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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/09/15 現在/As of 2021/09/15

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
ことばと思想2(日本文学作品研究a)/LANGUAGE AND THOUGHT2(STUDY OF JAPANESE LITERARY WORKS (A))
開講所属
/Course Offered by
大学全カリ総合科目/
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/2021 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
水2/Wed 2
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
平田 彩奈惠

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
平田 彩奈惠 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES
授業の目的・内容
/Course Objectives
『源氏物語』の中で「玉鬘十帖」と呼ばれる巻の最終帖、真木柱巻を精読する。
かつて光源氏が惹かれた夕顔という女性の娘である玉鬘を中心に展開される恋の物語、政治的な駆け引き、その一方で展開される「痴れ者」の物語とさまざまな側面を持つこれらの巻の内容を詳細に読み解いてゆくことを通し、『源氏物語』への理解を深め、他の巻とのつながりについても意識を向ける。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
※本授業は原則として教室での対面授業を実施し、毎回respon等によるリアクションペーパーの提出を課す。ただし場合によってはYou Tubeによる講義動画の配信回を設ける。その場合は事前に周知する。

※古文の読解能力について
高度な古典文法の知識は求めない。
教科書には現代語訳がないが、参考文献に挙げた注釈書は大学図書館にVPN接続することで画像閲覧が可能であり、そちらには現代語訳が付されている。
講義では『源氏物語』本文を読み、古注釈等にも言及する。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
事前に指示する教科書の該当部分を読み、内容を理解し疑問点を整理しておくこと。授業後は、もう一度本文を読み返し、注釈部分にも目を通して理解を深めること。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
源氏物語(四)玉鬘ー真木柱
著者
/Author name
柳井滋 室伏信助 大朝雄二 鈴木日出男 藤井貞和 今西祐一郎 校注
出版社
/Publisher
岩波書店
ISBN
/ISBN
9784003510186
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
常用源氏物語要覧
著者
/Author name
中野幸一編
出版社/URL
/Publisher
武蔵野書院
ISBN
/ISBN
4838604394
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
新編日本古典文学全集22 源氏物語③
著者
/Author name
阿部秋生・秋山虔・今井源衛・鈴木日出男 校注・訳
出版社/URL
/Publisher
小学館
ISBN
/ISBN
4096580228
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
授業時の発言内容・リアクションペーパー 60%
学期末レポート 40%

上記を基にAA、A、B、Cの4段階で評価する。
関連科目
/Related Subjects
日本特殊研究(日本文学作品研究b)、日本文学論・中世Ⅰなどは関連する内容を扱うので併せて履修するとより多角的に平安時代の物語文学を理解できる。
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
ことばと思想に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民としてふさわしい実践的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 ガイダンス 『源氏物語』の基礎知識について解説する。また、研究史の概要を把握する。
※大学からの要請により、この回はオンライン(You Tubeでの動画視聴)で実施する。
2 玉鬘の結婚、周囲の人々の想い 教科書p.516~520 9行目を読む。
玉鬘の想定外の結婚と、光源氏を中心とした周囲の人々の想いを読む。
3 光源氏と玉鬘のやりとり 教科書p.520 10行目~528 4行目を読む。
光源氏と玉鬘は、複雑な想いを互いに抱えている。そのやりとりを読む。
4 鬚黒大将と北の方 教科書p.528 5行目~540 5行目を読む。
鬚黒大将をめぐる複雑な人間関係、とくに北の方の状況について読む。
5 鬚黒の北の方の病状 教科書p.540 6行目~550 1行目を読む。
鬚黒大将を悩ませる北の方の病状と行動について読む。
6 鬚黒大将と北の方の離別 教科書p.550 2行目~558 2行目を読む。
北の方の両親と鬚黒大将それぞれの北の方への想いを読む。
7 真木柱の姫君の嘆きと式部卿宮の北の方の怒り 教科書p.558 3行目~564 10行目を読む。
巻名にもなった真木柱の歌の場面を読みつつ、鬚黒の北の方をめぐる話を読む。
8 鬚黒と子どもたち/紫の上の苦悩 教科書p.564 11行目~573を読む。
鬚黒大将の北の方の父、式部卿宮は紫の上の父でもある。これゆえに紫の上が思い悩むことになる。
9 玉鬘の宮中出仕 教科書p.574~584 3行目を読む。
玉鬘は尚侍として宮中に出仕する。鬚黒大将は玉鬘を手元から手放すことに不安を覚え、早く退出させようとする。
10 玉鬘の退出 教科書p.584  4行目~590 4行目を読む。
鬚黒の催促により、玉鬘は早々に宮中から退出することになる。帝と玉鬘の歌のやり取りから、二人の想いを読み取る。
11 光源氏と帝、それぞれ玉鬘を想う 教科書p.590 5行目~596 3行目を読む。
光源氏と帝の玉鬘に対する想いを読む。玉鬘十帖のこれまでの巻で、二人がどのような想いを玉鬘に寄せていたのかも併せてみてゆく。
12 鬚黒、光源氏への返事を代筆 教科書p.596 4行目~600 10行目を読む。
光源氏から玉鬘に届いた文の返事を鬚黒が代筆する。鬚黒の心情に注目する。
13 玉鬘十帖の終わり/近江の君の登場 教科書p.600  11行目~608を読む。
玉鬘十帖のおわりにふたたび登場する近江の君に着目しながら読む。
14 まとめ 春学期に取り上げた話を振り返った上で、続編における玉鬘の描写に触れる。

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