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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2021/03/25 現在/As of 2021/03/25 |
開講科目名 /Course |
経済政策研究(日本経済論)/ECONOMIC POLICY(JAPANESE ECONOMY) |
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開講所属 /Course Offered by |
大学院/ |
ターム・学期 /Term・Semester |
2021年度/2021 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木5/Thu 5 |
開講区分 /semester offered |
通年/Yearlong |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
須藤 時仁 |
科目区分 /Course Group |
大学院科目 講義科目 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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須藤 時仁 | 経済学科/ECONOMICS |
授業の目的・内容 /Course Objectives |
本講義は、日本経済を理論的、実証的に分析する手法を身に着けることを目的とする。春学期では総論的に日本経済を分析し、秋学期には景気循環という視点から分析していく予定である。 |
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授業の形式・方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
授業の形式としてはテキストを輪読する形で進めていく。使用するテキストは以下に記したものを予定しているが、履修者には学部で履修する標準的な経済数学、理論経済学(マクロ・ミクロ)及び計量経済学の予備知識を習得していることを前提とする。受講するにあたり、下記<事前・事後学修の内容>に記された事項を行うことが必要である。 | ||||||||||
事前・事後学修の内容 /Before After Study |
履修者は各回の授業内容に関連する箇所を読んでおくとともに、わからない箇所は調べておくことが要求される。特に、後期には微分方程式とそれに関連する高度な数学の知識が要求されるため、前期のうちにそれらの知識を取得しておくこと。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
半期ごとに各学期に学修したことに基づいた日本経済の分析レポートを提出してもらい評価する。評価のウエイトは各学期のレポートを50%ずつとする。 | ||||||||||
備考 /Notes |
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関連科目 /Related Subjects |
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到達目標 /Learning Goal |
経済政策についての修士レベルの知識を修得し,経済政策に関連する諸問題を分析できるようにする. |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前・事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 戦後の日本経済の成長と循環 | 戦後日本の経済成長と景気循環につき、その特徴を概説する。 | |
2 | 経常収支黒字と円高 | 1980年代前半までの経常収支黒字拡大の背景について説明し、為替レート変化と経常収支調整メカニズムについて概説する。 | |
3 | バブルの発生メカニズム | バブルが発生するメカニズムについて概説する。 | |
4 | バブル崩壊と景気判断 | バブルが崩壊するとはどういうことなのか、またバブル崩壊直後の景気判断についての論点を説明する。 | |
5 | 1990年代の低迷と供給面からの接近 | バブル崩壊後の日本経済低迷をサプライサイドの視点から分析する。 | |
6 | 民間設備投資の低迷をめぐる論点 | バブル崩壊後に民間設備投資が低迷した諸要因を説明した後、投資関数によりそれら要因のいずれが大きな影響を与えたのか分析する。 | |
7 | 消費低迷の背景 | 消費低迷の背景につき説明した後、オイラー方程式を推計して恒常所得仮説の観点からデフレによる異時点間の消費代替につき分析する。 | |
8 | 家計貯蓄率の低下 | 家計貯蓄率の推移と、それが低迷している要因につき説明する。 | |
9 | デフレをめぐる論点 | 日本でデフレが進展した要因を、マクロ経済モデル、VARモデルなどの経済モデルを用いて分析する。 | |
10 | 1990年代以降の財政状況 | 1990年代以降の財政状況を説明した後、その悪化の要因を概説する。 | |
11 | 財政の持続可能性をめぐる論点 | 経済理論に基づき今後の財政の持続可能性につき分析する。 | |
12 | 1990年代初頭以降の金融政策 | バブル崩壊以降の金融政策の歴史を概観する。特に、非伝統的な金融政策とは何かにつき説明する。 | |
13 | 金融政策の評価 | 極端な金融緩和政策が続けられたにもかかわらず景気浮揚効果がなかなか現れない要因につき、経済モデルで分析する。 | |
14 | デフレ経済下における政策発動の順番 | これまでの講義内容を踏まえ、デフレに陥った経済ではどのような経済政策が有効かにつき検討する。 | |
15 | 複合循環と循環周期 | 景気循環分析の基礎を与えるために、累積DIとGDPの変動を、キチン、ジュグラー、クズネッツの3つのサイクルに分解して循環周期を検討する。 | |
16 | 成長率循環と投資の変動 | GDP成長率の寄与度分解を行うことにより、キチン・ジュグラー・クズネッツの各サイクルの変動要因を分析する。 | |
17 | 景気循環と在庫投資の変動 | 在庫循環と戦後の景気基準日付との関係を分析し、一循環における在庫投資の変動パターンを検討する。 | |
18 | 在庫の保有動機と在庫投資 | 在庫の保有動機に係る経済モデルに基づき、短期の景気循環と在庫循環との関係を理論的・実証的に説明する。 | |
19 | 在庫循環のメカニズム | 鉱工業ベースでの在庫と出荷との関係に焦点を当て、在庫循環を説明するモデルを考察する。 |
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20 | 資本ストック調整原理とジュグラーサイクル | 資本ストック調整の観点から、GDP成長率と資本ストック成長率との循環関係を分析する。 | |
21 | 設備投資循環のメカニズム | GDP成長率と資本ストック成長率との循環関係の分析から得られた結果に基づき、日本における設備投資循環のモデルを考察する。 | |
22 | 設備投資伸び率のキチンサイクル | 設備投資が短期のキチンサイクルに大きな影響を与えている点につき分析する。 | |
23 | 住宅投資とクズネッツサイクル | 日本におけるクズネッツサイクルの生成要因として住宅投資に焦点を当て、その循環要因とメカニズムを実証的に分析する。 | |
24 | 建設投資とクズネッツサイクル | 民間非住宅建設投資に焦点を当てて、その循環周期とメカニズムについて実証的に分析する。 | |
25 | 高度成長期の景気循環 | キチン・ジュグラー・クズネッツの3つの循環が統合されて日本の景気循環が生成されるという複合循環論の考え方を説明し、その視点から高度成長期の景気循環を分析する。 | |
26 | 安定成長期の景気循環 | 複合循環論の視点から安定成長期の景気循環を分析する。 | |
27 | 低成長期の景気循環 | 複合循環論の視点から低成長期の景気循環を分析する。 | |
28 | 日本の景気循環と複合循環論 | キチン・ジュグラー・クズネッツの3つの循環が、他の循環にどのような影響をおぼしているのかというサイクル間の相互作用を考慮に入れたとき、日本の景気循環がどのように説明されるかを考察する。 |