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| 科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 | 
| 開講科目名 /Course | 英語圏の文学・文化・批評b/LITERATURE AND CULTURAL CRITICISM (B) | 
|---|---|
| 開講所属 /Course Offered by | 外国語学部英語学科/FOREIGN LANGUAGES ENGLISH | 
| ターム・学期 /Term・Semester | 2023年度/2023 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER | 
| 曜限 /Day, Period | 金3/Fri 3 | 
| 開講区分 /semester offered | 秋学期/Fall | 
| 単位数 /Credits | 2.0 | 
| 学年 /Year | 2,3,4 | 
| 主担当教員 /Main Instructor | 榎本 悠希 | 
| 教員名 /Instructor | 教員所属名 /Affiliation | 
|---|---|
| 榎本 悠希 | 英語学科/ENGLISH | 
| 授業の目的・内容 /Course Objectives | 本講義では現代アメリカを代表する小説家の一人トマス・ピンチョンの作品を読み解きます。ピンチョンは文学史的には「ポストモダン」に区分される作家です。「ポストモダン」とは字義通りに解釈すれば「近代(=モダン)以後」という意味になります。平たく言えば、社会が発展する中で人々の間での価値観が多様化し、(「近代」にはあったはずの)共通の理想や理念が社会からすでに失われてしまったのではないか、ポストモダンとはそのような社会段階を指す言葉だと言えます。ピンチョンという作家はこのポストモダンという状況を極めて巧みに描いた作家です。故に、ピンチョンを理解する上でまずはこのキーワードを捉えるのがひとまずの近道と言えるでしょう。 本講義は大きく分けて理論編と批評編の二つのパートに分かれています。理論編ではピンチョン文学を読む上で重要な歴史的・文化的・思想史的なキーワードを解説し(ポストモダンとか、カウンターカルチャーとか、冷戦崩壊とか、陰謀論とか・・・)、批評編では作品のハイライトとなる部分を実際に読みながらピンチョン文学を考察します。授業後半ではピンチョンの映画作品に関する映像演習を通じたディスカッションを行います。 これらを通じて私たちを取り巻く現代社会や文化は一体いかなる状況にあり、それを言葉にして批評するとはどういうことなのかを検討します。またそれによって、ポストモダンが所与のものとなった現在を生きるとはどういうことなのか、そのことを少しでも可視化できればと思います。 | ||||||||||
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| 授業の形式・方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course | 本講義は対面授業にて開催します。また随時、映像作品をみんなで見たり、ペーパーやコメントにて発言を求めることがありますのでご了承ください。小レポートについては授業後半で見る映画についてのコメントを書いてもらう予定です。 学期中に一つでもピンチョン作品に実際にふれてみてください。 | ||||||||||
| 事前・事後学修の内容 /Before After Study | |||||||||||
| テキスト1 /Textbooks1 | 
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| テキスト2 /Textbooks2 | 
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| テキスト3 /Textbooks3 | 
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| 参考文献等1 /References1 | 
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| 参考文献等2 /References2 | 
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| 参考文献等3 /References3 | 
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| 評価方法 /Evaluation | 出席および参加度40%、小レポート30%、期末テスト30%とします。 | ||||||||||
| 関連科目 /Related Subjects | |||||||||||
| 備考 /Notes | |||||||||||
| 到達目標 /Learning Goal | 英文のテクストを読み、自ら意見を発表できる英語力を養成し、英語圏の文化について背景知識を習得する。 | 
| 回 /Time | 授業計画(主題の設定) /Class schedule | 授業の内容 /Contents of class | 事前・事後学修の内容 /Before After Study | 
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| 1 | イントロダクション | グローバル化時代においてポストモダニズムとは何だったのかを再考する:トマス・ピンチョンについての基礎的な確認 | 事前学習として、授業で扱う作品についての予備知識を各自インターネット等を活用して調査。もしくは該当作品に触れる(2時間)。 | 
| 2 | ポストモダン基礎編:文学史におけるポストモダン | 1960年代ポストモダニズムの文学史的な位置付けについて;バースの『金曜日の本』を読解する。 | 同上 | 
| 3 | ピンチョン基礎編:冷戦とポストモダン | 冷戦とビート世代。トマス・ピンチョンの『スローラーナー』「序文」を批評する | 同上 | 
| 4 | 理論編① | 戦後アメリカの大量消費社会、情報化社会について考える | 同上 | 
| 5 | ピンチョン文学を批評する① | トマス・ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』を批評する | 同上 | 
| 6 | 理論編② | 公民権運動と黒人暴動、ピンチョンの「ワッツの心への旅」 | 同上 | 
| 7 | ピンチョン文学を批評する② | 『重力の虹』を批評する | 同上 | 
| 8 | 理論編③ | 冷戦構造の崩壊とポストモダニズム | 同上 | 
| 9 | ピンチョン文学を批評する③ | 『ヴァインランド』を批評する | 同上 | 
| 10 | 映像演習 | 『インヒアレント・ヴァイス』を観る | 同上 | 
| 11 | 批評と議論 | 『インヒアレント・ヴァイス』についての討論 | 同上 | 
| 12 | ピンチョン文学を批評する④ | 『LAヴァイス』を読む;陰謀論とポストトゥルースについて | 同上 | 
| 13 | 現代におけるピンチョンの意義 | 『ブリーディング・エッジ』における9.11と陰謀論、そしてポストトゥルースへ | 同上 | 
| 14 | 総括 | 期末テストについて | 同上 |