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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/03/25 現在/As of 2021/03/25

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
国際経済特殊研究(開発経済学)/INTERNATIONAL ECONOMY(DEVELOPMENT ECONOMICS)
開講所属
/Course Offered by
大学院/
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/2021 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
金5/Fri 5
開講区分
/semester offered
通年/Yearlong
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
高安 健一
科目区分
/Course Group
大学院科目 講義科目

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
高安 健一 経済学科/ECONOMICS
授業の目的・内容
/Course Objectives
本講義の目的は、開発途上国の経済発展についてマイクロファイナンスに焦点を充てることにより、包摂的成長(inclusive development)へのプロセスを研究することにある。政府による支援策に加えて、先進国の民間部門の役割も考察する。開発経済学の知識を実践的に応用する資質を身につけることを重視する。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
授業はゼミ方式で進め、受講生による発表と討論が中心になる。受講生は自らの関心事項について、期末レポートを提出する。講義は対面で行う。コロナ情勢によってはZOOMに変更される可能性がある。詳細は第1回の授業で確認する。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
事前学修として、授業で取り上げるテキストのレジメを作成する。事後学修として、授業で学んだ内容をメモやパワポ資料に纏める。事前学習と事後学習で合計6時間程度を目安とする。文献リストを充実させることにも注力する。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
アジア金融再生
著者
/Author name
高安健一
出版社
/Publisher
勁草書房
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2005年
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
インド農村金融論
著者
/Author name
須田敏彦
出版社
/Publisher
日本評論社
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2006年
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
他、備考欄参照
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
Poverty, Inequity, and Inclusive Growth in Asia
著者
/Author name
Juzhong Zhuang
出版社/URL
/Publisher
Asian Development Bank.
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2010
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
Inclusive Growth in India
著者
/Author name
Dev, S. Mahendra
出版社/URL
/Publisher
Oxford University Press
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2012
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
Microfinance in Developing Countries
著者
/Author name
Jean-Pierre Gueyie
出版社/URL
/Publisher
Palgrave Macmillan
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2013
評価方法
/Evaluation
発表80%、期末レポート20%で評価する。
備考
/Notes
関連科目
/Related Subjects
到達目標
/Learning Goal
国際経済についての博士レベルの知識を修得し,国際経済に関連する諸問題を精密に分析できるようにする.

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 ガイダンス(春学期講義の概要) 講義の詳細な内容を受講生と相談して決定する。
2 経済発展と金融システムの生成 第2次世界大戦後の東アジアを中心に、経済発展と金融システムの生成について理解する。
3 経済発展と資金調達 経済発展における金融システムの役割に加えて、企業部門の資金調達について理解する。
4 マイクロファイナンスの成立 1970年代のバングラデシュとインドを中心にマイクロファイナンスの形成過程を理解する。
5 マイクロファイナンスの発達 マイクロファイナンスの制度的イノベーションについて理解する。
6 マイクロファイナンスの課題 借り手の過剰債務、高い利子率などの問題点を理解する。
7 マイクロファイナンスのスキーム マイクロファイナンスのどのスキームが返済率の高さに貢献しているかを理解する。
8 マイクロファイナンスの世界的拡大 マイクロファイナンスが南アジアに限らず、ラテンアメリカに拡大し就学率の上昇に貢献している背景について理解する。
9 マイクロファイナンスの貧困削減効果 マイクロファイナンスの貧困削減効果の測定方法について理解する。
10 マイクロファイナンスと情報通信技術 情報技術革新により、マイクロファイナンスの効率的な運営が可能になっていることを理解する。
11 マイクロファイナンス機関の資金調達 マイクロファイナンス機関の資金調達手法の多様化が貸出能力の強化に寄与していることを理解する。
12 貧困削減効果(肯定的な見解) マイクロファイナンスが農村の女性を中心に貧困削減に貢献してきたとの説を批判的に評価する。
13 貧困削減効果(否定的な県警) マイクロファイナンスが必ずしも農村女性の起業に寄与していないことを理解する。
14 マイクロファイナンスの課題 マイクロファイナンスの貧困削減効果が限定的であることを理解する。
15 ガイダンス(秋学期講義の概要) 講義の詳細な内容を受講生と相談して決定する。
16 包摂的な経済成長(基本概念) 国連の持続可能な開発目標(SDGs)を中心に経済成長戦略を理解する。
17 包摂的な経済成長(実践事例) 民間部門を中心に、SDGs推進に関わる資金調達について理解する。
18 バングラデシュの金融改革(基礎) 後発国において金融部門の育成が遅れた背景について理解する。
19 バングラデシュの金融改革と資金供給力 後発国の金融部門の対外開放と企業部門の資金調達について理解する。
20 バングラデシュの中期経済計画の概要 中期経済計画の実現に必要な資金調達方法について理解する。
21 バングラデシュの中期経済計画実現への課題 金融面から中期経済計画の実現可能性を評価する。
22 ケーススタディ(インドのマイクロファイナンス) 世界最大規模の顧客を有するインドのマイクロファイナンスについて、公的小口金融の役割を含めて理解する。
23 インドの包摂的経済成長戦略とマイクロファイナンスの役割 政府による、貧困層向けの資金供給プログラムの意義について理解する。
24 インドの包摂的経済成長戦略とマイクロファイナンスの限界 インドのマイクロファイナンスの限界について理解する。
25 ケーススタディ(メキシコのマイクロファイナンス) 就学率向上に果たしたマイクロファイナンスの役割について理解する。
26 先進国の民間セクターの貢献 途上国のマイクロファイナンスの発達に、先進国の金融機関が果たした役割について理解する。
27 マイクロファイナンスの再検討 RCTなどを活用した、マイクロファイナンスの費用対効果について理解する。
28 金融分野における先進国の途上国支援 日本を含む先進国が途上国のマイクロファイナンスの発展に寄与できる分野について理解する。

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