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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
交流文化論(ツーリズム人類学)/STUDIES IN TOURISM AND TRANSNATIONAL
開講所属
/Course Offered by
外国語学部/FOREIGN LANGUAGES
ターム・学期
/Term・Semester
2023年度/2023 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
木4/Thu 4
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
須永 和博

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
須永 和博 交流文化学科/TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES
授業の目的・内容
/Course Objectives
 観光が地域社会に与える影響は、経済的側面のみならず、社会的・文化的・政治的側面など多岐にわたっています。それゆえ観光現象を学術的に考察する際の方法論も多様です。

 本講義では、特に文化人類学という学問(ディシプリン)を手がかりに、観光を「文化」という側面から検討するための基礎的概念・考え方について学ぶことを目的としています。具体的には、1. 観光を生み出す仕掛け、2. 観光がもたらす影響、3. 観光が作り出す文化、という3つの側面から講義を行い、観光を社会・文化現象として分析する際の基本的な視座の習得を目指します。同時に、観光研究に関連する現代人類学における主要な問題意識・諸概念についても理解を深めていきます。

授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
 受講に際しては、文化人類学の基礎知識は必ずしも必要ありませんが、授業内で紹介する文献資料の読解を各自行なうなど、予習・復習が不可欠となります。

 講義形式の授業となりますが、毎回リアクションペーパーを提出してもらうことで、できる限りインタラクティブな授業にしていきたいと思います。

 講義は、原則として対面で実施し、オンライン配信・録画配信は行いません。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
下記の参考文献を参照することで、観光研究の基本的知識について理解を深めること。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
特に指定しない。毎回の授業で参考文献リストを配布します。
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
基本概念から学ぶ観光人類学
著者
/Author name
市野澤潤平(編)
出版社/URL
/Publisher
ナカニシヤ出版
ISBN
/ISBN
9784779514333
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
よくわかる観光社会学
著者
/Author name
安村克己ほか(編)
出版社/URL
/Publisher
ミネルヴァ書房
ISBN
/ISBN
9784623060375
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
観光人類学
著者
/Author name
山下晋司(編)
出版社/URL
/Publisher
新曜社
ISBN
/ISBN
9784788505650
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
リアクションペーパー・小レポート(30%)、期末レポート(70%)。リアクションペーパーの未提出(著しく問題のあるものも含む)は1回5点の減点とし、4回以上の未提出で単位認定の資格を失います。
関連科目
/Related Subjects
オルタナティブ・ツーリズム論
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
交流文化に関する各種分野について特定の専門知識を習得し、分析のうえ見解を提示できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 趣旨説明 観光現象を人類学的に考察する際の特徴などについて概説する。
2 映像資料『海と大陸』 映像資料『海と大陸』を題材に、現代観光が抱えているアイロニーについて考察する。
3 グローバル化の中の民族文化 グローバル化が進展するなかでの、ローカル文化の諸相について考える。
4 マクドナルドの民族誌 グローカリゼーションという視点から、多国籍企業の世界的展開と各地域における受容の多様性について考える。
5 観光と異文化理解 映像資料『深夜特急』を題材に、旅・観光の可能性や限界について考える。
6 表象の政治学─情報資本主義と観光 観光メディアが作り出すステレオタイプなイメージや表象を批判的に考察するための理論的枠組みを紹介する。
7 文化装置としてのホテル 植民地主義を背景にグローバルに展開することになった「ホテル」の文化的・社会的意味についてポストコロニアリズムという視点から考える。
8 観光による文化創造─インドネシア・バリ島の事例 「創られた伝統」という視点から、バリ島における観光化に伴う民族文化の変容について考える。
9 「記憶の場」と観光─広島および西アフリカの事例 広島およびガーナ・エルミナ城の事例から、観光を通じて形成される集合的記憶の諸相について考える。
10 世界遺産の窮状─カンボジアの事例 世界遺産という制度をクリティカルに考察するための基本的な視座を紹介する。
11 ジェンダー論からみる客室乗務員の文化史 ジェンダーとエスニシティの商品化という視点から、客室乗務員の位置付けの歴史的変化等について考える。
12 セックス・ツーリズム─タイの事例 セックス・ツーリズムが生まれる社会的・文化的背景について、タイを事例に考える。
13 エスニック・ツーリズム─タイの事例 国家の中で周辺化されてきた少数民族のような人々がその周辺性ゆえに観光資源化されるとき、どのような問題が起こりうるのか、タイの事例をもとに考える。
14 先住民文化の商品化と著作権─北欧サーミの事例 先住民族の文化が支配的集団により盗用されてきた背景と、それに抗う先住民運動の動態を理解する。

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