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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/09/15 現在/As of 2021/09/15

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
歴史と文化1(国境を越えて移動する民)/HISTORY AND CULTURE1(MIGRANTS CROSSING BORDERS)
開講所属
/Course Offered by
大学全カリ総合科目/
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/2021 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
月4/Mon 4
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
八木 正典

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
八木 正典 経済学科/ECONOMICS
授業の目的・内容
/Course Objectives
本講義は、国際教養学部のカリキュラム・ポリシー、ディプラマ・ポリシーを踏まえ、学部・学科の枠を越え、学際的学修を目的とする全学共通授業科目の4つの分野のひとつである「歴史と文化」に位置付けられています。本講義は、世界の諸地域の言語・文化・社会についての知識を習得し、さらに、日本が蓄積してきた「知」を 国際社会における教養の一環として積極的に発信しうる市民を育成することを上位目標としています。本講義は、グローバル化する世界の各地で、難民、移民、あるいはその他の形態で、国境をまたいで人々が移動する際の動機と手段、ならびに移動する人々を受け入れ国が自国内にそれらの人々を受け入れ、あるいは制限する際の制度、その制度がどのように活用されているのか、妥当なのかについて、理解を深めることを到達目標とします。
講義内容は、まず、難民の受け入れ制度とその根拠、日本の難民受け入れ制度と受け入れの状況、欧州の難民受け入れの制度と実態について紹介し、さらに、隣国トルコに逃れたシリア人の置かれた状況や大量受け入れを行ったトルコの思惑、ミャンマーから隣国に逃れたロヒンギャの状況、移民を多く受け入れてきた欧州の状況等を紹介します。そのうえで、国境を越える手段としてのパスポート、査証、その前提としての国籍にも焦点をあて、人の移動を主権国家はどのような場合に受け入れ、また、制限してきたのかを、コロナ禍での主権国家による規制やトランプ大統領時代のムスリム・バン(イスラム教徒入国禁止)措置を振り返って、人々がいかにそれらに翻弄されてきたのかをイメージできるようにし、履修生が外国人の移動の自由をどこまで許容すべきかを履修生が考える際の材料を提供します。

授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
授業は、テキストは使用しません。基本的に毎回の講義タイトルに沿ったパワーポイント資料とその解説を行うクラウド録画した動画閲覧のためのURLを送付してオンデマンド形式で行います。パワポ資料は、概ね2日前を目途にmanabaで送付します。動画は講義時間直前に送付します。毎回小テストとアンケートをmanabaで出題します。初回を除き、3回分毎に課題のレポート回答を踏まえ、講師が総括コメントするセッションを設けます。小テストは、毎回5問程度で、正解を公開します。manabaでその回答を送付するとともに、特に重要な質問については、それを総括セッションで解説します。質問やコメントはアンケートで受け付けますが、その他の追加動画等の閲覧、質疑や意見交換は、主にmanabaの掲示板を用いて行います。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
事前学習:manabaで送付する講義資料を事前に熟読(1時間程度)してください。
事後学習:毎回出題する小テストとアンケートにmanabaでお答えください。小テストとアンケートには約1時間、レポート作成に約2時間かけてください。課題は、第2回~4回、第6回~8回、第10回~12回に出しますので、レポートをmanabaで指定の日時(通常4日間程度を想定)までに提出してください。1000字以内を目途とします。小テストとアンケート結果についても、指定の日時(通常4日間程度を想定)までに提出してください。あるテーマについて、より深く知りたい場合は、アンケートあるいは掲示板でお知らせください。できる限り回答します。履修生同士の意見交換も推奨します。

テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
テキストは使用しません
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
テキストは使用しません
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
テキストは使用しません
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
新しい多文化社会論
著者
/Author name
万城目正雄・川村千鶴子編著
出版社/URL
/Publisher
東海大学出版部
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
移民政策のフロンティアア
著者
/Author name
移民政策学会設立10周年記念論集刊行委員会編
出版社/URL
/Publisher
明石書店
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
『「難民」をどう捉えるか』
著者
/Author name
小泉康一編
出版社/URL
/Publisher
慶應義塾大学出版会
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
講義内容に関するアンケート提出(20%)、毎回の講義の理解度を確認する小テスト(30%)、課題に対する合計9回のレポート(50%)で評価します。レポートは、①質問に的確に答えているか、②授業内容の基本的な把握、③論述の明快さ、④独自に追加的に調べた知見などを重視して評価します。
関連科目
/Related Subjects
国際的な労働者の受け入れ制度についての科目があれば、人の国境を越えた移動についての理解が進むと思われます。
備考
/Notes
講義資料(通常パワーポイント)、ならびに状況に応じて解説資料を事前送付します。意見交換を行う場合は、manabaの掲示板を利用します。
到達目標
/Learning Goal
歴史と文化に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民にふさわしい概括的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 イントロダクション(国境を越える手段) 授業全体についての説明と、難民、移民、人々の移住の全体像を解説する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。アンケート、小テストに回答する
2 難民への対応その1(難民認定の基礎) 難民とは誰のことか、その経緯、制度、国内避難民との違い、第三国定住等を説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート1を提出する。アンケート、小テストに回答する
3 難民への対応その2(日本の難民認定制度)難民とは 日本の難民認定制度の概要と難民の受け入れ状況、課題等を説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート2を提出する。アンケート、小テストに回答する
4 難民への対応その3(欧州の難民受け入れ制度とその運用) 欧州の難民受け入れ制度とその運用の実態について説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート3を提出する。アンケート、小テストに回答する
5 難民への対応(その1~3 総括) 2-4回の課題に対するレポートの主要点や質問・コメントに対してできる範囲で回答する 事前送付資料がある場合には、目を通しておく。事後、アンケート、小テストに回答する
6 国境を越えた民その1:350万人のシリア人を受け入れるトルコ 350万人規模のシリア難民を受け入れているトルコの意図、シリア難民の扱い、欧州との関係等を説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート4を提出する。アンケート、小テストに回答する
7 国境を越えた民その2:ロヒンギャは難民なのか 世界中で注目されているロヒンギャ難民のバングラデシュでのキャンプの状況、帰還に向けての課題等を説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート5を提出する。アンケート、小テストに回答する
8 国境を越えた民その3:移民富裕層、高度人材、非正規移住ほか) 移民の形態は、さまざまである。その形態と特徴を説明する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート6を提出する。アンケート、小テストに回答する
9 国境を越えた民(その1~3 総括) 6-8回の課題に対するレポートの主要点や質問・コメントに対してできる範囲で回答する 事前送付資料がある場合には、目を通しておく。事後、アンケート、小テストに回答する
10 国境管理の必要性その1(旅券、国籍等) 人々が国境を超えるときに必要になる旅券と主権国家が入国を規制する際の根拠となる国籍について解説する 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート7を提出する。アンケート、小テストに回答する
11 国境管理の必要性その2(コロナ・パンデミック) 新型コロナが人の移動をどのように制限したかを振り返り、国境管理の必要性と移動の自由をどう確保するのかを考える 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート8を提出する。アンケート、小テストに回答する
12 国境管理の必要性その3(トランプ大統領の壁建設とムスリム・バン) トランプ大統領就任後、打ち出したメキシコとの壁の建設とイスラム諸国民の入国制限策の概要を説明し、議論する。 事前送付資料(パワーポイント)に目を通しておく。課題に対するレポート9を提出する。アンケート、小テストに回答する
13 国境管理の必要性(その1~3 総括) 10-12回の課題に対するレポートの主要点や質問・コメントに対してできる範囲で回答する。 事前送付資料がある場合には、目を通しておく。事後、アンケート、小テストに回答する
14 グローバル化する世界の中での人々の国外移動と主権国家の管理 人々はなぜ国境をまたいで移動するのか、その際どのような手段をとるのか、主権国家はそれをどのように管理するのかを総括する。 事前送付の総括資料に目をとおしておく。事後、アンケート、小テストに回答する

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