗罪との区別など
8 事後強盗罪の諸問題2 事後強盗罪の罪質(身分犯か結合犯か)と共犯など
9 詐欺罪の諸問題1 詐欺罪の構成要件、欺罔行為の意義・機能、詐欺罪における財産的損害
10 詐欺罪の諸問題2 クレジットカードの不正使用、誤振り込みされた預金の払戻しと詐欺罪など
11 詐欺罪の諸問題3 無意識的処分行為と処分意思の要否、不法原因給付と詐欺罪など
12 恐喝罪の諸問題 恐喝罪の構成要件、権利講師と恐喝罪など
13 横領罪の諸問題 横領罪の構成要件、二重売買と横領、横領後の横領など
14 背任罪の諸問題 背任罪の構成要件、二重抵当と背任、横領罪と背任罪の区別など

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