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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2022/03/28 現在/As of 2022/03/28

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
刑事訴訟法演習/SEMINAR ON CRIMINAL PROCEDURE
開講所属
/Course Offered by
大学院/
ターム・学期
/Term・Semester
2022年度/2022 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
金2/Fri 2
開講区分
/semester offered
通年/Yearlong
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
徳永 光
科目区分
/Course Group
大学院科目 演習科目

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
徳永 光 総合政策学科/POLICY STUDIES
授業の目的・内容
/Course Objectives
 この授業は、法学研究科博士前期課程における「学位授与方針(DP)」の「学位の裏付けとなる『能力』」のうち「高度の専門性を有する職業に必要な学識」の修得、及び、「教育課程の編成・実施方針(CP)」のうち「法学の分野における研究に必要な基礎的能力」の育成等を目的として、現在最も焦点が当てられている論点の一つである再審法改正について取り上げ、刑事訴訟法の有する課題を分析し、その解決策を議論する能力を養うことを目的としています。
 戦後、第一審から上告審までの手続きが大幅変更されたのと対照的に、再審手続きは、ほとんど改正されなかった領域です。条文数も少なく、不備があり、近年、再審法改正が具体的に議論され始めました。この授業では、まず冤罪とその原因の分析を通じて刑事訴訟法とその運用上の問題を理解し、諸外国との手続きの比較を行った上で、再審請求手続きにおける課題とその改正案を検討します。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
 本授業は、原則として演習(ゼミナール)形式で行います。報告担当者を決めて、テキストの各担当箇所について報告をしていただき、教員も含む全員で、質疑、討論を行います。
 テキストを理解するための前提知識が必要となるため、別に配布資料を用意します。報告担当者は、これらの資料を読み、かつ自らも文献を探し情報を補充して報告することが必要となります。また、報告にあたっては、テキストの紹介にとどまらず、批判的に検討し、自らの見解を述べることが求められます。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
 報告担当者はレジュメを用意し、報告担当者以外はテキストおよび配布資料を読み、議論の準備をして参加してください(3時間)。
 議論した内容を見直して整理し、疑問点を明確にしつつ、課題に対する自己の見解をまとめておいてください(1時間)。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
21世紀の再審 えん罪被害者の速やかな救済のために
著者
/Author name
日本弁護士連合会人権擁護委員会再審部会 (編集)
出版社
/Publisher
日本評論社
ISBN
/ISBN
4535525293
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
 報告内容・発言内容(40%):資料に関する理解度、報告の正確性、分析の的確さなどを評価対象とします。
 期末レポート(60%):新たな再審法をテーマに、論点を各自選択し、現在の手続きにおける課題の提示と解決策、新たな立法論に関する提言等をしてもらいます。課題や先行研究に対する理解度、解決策の論理性、着想の自由度等を評価対象とします。
備考
/Notes
関連科目
/Related Subjects
到達目標
/Learning Goal
刑事訴訟法の分野における特定の研究課題に関する日本語及び外国語の学術文献又は関連資料等の内容を精確に理解し、それらを論理的に整理・分析するとともに、当該内容に関連して学術的に高度な議論を展開できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 日本の再審制度概説 第1章第1:日本の再審制度について、確認しつつ、再審をめぐる歴史を理解する。
2 無罪確定事件(1) 第1章第2、1~3:無罪確定事件の概要を読み、冤罪原因について検討を行う。
3 無罪確定事件:足利事件 足利事件の確定判決、再審無罪判決を読み、冤罪原因について検討を行う。
4 無罪確定事件(2) 第1章第2、4~6:無罪確定事件の概要を読み、冤罪原因について検討を行う。
5 無罪確定事件:氷見事件 氷見事件の再審無罪判決、国賠判決を読み、冤罪原因について検討を行う。
6 再審請求事件(1) 第1章第3、1~5:再審請求中の事件の概要を読み、再審制度の課題を検討する。
7 再審請求事件(2) 第1章第3、6~9:再審請求中の事件の概要を読み、再審制度の課題を検討する。
8 再審請求事件(3) 第1章第3、10~12:再審請求中の事件の概要を読み、再審制度の課題を検討する。
9 再審請求事件(4) 第1章第3、13~17:再審請求中の事件の概要を読み、再審制度の課題を検討する。
10 再審請求事件:袴田事件 袴田事件の第2次再審請求における裁判所の決定を読み、再審制度の課題を検討する。
11 諸外国の再審法制:フランス 第3章第1:フランスの再審法制について理解し、日本の制度との比較を行う。
12 諸外国の再審法制:ドイツ 第3章第2:ドイツの再審法制について理解し、日本の制度との比較を行う。
13 諸外国の再審法制:イギリス 第3章第3:イギリスの再審法制について理解し、日本の制度との比較を行う。
14 諸外国の再審法制:カナダ 第3章第4:カナダの再審法制について理解し、日本の制度との比較を行う。
15 諸外国の再審法制:アメリカ 第3章第5:アメリカの再審法制について理解し、日本の制度との比較を行う。
16 諸外国の再審法制:韓国 第3章第6:韓国の再審法制について理解し、日本の制度との比較を行う。
17 諸外国の再審法制:台湾 第3章第7:台湾の再審法制について理解し、日本の制度との比較を行う。
18 現行法の課題 第4章第1、第2:これまで検討した事案や諸外国との比較を振り返り、現行法の課題を整理する。
19 課題:再審事由 第4章第3、1:明白性の判断方法等、再審事由に関する課題について検討を行う。
20 課題:再審請求審の手続き 第4章第3、2~6:再審請求審における手続きに関する課題を理解する。
21 課題:証拠に関する課題 第4章第3、7~9:証拠の保管や開示、科学鑑定に関する課題を理解する。
22 課題:抗告制度のあり方 第4章第3、10:検察官抗告に関する課題を理解する。
23 課題:冤罪の検証 第4章第3、11~14:冤罪事件の検証等に関する課題を理解する。
24 再審法改正(1):日弁連の見解
第5章:日弁連による再審法改正提案について検討する。
25 再審法改正(2):裁判官の見解 配布資料を基に、裁判官等による再審法改正の議論内容を検討する。
26 再審法改正(3):再審事由 配布資料を基に、学説における再審事由に関する従来の議論を検討する。
27 再審法改正(4):学説 配布資料を基に、学説における再審法改正の議論内容を検討する。
28 再審法改正(5):まとめ これまでの議論を基に、履修者同士があるべき再審法改正案について検討を行う。

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