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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/09/16 現在/As of 2021/09/16

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
科学技術基礎論Ⅱ/FUNDAMENTAL STUDIES IN SCIENCE AND TECHNOLOGY II
開講所属
/Course Offered by
国際教養学部言語文化学科/INTERNATIONAL LIBERAL ARTS INTERDISCIPLINARY STUDIES
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/2021 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
金2/Fri 2
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
野澤 聡

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
野澤 聡 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES
授業の目的・内容
/Course Objectives
 この講義では、われわれにとって身近な事例の背後にある科学技術に注目し、その基本的な考え方や歴史的背景を探ることによって、科学技術が内包する問題点と可能性を学ぶことを目的とする。また、こうした学びを通じて、知識や常識に疑問をもって挑戦する批判的思考(critical thinking)を鍛えることも併せて目的とする。

 現在の科学技術は、専門分化が極度に進行しているため、科学技術の専門家でさえ自分の専門分野以外のことは分からないことが増えている。だが、現在に生きるわれわれは、知らないうちに科学技術の成果を利用したり、科学技術的なものの見方や考え方の影響を受けたりしている。また、われわれが直面する問題を解決するためには、文系・理系という枠を超えて、様々な分野の人々と協働することがますます必要になっている。

 この講義では、科学技術を歴史的に探究する科学技術史と、複雑化した現代の科学技術と社会との関係を探求する科学技術社会論という二つの学問分野をベースとして、科学技術を様々なコンテクストの中で捉えることによって、科学技術の問題点と可能性を見出すとともに、科学技術のあるべき姿を受講生とともに考える。

 こうした複雑な問題に取り組むためには、単に知識を鵜呑みにするだけでは不十分であり、既存の知識や常識に疑問をもって挑戦する批判的思考(critical thinking)が不可欠になる。そうした批判的思考を養う機会として、授業内容へのフィードバックや期末レポートの作成などを活用することが求められる。
(下記の項目も参照)
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
・オンデマンド配信によるオンライン授業を実施する

・授業に関する告知、資料の公開、授業に関する質問の受付、授業へのフィードバックおよび期末レポートの提出などは、manabaを通じて行う

・批判的思考の基礎固めとして、授業に関連した文章を要約する課題を出題する
(講義全体で3題。文章の内容を授業内で解説する。事前・事後学修、および評価方法の項目も参照)

・批判的思考を養うために、要約課題に関連した事柄について各自でテーマを設定し、必要な資料調査などをおこなって、期末レポートを作成する
(期末レポートへの取り組み方は、第1回の講義で説明する。評価方法の項目も参照)
事前・事後学修の内容
/Before After Study
・配布資料を読み、講義動画を視聴して、講義で取り上げた事柄に関する理解と問題意識を深めるとともに、manabaに授業へのフィードバックをおこなう
 
・講義で提示する文章の要約課題に取り組む(講義全体で3題)
 
・期末レポートの執筆に必要な資料調査などをおこなって、期末レポート完成する
 (期末レポートへの取り組み方は、第1回の講義で説明する)
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
(授業資料をmanabaで配信する)
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
『予測の科学はどう変わる?:人工知能と地震・噴火・気象現象』
著者
/Author name
井田喜明
出版社/URL
/Publisher
岩波書店
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
『リスク:不確実性の中での意思決定』
著者
/Author name
バルーク・フィッシュホフ、ほか
出版社/URL
/Publisher
丸善出版
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
『フェイクニュースを科学する:拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』
著者
/Author name
笹原和俊
出版社/URL
/Publisher
化学同人
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
期末レポート(70%)、要約課題(30%)、授業へのフィードバック(最大で20%加点)で評価する。
 
なお、成績評価基準については、第1回の授業で具体的に説明する。
関連科目
/Related Subjects
科学史I,II
文化としての科学a,b
科学技術基礎論I
科学技術と社会b
全学総合講座(大学における教養教育)
全学総合講座(社会の中の科学)
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
各種の科学技術を一般的に理解し、そうした技術の応用が人間の生活、文化、社会がどのような影響、変化を及ぼすかについて分析を行い、見解を提示できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 イントロダクション、科学技術と不確実性 講義全体の構成や履修する際の注意点、および期末レポートへの取り組み方を説明するとともに、科学技術と不確実性について考える。
2 科学技術における予測 自然災害の予測を中心に、科学技術における予測の可能性と課題を考える。
3 科学技術の予測に関わる社会制度
第2回の内容を振り返りつつ、科学技術の予測に関わる社会制度について考える。
4 事故と科学技術 いくつかの代表的な事例を通して、事故の予測という点に注目して、科学技術の可能性と課題を考える。
5 科学技術とリスク 第1-4回の内容を振り返りつつ、リスクという視点から問題を捉え直す。
6 リスクと確率・統計(1)確率を中心に リスクという考えの背後にある確率と統計という考え方・手法について、歴史的な観点も交えながら再考する。第6回は確率を中心に扱う。
7 リスクと確率・統計(2)統計を中心に リスクという考えの背後にある確率と統計という考え方・手法について、歴史的な観点も交えながら再考する。第7回は統計を中心に扱う。
8 確率・統計と人間の思考 人間は、リスクのように確率や統計を含む事柄についての判断を誤りやすいことが知られている。第5-7回で取り上げた事例を振り返りつつ、この問題を考える。
9 情報と科学技術 情報という考え方の歴史を概観することによって、情報と科学技術との関わりを考える。
10 ネットワーク社会のプライバシー 急激に変化するネットワーク社会におけるプライバシーのあり方を考える。
11 デジタルディバイドを考える デジタルディバイドをキーワードとして、ネットワーク社会が抱える問題を考える。
12 フェイクニュースと科学技術 フェイクニュースをキーワードとして、ネットワーク社会と科学技術について考える。
13 ネットワーク社会とリスク 第9-12回の内容を振り返りつつ、リスクという視点から問題を捉え直す。
14 ゼロリスクの呪縛から逃れるために 授業で取り上げた事例を振り返りながら、科学技術の不確実性やリスクとどのように関わっていくかを考える。

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