シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
ドイツ語圏とEU b/GERMAN SPEAKING AREAS AND EU b
開講所属
/Course Offered by
外国語学部ドイツ語学科/FOREIGN LANGUAGES GERMAN
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
金3/Fri 3
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
川﨑 聡史

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
川﨑 聡史 ドイツ語学科/GERMAN
授業の目的・内容
/Course Objectives
※必ずシラバスを事前によく読み、内容を了解した上で履修を決めてください。

目的:本講義は、ドイツ戦後史、欧州連合(EU)とドイツ連邦共和国の政治と社会について理解することを目的にしています。欧州連合は現在、世界で最もよく組織された地域共同体のひとつであり、国際的に大きな影響力を持っています。さらにその主導的な加盟国のひとつとしてドイツ連邦共和国が挙げられます。本講義では、特に1940年代以降の欧州政治を扱い、欧州連合とドイツ連邦共和国の仕組みと制度、それらが直面している課題と危機について理解することを目指します。本講義「ドイツ語圏とEU b(現代社会1・ヨーロッパ地域論)」では、ドイツ連邦共和国を中心とした欧州政治に関する専門知識を習得することを通じて、学生自身がドイツやヨーロッパに関して問いを発し、考えられるようになることを目指しています。

内容:春学期に引き続き、秋学期では現代欧州政治を、欧州連合とドイツ連邦共和国を中心にして勉強します。欧州統合は、第二次世界大戦後、紆余曲折はあったものの、ほぼ一貫して進展してきました。しかし、1989〜90年の東側諸国の転換(「東欧革命」)以降、新しい課題に直面しました。冷戦終結後にも、1993年のマーストリヒト条約や2002年の共通通貨ユーロの導入のような統合の進展がありました。他方で、欧州憲法制定条約がフランスとオランダの反対で不成立に終わったり、ユーロ危機と難民危機によって欧州懐疑主義が拡大し、イギリスが欧州連合から脱退(Brexit)するなど停滞も発生しています。この授業では、特に1940年代以降のドイツ史と欧州統合について扱います。

この授業は外国語学部の学位授与方針(DP)および教育課程の編成・実施方針(CP)が示す「ドイツ語圏の社会・歴史の多様な専門領域に関する知識を体系的かつ横断的に修得し、その知識を歴史的かつ現代的事象と結び付けて考察」する能力を身につけている「国際的視野に立つ教養人」を育成することを目指すものです。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
講義は基本的に対面で行います。
成績評価は毎回の課題、および期末テストあるいは期末課題で行います。
課題提出には、manabaを利用します。
提出方法については、第1回の授業で詳しく説明します。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
本講義では二つの事後学習が求められます。
① 毎講義後の課題提出。課題への解答をmanabaで書き込んでください。
② 授業後の復習。授業資料は配布しますので、復習してください。さらに授業中に紹介した文献を自発的に読み進めることが好ましいです。毎回の授業で関連する文献を紹介するので、気になるものから随時読み、勉強してください。事後、理解ができるまでには、講義時間の二倍程度(=200分ほど)の学修時間を目安にします。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
テキストは使用しませんが、授業内容に沿った参考文献を適宜授業中に紹介します。
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
① コメントシート 50%
② 期末テストあるいは期末課題 50%(1月実施予定)

・「コメントシート」では、授業の内容を深めるようなコメントが高く評価されます。皆さんの単なる個人的な印象と主義主張や授業内容を引き写したものではなく、授業を直接踏まえ、それを論理的・分析的に深める内容を他者に伝わる文章で記したコメントが歓迎されます。授業を聞かなくても書ける内容や授業を聞いていないことがわかる内容のコメントは、未提出扱いになる場合があります。
・本講義では生成系AIを用いた課題も出す予定です。
・課題に関して、思考を整理したり、調査の糸口をつかむための生成系AIの利用は妨げませんが、履修者自身の学びの成果が読み取れないもの(つまり生成系AIが出力したそのままのもの)が提出された場合、評価の対象外となります。
・生成系AIの発展に伴い、授業時間外に取り組む課題によって、履修者の学習の成果を評価することが困難になりました。そのため本講義の成績評価に関係する課題は、対面での参加を通じてのみ適切に解答できるようなものにします。
関連科目
/Related Subjects
春学期の「ドイツ語圏とEU a・ 現代社会1(ドイツ地域論)」とは補完関係にあります。できれば両方参加してもらいたいですが、この授業だけを受講しても問題ありません。また、この授業を取った後に春学期の授業に参加してもらうこともできます。
本授業で学ぶドイツ語圏に関する知識は、他の専門的講義、テクスト研究、テクスト特殊研究、専門演習といった授業の内容をよりよく理解するための前提になります。
備考
/Notes
第1回授業で授業の進め方を詳しく解説するので、履修希望者は参加するようにしてください。
本講義では、生成系AIを用いた課題を出すことがあります。そのため本講義は、実験的な要素を含みます。
到達目標
/Learning Goal
「ドイツ語圏とEU」に関する専門的な知識、分野特有の思考・研究方法を発展的に習得し、分析を行い見解を提示できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 シラバスに基づいた授業ガイダンス 講義の概要をつかむ。課題の提出方法など授業を受けるにあたって必要な事柄を説明する。現在のドイツとヨーロッパについての基本的な知識を得る。 事後:今学期の授業方法を理解することが事後学修です。もし授業を聞いてもわからないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)などで連絡してください。
2 東西ドイツ建国と西ドイツの西側統合 第二次世界大戦後、1960年代までの欧州統合に対する西ドイツの関わり、および東西対立の激化について扱う。東側陣営との対立が、西ドイツの西側統合を後押ししていたことを押さえる。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
3 緊張緩和と変革の時代 この授業ではしばしば米ソの全面衝突寸前に至った東西対立が、1960年代以降次第に緊張緩和する展開を、特に東西ドイツの関係に焦点を当てて解説する。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
4 ブラント政権の成立と新東方政策 1969年のブラント政権成立後、西ドイツにはさまざまな変化が訪れた。この授業では、1960年第末からは70年代半ばまでの西ドイツの内政と外交、および東ドイツの状況について扱う。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
5 「不安」と運動の時代 1970年代前半に度重なる危機によってそれまでの経済成長が鈍化した。さらにエネルギー問題や環境問題のような新しい課題に直面し、特に西ドイツ社会では「不安」が広がった。この展開を本授業では扱う。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
6 東ドイツの市民運動とドイツ統一 本授業では1980年代末から1990年年代初頭の東側陣営の解体について、特に東ドイツの市民運動とドイツ統一に焦点を当てて扱う。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
7 統一後のドイツと欧州統合 1990年の統一後、ドイツは旧東ドイツ地域の統合、さらなる欧州統合など様々な問題に取り組んできた。本授業では、1990年代末までドイツの政治と社会について学ぶ。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
8 シュレーダー赤緑政権時代のドイツ 1998年に成立したシュレーダー政権は、社民党と緑の党の連立政権だった。この政権による新自由主義改革を中心に、ドイツの社会と市場が欧州単一市場に対応する過程を扱う。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
9 メルケル政権時代のドイツ メルケル政権時代のドイツは、EU最大の経済大国であると同時に、フランスと並ぶEUのリーダー国となった。全欧州的な政治経済社会の展開とドイツの関係について扱う。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
10 「移民国家」ドイツ 現在のドイツは外国にルーツを持つ人々が2100万人以上居住する「移民国家」である。この授業では、ドイツが「移民国家」に至る道のりについて扱う。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
11 2000年代以降のEUの「危機」 EUの大きな特徴である単一市場と共通通貨ユーロ、「ユーロ危機」について知識を得る。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
12 欧州統合の限界? 欧州統合は、特に2005年のEU憲法条約の挫折によって壁に突き当たった。この授業では、2000年代の欧州統合の方向転換について扱う。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
13 試練の中のEU 2016年以降のBrexitなど、EUの統合政策は試練に直面している。この授業ではEUが「ポスト・統合」局面にあることを学び、今後の展望について考える。 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。
14 今学期の授業のまとめ 今学期の授業の総括を行う。 事後:パワーポイントを見直して復習をする。分からないことがあれば、manabaやメール(kawasaki.s2019@gmail.com)で質問すること。

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