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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
国際政治特講(ドイツ古典哲学における戦争と平和と政治 a)/INTERNATIONAL POLITICS, SPECIAL LECTURE
開講所属
/Course Offered by
法学部国際関係法学科/LAW INTERNATIONAL LEGAL STUDIES
ターム・学期
/Term・Semester
2022年度/2022 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
火3/Tue 3
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
杉田 孝夫

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
杉田 孝夫 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
本講義では、18世紀後半から19世紀前半における戦争と平和と政治をめぐる議論(テクスト)の文脈(コンテクスト)の分析を行う。対象となる時期は、ほぼ200年ほど前の1780年代から1830年代までの時期であり、イギリス産業革命、アメリカ独立革命、フランス革命、ナポレオン戦争と神聖ローマ帝国の終焉といった歴史的事件が集中した時期である。まさに「旧」ヨーロッパから「新」ヨーロッパへの世界史的な構造転換が起こった時期である。ドイツ古典哲学の著者たちが同時代をどのように読んだのか、そこに表れたかれらのテクストの歴史的制約とその制約に条件づけられた普遍性を析出することが本講義の課題である。本年度もヘーゲルの『法の哲学』(1821)の精読を通じて、この課題に取り組む。とくにカントの『人倫の形而上学』(1797)やフィヒテの『自然法論』(1796‐1797)との連関に留意して解読する。どれだけ受講者にテクストの意味とコンテクストを正確かつわかりやすく伝えることができるか、どれだけ読解の面白さを伝えることができるか、私自身の挑戦です。昨年年2021年はヘーゲル『法の哲学』が刊行されてからちょうど200年目にあたります。この200年の間のヘーゲル『法の哲学』がドイツおよび日本でどのように読まれてきたのかということについてもテクスト読解の合間に折々触れていきたい。春学期は、第一部抽象法、第二部道徳を検討する。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
授業形態:原則的には教室での対面での講義購読形式だが、予備的にオンライン(Zoom)での送信も同時に行う
(「 コロナウィルスの感染状況が深刻になった場合には、オンライン授業に切り替えるので、manabaのコース情報に注意。)
授業の構成は「講義・質疑応答・講義・質疑応答・リアクションペーパーの作成提出」
次回の授業の構成は「リアクションペーパーへの応答・講義・質疑応答・講義・質疑応答・リアクションペーパーの作成提出」以下、このサイクルで進める。これによって双方向の授業形式を確保する。
なお当日の講義ノートや資料はmanabaにアップロードするので、対面の授業や、リアルタイムのZoom
授業に出席できなかった場合には、manabaにアップロードしている当該講義ノートや資料を読み、同じ週の金曜日までにリアクションペーパーをmanabaのレポートシステムを通じて提出すること。

事前・事後学修の内容
/Before After Study
まずは毎回講義に出席し受講するという当たり前のことをしっかり実行してほしい。配布資料やノートにメモを取りながら講義を理解すること、そして図書館で関連文献を読み、ノートを補充して復習すること。
講義に先立って講義で予定されているテキストの箇所を事前に読み、その個所の論点や不明な箇所をマークして、講義に臨み、講義のあと、もう一度当該箇所を読むようにすると、テキストと講義への理解は驚くほど深まる。実践を期待する。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
法の哲学(上)(岩波文庫)
著者
/Author name
ヘーゲル(上妻精訳・佐藤康邦訳・山田忠彰訳)
出版社
/Publisher
岩波書店、2021
ISBN
/ISBN
978-4-00-336302-7
その他(任意)
/other
各自購入し、授業の進度に合わせて、実際に手に取って読み続けることが大事です。
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
法哲学講義
著者
/Author name
ヘーゲル
出版社
/Publisher
作品社
ISBN
/ISBN
4‐87893‐348‐8
その他(任意)
/other
附属図書館で閲覧可
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
法権利の哲学あるいは自然的法権利および国家学の基本スケッチ
著者
/Author name
G・W・Fヘーゲル(三浦和男訳)
出版社
/Publisher
未知谷
ISBN
/ISBN
4‐915841‐00‐6
その他(任意)
/other
附属図書館で閲覧可
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
教養のヘーゲル『法の哲学』
著者
/Author name
佐藤康邦
出版社/URL
/Publisher
三元社
ISBN
/ISBN
978‐4‐88303‐411‐6
その他(任意)
/other
2016年
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
ヘーゲルの「法」哲学
著者
/Author name
加藤尚武
出版社/URL
/Publisher
青土社、1993
ISBN
/ISBN
4-7917‐5245‐7
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
ヘーゲル哲学に学ぶ考え抜く力
超解読!はじめてのヘーゲル『法の哲学』
著者
/Author name
川瀬和也
出版社/URL
/Publisher
光文社新書(光文社、2022) 
ISBN
/ISBN
978‐4‐334‐04585‐2
その他(任意)
/other
ヘーゲルの思考方法をわかりやすく解説しながら、「考え抜く力」=「哲学すること」の大切さを説く。
この機会に読んでみるとよい「推」新書。
評価方法
/Evaluation
毎回のリアクションペーパー、および最終レポートを10点満点で採点し、学期全体の平均点にもとづく。
出欠の基準は
対面参加し授業時間の終わりにリアクションペーパーを提出 ◎
オンラインリアルタイム参加し即日リアクションペーパーを提出 〇
オンラインで教材を読みリアクションペーパーを講義日の週内に提出 △
コミュニケーションなし ✕
もちろん授業内容が論点がどの程度的確に理解できているかという内容面も評価の対象となる。
それらの総合としての10点満点である。
関連科目
/Related Subjects
後期開講の「国際政治特講(ドイツ古典哲学における戦争と平和と政治b)」を継続して履修することが
望ましい。
後期は第三部「人倫」(岩波文庫版、下)を講義講読します。
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 はじめに
ヘーゲル哲学体系における「法の哲学」
序論
2 カント「法論」、フィヒテ「自然法論」との対立と連続 緒論
3 第一部 抽象法  §1-§33
4 第1章 所有  §41‐§53
5 A 占有取得  §54‐§58
6 B 物件の使用  §59‐§64
7 C  所有物の放棄
  §65‐§70  §71
8 第2章 契約
第3章 不法
 §72‐§81 
 §82‐§83
9 A 犯 意のない不法 
B 詐欺
C 強制と犯罪
法から道徳への移行
§84‐§86
§87-89
 §90‐103
 §104
10 第2部 道徳  §105‐§114
11 第1章 故意と責任 §115‐§118
12 第2章 意図と利福 §119‐§128
13 第3章 善と良心  §129‐§139
14 善と良心(続)
道徳から人倫への移行第3章 
 §140
 §141

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