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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
刑事政策b/CRIMINAL POLICY b
開講所属
/Course Offered by
法学部総合政策学科/LAW POLICY STUDIES
ターム・学期
/Term・Semester
2022年度/2022 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
水3/Wed 3
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
安部 哲夫

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
安部 哲夫 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
犯罪に対する認識と問題意識は、裁判員制度の実施とともに私たちの身近なものになりましたが、それだけに安易な判断ではなく、幅広い情報を駆使してより深い洞察が必要です。法律学としての刑事政策学は、めまぐるしく動く現実に目を向けるとともに、普遍的な政策理念との調和をどう講じるかにかかっています。
「刑事政策b」では、①刑罰制度としての自由刑、②保護観察・更生保護、③個々の犯罪対策(性犯罪、常習犯罪、精神障害犯罪、高齢者犯罪など)を中心に授業を進めます。とくに、被収容者処遇法(2006年)および更生保護法(2007 年)によって、犯罪者処遇が現在どう展開されているのかを学びます。なお、2016年に施行された「刑の一部執行猶予」の運用状況についても学習します。
授業計画にある課題は、状況により変更もありますので、授業で確認してください。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
本授業の形式は講義です。原則として教室での対面授業で行います。授業のポイントはPPTにてまとめたものをあらかじめポータルサイトにアップしますので、事前にダウンロードして内容をチェックしてください。毎回の課題の提出は提出期限内に行ってください。次回の授業の冒頭30分で、課題レポートの内容を一部取りあげて、解説などフィードバックを行います。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
授業日程に沿って、関連教材の下読みを行い、疑問点・質問事項などを整理すること(学習時間は2時間半ほど)。授業後には、教材及び資料を用いて課題レポートを作成し、論点整理と新たな情報をまとめること(学習時間は1時間半ほど)。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
ビギナーズ刑事政策第3版
著者
/Author name
守山正=安部哲夫
出版社
/Publisher
成文堂
ISBN
/ISBN
978-4-7923-5199-1
その他(任意)
/other
2017
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
令和3年版犯罪白書
著者
/Author name
法務総合研究所
出版社/URL
/Publisher
日経印刷
ISBN
/ISBN
9784865793024
その他(任意)
/other
2021
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
授業日に毎回提示される課題へのミニレポート(1000字程度)と、授業内での確認小テストを総合して、評価します。前者(ミニレポート)はポータルサイト上で提出してもらいます。各回5点が標準点です(期限を超えての遅滞提出はマイナス2点、1カ月以上の遅滞はマイナス4点)。内容が劣悪である場合には、3点までの減点、優れたレポートには3点までが加算されます。後者は2回予定していますが、それぞれ10点満点です。
確認小テストの評価比率は20%、ミニレポートの評価比率は80%です。評価項目(ポイント)は、①授業内容を理解しているか、②課題に対して自分の考え方を明確に示しているかどうかです。
関連科目
/Related Subjects
刑事政策aの履修につづいて刑事政策bを履修することが望まれます。また少年法aおよび少年法bも併せて履修すると、少年犯罪の法的処理や事件にかかわった少年に対する教育や改善指導のことについて、さらには少の周囲の大人や社会の問題について学習を深めることが可能です。
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
犯罪の現状・動向、犯罪者処遇に関する近時の政策を正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 現代刑事政策の課題 春学期のポイントの整理 春学期の課題についての復習
2 自由刑の現状と課題(欧米の行刑との比較) 行刑の歴史を欧米と日本の比較に見る 図版にて監獄の歴史を探求する
3 受刑者処遇の歴史 処刑(死刑)ではない受刑者の改善更生を狙いとした行刑の歴史を学ぶ 自由刑の発展史(懲治場、寄場、累進制など)を探求する
4 施設内処遇の諸問題①(新たな受刑者処遇法) 2005年の監獄法の廃止の背景と2006年の新行刑法の意義を学ぶ 受刑者人口の過剰化を背景にした名古屋刑務所事件と行刑改革について
5 施設内処遇の諸問題②(作業、改善処遇) 刑務作業と改善指導の意義を考える 刑務作業の種別、特別改善指導の効果について
6 社会内処遇の諸問題①(中間処遇、仮釈放) 社会復帰につながる処遇としての開放型の処遇を学ぶ 外部通勤や宿泊作業場、仮釈放の意義について
7 社会内処遇の諸問題②(保護観察、地域処遇) 仮釈放中の受刑者処遇としての保護観察の意義と現状を学び、課題を考える 保護観察の種別、保護観察官と保護司、更生保護施設について
8 重大犯罪・組織犯罪の現状と対策 暴力団犯罪や生命侵害事案等の処理及び受刑者の処遇を学ぶ 暴力団対策法、組織犯罪処罰法および矯正処遇における暴力団離脱指導(R2)
9 薬物犯罪の現状と対策 薬物犯罪の種別と現在の状況を学ぶ
薬物乱用者に対する処遇の在り方を考える
薬物犯罪の統制法令について、薬物乱用離脱指導(R1)の現状と成果
10 外国人犯罪の現状と対策 外国人犯罪の現状と受刑者処遇の課題を考える 来日外国人犯罪の態様、F指標受刑者の処遇課題、国際受刑者処遇法について
11 触法精神障害の現状と対策 精神障害のある犯罪者に対する処分や処遇について学び、課題を考える 精神障害犯罪の処理の現状、医療観察法と精神保健福祉法について
12 性犯罪の現状と対策 性犯罪の現状を学び、性犯罪者の再犯防止を考える 性犯罪の種別、性犯罪再犯防止指導(R3)の成果、認知行動療法、電子監視について
13 交通犯罪の現状と対策 交通犯罪の現状を学び、道路交通法及び自動車運転死傷行為処罰法の運用について考える 交通犯罪の処理、危険運転致死傷罪の適用範囲、交通犯罪受刑者の処遇(R5)
14 高齢者犯罪の現状と対策 高齢犯罪及び高齢受刑者の現状と処遇上の課題を考える 高齢受刑者の社会復帰、特別調整、地域生活定着支援センターについて

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