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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
ドイツ語圏文学・思想概論 a/INTRODUCTION TO GERMAN LITERATURE AND THOUGHT a
開講所属
/Course Offered by
外国語学部ドイツ語学科/FOREIGN LANGUAGES GERMAN
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
水2/Wed 2
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
渡部 重美

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
渡部 重美 ドイツ語学科/GERMAN
授業の目的・内容
/Course Objectives
<CP、DPとの関係>
この科目は、ドイツ語学科のCP(専門教育)、およびDP(学位の裏付けとなる「能力」の4)に定める、ドイツ語圏において産み出される文学・思想などについて多様な視点からアプローチし、得られた知識を活用してドイツ語圏の文学・思想に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述・議論する能力を、高度なドイツ語力ではなくまずは日本語を使って養うための、「言語・文学・思想研究コース」における導入的な科目です。
<講義目的>
ドイツ語圏の文学・思想の中で、いわゆる「ゲーテ時代」の人間観に焦点を当てます。この時代は人間再発見の時代と言ってもよく、人間の可能性について、哲学書や文学作品などの中で活発な議論が起こりました。受講生は、そうした当時のさまざまな人間観について概観した上で、これをベースにして現代の人間観、人間が抱える諸問題などと関連づけながら考察できるようになることを目指します。
<講義概要>
受講生は、まずイマヌエル・カント(1724-1804)のエッセイ「啓蒙とは何か?」を読み、当時の人間に関する基本的理解を概観した後に、同時代の他の文学作品などから人間に関する描写、考察、分析している箇所を拾い出して読み、その内容について検討します。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
manabaから配信するレジュメ、資料、パワーポイントを用いての講義形式の授業となりますが、受講生には配信資料の音読、あるいは、読んだ資料の内容等について自分なりの意見を述べていただくこともあります。その際には、積極的に発言していただきたいと思います。
また、毎回授業後に簡単な小レポートをWordで書いていただき、その中から意見、質問等をいくつかピックアップして、次の授業の冒頭で簡単なフィードバックを行います。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
事前に配信される資料については、授業の前に必ず目を通しておいてください(2時間)
*必須ではありませんが、下記「参考文献等」に挙げる文献、そして、授業中に紹介する文献などは読んでおくことをお勧めします。
授業後は、manabaから出題されるテーマ(もちろん、授業内容と関係のある)について小レポートを書き、期日までに提出していただきます(2時間)
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
必要に応じて配信します。
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編
著者
/Author name
カント(中山元訳)
出版社/URL
/Publisher
光文社(光文社古典j新訳文庫)
ISBN
/ISBN
978-4334751081
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
若きウェルテルの悩み
著者
/Author name
ゲーテ(竹山道雄訳)
出版社/URL
/Publisher
岩波書店(岩波文庫)
ISBN
/ISBN
978-4003240519
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
新訳決定版 ファウスト
著者
/Author name
ゲーテ(池内紀訳)
出版社/URL
/Publisher
集英社(集英社文庫ヘリテージ)
ISBN
/ISBN
978-4087529203
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
小レポートの内容(40%)と学期末レポートの内容(60%)により評価します。
学期末レポートの詳細(テーマ、字数など)については時期が近づいたら授業内で説明しますが、
①授業中に扱った内容をどの程度理解できているか、
そして、
②その授業内容を踏まえて自分なりの見解をどの程度説得力を持って展開できるか、
の二点を主に評価します。
関連科目
/Related Subjects
この概論の後は、例えば、「ドイツ語圏の思想a, b」、「テクスト研究(語学・文学・思想)a, b」などを履修するといいでしょう。
備考
/Notes
「参考文献等」に書き切れなかった文献については、授業の中で必要に応じて指示します。
授業は指定された曜日・時限・教室にて対面で行います。事情があってどうしても対面授業が受けられない受講生のために、Zoomを使用したLive配信、また、録画もオンデマンドで配信する予定です。
Zoom情報も含めた授業に関するお知らせ等は、manabaによってお伝えします。
到達目標
/Learning Goal
ドイツ語圏の文学・思想に関する概論的な知識、分野特有の思考・研究方法の基礎を習得し、分析を行い見解を提示できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 オリエンテーション/クニッゲ『人間交際術』 さまざまな人間をタイプ別に分類して、そうした人間とのつき合い方を教授している『人間交際術』を読み、本講義の導入とします。
2 カント『啓蒙とは何か』を読む 獨協とも関係の深いカントについて、まずはその生涯、主な著作などを簡単に紹介します。その後、「啓蒙とは何か?」の一部を読み、その内容を理解します。
3 カントの定義する「啓蒙」とは何か? カントの考える「啓蒙」とはどういうことなのか、みなで考えて行きます。
4 「啓蒙」によって得られるもの,失われるもの 「啓蒙」が進むことによって私たちは何を獲得し、何を失ってきたのか、映像資料などを参考にしながらみなで考えて行きます。
5 ゲーテ『若きヴェルターの悩み』を読む ゲーテの生涯を概説した後に、『若きヴェルタ―の悩み』の概略を説明し、さらに、その一部を読みます。
6 「ヴェルター的悩み」とは何か? Fr.ニコライの書いた『若きヴェルターの悩み』のパロディーを手掛かりとして、「ヴェルタ―的悩み」とは何かを考えて行きます。
7 シラー『招霊妖術師』を読む シラーの生涯を概説した後に、『招霊妖術師』の概略を説明し、さらに、その一部を読みます。
8 「啓蒙」の時代とオカルト・ブーム 「啓蒙」の時代に起こったオカルト・ブームについて概説した上で、バラ十字団、フリーメーソンなどのいわゆる秘密結社の問題についても考えてみます。
9 ゲーテ『ファウスト』を読む 『ファウスト』の執筆事情について触れた後に、第一部、第二部の内容について、映像資料なども用いて概説します。
10 人間を「調合」?する 『ファウスト』第二部の、人造人間「ホムンクルス」製造シーンについて、ドイツ語の原文なども参考にしながら詳しく読んで行きます。
11 『ファウスト』第二部、最終場面について 天使たちによって悪魔から奪い返されたファウストの魂はどうなるのか?第二部最終場面を詳しく読みながら、ファウストの「救済」について考えます。
12 『魔笛』を見る 『魔笛』の映像をかいつまんで、解説を交えながら観ます。
13 『魔笛』を読む 『魔笛』のテキストを部分的に読みながら、そこに表現された人間理解について考察します。
14 まとめ 半期間の授業を振り返りながら、まとめをします。

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