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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/08/23 現在/As of 2021/08/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
少年法b/JUVENILE LAW b
開講所属
/Course Offered by
法学部総合政策学科/LAW POLICY STUDIES
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/2021 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
水4/Wed 4
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
3,4
主担当教員
/Main Instructor
安部 哲夫

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
安部 哲夫 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
春学期には、加害者としての少年に対する司法的対応について学習しました。秋学期には、その少年事件の背景にある「家庭」や「学校」さらには「社会環境」の場に注目して、当該少年がさまざまな被害をうけている状況にあることに目を向けます。いわば「被害者」としての少年にスポットをあてることで、どうすれば青少年の成長発達権を守り、拡充することができるかという観点から、学びを深めます。
具体的には、青少年保護に関する法令(少年法、児童福祉法、児童虐待防止法、学校教育法、いじめ防止対策推進法、未成年者喫煙・飲酒禁止法、青少年健全育成条例など)や、青少年および青少年相互の諸問題について理解を深めることを目的とし、「少年の福祉を害する犯罪」を中心に講義を進めます。そこでは「家庭」における児童虐待や、「学校」における体罰やいじめ問題、「地域」における青少年育成活動、「社会」における青少年社会環境問題(大人による児童買春・児童ポルノなど)を取り上げます。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
本授業の形式は講義です。原則として教室での対面授業を行います。授業前に、ポータルサイトにアップしてあるスライド等を印刷しておくこと。また参考教材、テキストまたは参考図書は授業に持参することがのぞましい。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
授業日程に沿って、関連教材の下読みを行い、疑問点・質問事項などを整理すること。授業後には、教材及び資料を用いて課題レポートを作成し、論点整理と新たな情報をまとめること。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
新版・青少年保護法[第2版補訂版]
著者
/Author name
安部哲夫
出版社
/Publisher
尚学社
ISBN
/ISBN
978-4-86031-114-8
その他(任意)
/other
2014
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
令和2年版子供・若者白書
著者
/Author name
内閣府
出版社/URL
/Publisher
日経印刷
ISBN
/ISBN
978-4865792331
その他(任意)
/other
2020
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
授業日に毎回提示される課題へのミニレポート(1000字程度)と、授業内での確認小テストを総合して、評価します。前者は、各回5点が標準点です(期限を超えての遅滞提出はマイナス2点、1カ月以上の遅滞はマイナス4点)。内容が劣悪である場合には、3点までの減点、優れたレポートには3点までが加算されます。また後者は2回の確認小テストを予定しています(各20点)。
確認小テストの評価比率は20%、ミニレポートの評価比率は80%です。教室への出席の有無は問いません。
関連科目
/Related Subjects
春学期の少年法aを受講しておくことがのぞましい。
備考
/Notes
参考文献:内閣府『令和2年版子供・若者白書』2020年、内閣府のHPよりダウンロードできます。
到達目標
/Learning Goal
少年法の目的と性格、少年犯罪の原因と対策、学説を正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 被害者としての犯罪少年(はじめに) 少年犯罪の背後にあるものを考える 家庭(親子関係)の問題、学校社会、地域の安全、社会の有害環境など
2 青少年問題と法-概説(少年法と青少年保護法制) 青少年問題を論ずる視点 青少年保護法という視点、少年法(司法)と児童福祉法(福祉)の役割
3 児童虐待とその対策(児童虐待防止法の意義と再編) 家庭内における被害を考える 児童虐待の種別とその背景、児童相談所の役割、虐待死した事例について
4 子どもの権利とは何か(権利条約をどう読むか) 子どもの生きる権利、成長する権利を学ぶ 児童憲章と児童の権利条約
5 いじめ・体罰事件とその対策(裁判例を読む) 過去のいじめ事件、体罰事件から学ぶもの 体罰禁止の意味、いじめ防止対策推進法について、過去のいじめ自殺事例から学ぶ
6 子どもの安全と社会環境 地域社会における子どもの犯罪被害 子どもの安全を脅かすもの、子ども安全条例について
7 児童ポルノ規制のあり方(法の生成と展開) 大人による性的搾取の問題を考える1 児童ポルノ規制(なぜ日本は消極的なのか?)
単純所持の規制について
8 青少年の性行動と法的対応(児童買春・淫行) 大人による性的搾取の問題を考える2 子どもの性的商業的搾取からの法的保護
淫行と自由恋愛について(条例と裁判)
9 青少年の喫煙・飲酒と保護法制 子どもの健康に生きる権利と大人の責任を考える 未成年者の喫煙・飲酒の実情、禁止法はなぜ制定されたか
10 青少年の薬物乱用の実態と対策 子どもの薬物依存をどう防ぐか シンナーや睡眠薬遊びから、大麻や覚せい剤、MDMAへ、近時の大麻栽培と乱用問題
11 有害表現・有害情報と青少年 子どもの成長を阻害するものとしての社会環境を考える 有害図書(犯罪的性描写や残虐表現等)の規制、インターネット、SNS活用の被害について
12 青少年の保護・育成・支援の担い手たち 子どもの成長支援にかかわる人々の現状を学ぶ 非行の発見、街頭補導、少年補導員等の活動について
13 青少年健全育成条例の生成から展開まで 自治体における社会環境の整備の状況を学ぶ 昭和時代の青少年条例整備の足跡をたどる
平成時代の法令整備における条例の役割
14 ドイツの青少年保護法 ドイツの有害図書規制や社会環境の整備に関する法制度を学ぶ 諸外国における青少年保護法制の情況を整理
ドイツの法令整備と社会環境の現況について

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