シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
テクスト研究(現代社会・歴史) a/TEXT STUDIES (GERMAN MODERN SOCIETY AND HISTORY) a
開講所属
/Course Offered by
外国語学部ドイツ語学科/FOREIGN LANGUAGES GERMAN
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
水2/Wed 2
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
上村 敏郎

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
上村 敏郎 ドイツ語学科/GERMAN
授業の目的・内容
/Course Objectives
この授業ではドイツ語の専門書を読解することで、ドイツ語文献の読み方を学ぶとともに、様々な対象に対する歴史的なアプローチ方法や歴史学的な思考方法について学び、それを通じて歴史を対象とする専門領域に関する知識を習得するとともに、その知識を活用して論理的に論述・議論する能力を身につけます。
今回はFranz Leander Fillafer, Aufklärung habsburgisch: Staatsbildung, Wissenkultur und Geschichtspolitik in Zentraleuropa 1750-1850 (Wallstein 2020)のEinleitungを読解していく予定ですが、場合によってはその後、各自の関心に応じたハプスブルク史に関する論文を選択して読むことを検討しています。
春学期は原則として丁寧に読むことを重視したいと思います。

新進気鋭の歴史家Fillaferの描く本書のテーマはハプスブルクの啓蒙です。
「 啓蒙が世俗的・民主的な近代のプロジェクトであるという歴史像はフランス革命によって決定的なものになった。けれども、この歴史像は啓蒙がもっていた歴史的な多様性を生き埋めにしてしまった。フランツ・L・フィルアーファーはハプスブルク君主国における啓蒙を新たに発見した。その主導者や彼らが築きあげた知的文化と社会に基づいて「復古」期のハプスブルク帝国が啓蒙や革命に対する防波堤ではなかったことを初めて証明する。その代わりにフィルアーファーは、革命に至らないがまさに革命への抵抗という文脈の中で花開いた啓蒙の変種を発掘する。それは独自の源泉からエネルギーを得て、ハプスブルク国家を長期にわたって特徴づけた。
 西欧の「急進的思想」への固執や革命や自由主義による表面上の完成から啓蒙を切り離すことによって、フィルアーファーはヨーロッパの啓蒙、そして19世紀における啓蒙の変容についての分析モデルを提示している。」(書籍紹介より)

*この授業は、外国語学部ドイツ語学科の学位授与方針(DP)ならびに教育課程の編成・実施方針(CP)が示す「修得された高度な語学能力を活かし、ドイツ語圏の社会・歴史の多様な専門領域に関する知識を体系的かつ横断的に修得」することを目指します。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
受講生には配布テクストを読解し、その日本語訳や解釈を発表してもらいます。
場合によってはテクストのテーマに関するグループディスカッションやグループ発表などをおこないます。
課題等については授業内のほか、LMSを使ってフィードバックをおこないます。
*授業は大学の方針に従い、原則として対面授業でおこないます。
   manabaを使用して授業に関する連絡、資料配付いたします。
 初回授業で授業の進行方法について説明します。受講予定者は必ず出席すること。

※未修クラスで「総合ドイツ語Ⅳ」または「応用ドイツ語Ⅱ」の成績が「A」以上の学生と既修クラスの学生を主な対象とします。
(但し、未修クラスの学生で成績が「B」以下でも履修可)
事前・事後学修の内容
/Before After Study
授業中に配布するドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行います。
今回のテキストは啓蒙と深く関わっていますので、ヨーロッパの歴史についてあまり知識がない場合は、まずは世界史の教科書で啓蒙の時代について調べてみましょう。
本文中にでてくる用語については参考文献2にあげた『啓蒙思想の大百科』で調べることを勧めます。
参考文献3『ハプスブルク史』を読んでおくことも事前知識の習得につながります。
2単位の科目を修得するためには、事前・事後学修に総計4時間の授業外学修をするように文部科学省から指導されています。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
Aufklärung habsburgisch: Staatsbildung, Wissenskultur und Geschichtspolitik in Zentraleuropa 1750-18
著者
/Author name
Franz Leander Fillafer
出版社
/Publisher
Wallstein Verlag
ISBN
/ISBN
978-3-8353-3745-9
その他(任意)
/other
https://www.wallstein-verlag.de/openaccess/9783835337459.pdf
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
The Habsburg Empire. A New History
著者
/Author name
Pieter M. Judson
出版社/URL
/Publisher
Harvard University Press
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
『啓蒙思想の百科事典』
著者
/Author name
日本18世紀学会 啓蒙思想の百科事典編集委員会 編
出版社/URL
/Publisher
丸善出版
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
『ハプスブルク帝国』
著者
/Author name
岩﨑周一
出版社/URL
/Publisher
講談社
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
通常授業内のアクティビティ(テクストの予習や復習、テーマに基づく発表)60%、授業内の最終確認テスト40%
*課題は、manabaおよびGoogle Formsを使用いたします。
評価は単純にドイツ語を理解しているかどうかだけではなく、テクストの内容を理解しているか、内容について考察できているかが重要な指標となります。
関連科目
/Related Subjects
ハプスブルク君主国というテーマは、ドイツ語圏の歴史b、専門演習(上村)と共通しており、あわせて履修することで、CPに沿った形で歴史に関する専門能力を伸ばすことができます。
備考
/Notes
テクストは初回授業でコピーを配布します。
このシラバスはあくまでも予定です。講読テクストおよび授業の進行方法については初回授業で改めて説明します。
到達目標
/Learning Goal
専門的なドイツ語テクストを講読し、現代社会・歴史に関する分野について背景知識を含めて総合的に研究し、分析を行い見解を提示できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 イントロダクションとレクチャー 授業テキストの紹介とテーマ説明
テーマやテクストに関する背景知識を確認する
授業テーマの趣旨を確認する。
授業の中での自分の目標を定める
テーマに関連する文献を読んでおく。
講義を聞いて考えたことを言語化してまとめておく。
2 日本語文献の講読と発表 テーマに関する日本語の文献を読むことで、テーマに関する理解を深める 配布された日本語テクストを読解し、テーマについて考察する。
授業内で確認した内容をふまえてドイツ語のテクストの予習を開始する。
3 ドイツ語テクストの講読
(序論)
Einleitung
S. 11-13.
ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
4 ドイツ語テクストの講読
(序論)
Einleitung
S. 13-15.
ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
5 ドイツ語テクストの講読
(序論)
Einleitung
S. 15-17.
ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
6 ドイツ語テクストの講読
(序論)
Einleitung
S. 17-19.
ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
7 ドイツ語テクストの講読
(序論)
Einleitung
S. 19-21.
ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
8 発表+ディスカッション Einleitungの内容について改めて発表し、ディスカッションをおこなう これまでの内容を復習し、発表の準備をする。
また、事後、ディスカッションで得られた論点などを確認する。
9 各自の論文講読発表(Aグループ) 参加者の関心に応じた論文を輪読し、発表してもらう。 ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
10 各自の論文講読発表(Aグループ) 参加者の関心に応じた論文を輪読し、発表してもらう。 ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
11 各自の論文講読発表(Bグループ) 参加者の関心に応じた論文を輪読し、発表してもらう。 ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
12 各自の論文講読発表(Bグループ) 参加者の関心に応じた論文を輪読し、発表してもらう。 ドイツ語のテクストの予習ならびに復習を行う。
13 グループ発表+ディスカッション これまで読んできた内容についてグループディスカッションを通じて理解を深める これまでの内容を復習し、発表の準備をする。
また、事後、ディスカッションで得られた論点などを確認する。
14 まとめと確認 全体のまとめと復習および確認小テスト これまで読んだテクストの内容を復習し、全体を振りかえる。

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