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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/08/30 現在/As of 2021/08/30

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
言語・教育特殊講義a/SPECIAL LECTURE ON LINGUISTICS AND LANGUAGE TEACHING (A)
開講所属
/Course Offered by
外国語学部英語学科/FOREIGN LANGUAGES ENGLISH
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/2021 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
火3/Tue 3
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
安井 美代子

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
安井 美代子 英語学科/ENGLISH
授業の目的・内容
/Course Objectives
本講義は、英語学科の教育課程の編成・実施の方針(CP)や学位授与方針(DP)が示す「英語の運用能力を養成し、英語圏の言語・文学・文化・社会・国際関係などを理解するための専門知識を身につけた、国際的視野に立つ教養人を育成する」、とりわけ日英語比較統語論分野での分析能力を身につけることを目的にします。
以下の英文を皆さんはどのように和訳するでしょうか。
(1) John said that he was innocent.
wasは過去形なので、単純に「無実だったと言った」とするのは不可能ではありませんが、「無実だと言った」が自然な和訳だと思います。これは中高の英文法で学んだ(はずの!)時制の一致が日本語には適用していないことを示しています。ただし、英語でも従属節が時制の一致に従わない場合があり、(2)は3通りに解釈できます。
(2) John saw the man who was crying.
時制の解釈は節の構造の本質と関わります。日英語の時制解釈を比較することにより、構造と意味解釈の間の原理的関係に「驚いて」もらいたいと思います。シンタクスの入門的論文を読んでから、講義に入ります。

授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
ビデオオンデマンド配信で講義を進めますが、5週目、10週目に対面授業でそれまでの講義内容に関する課題に履修者間で議論しながら取り組みます。また、14週目に教室でのテストを行う予定です。さらにzoomでリアルタイムの討議セッションも設けます。
毎回のオンデマンドのリンク、ハンドアウト配布、レポートの出題と回収はManabaで行います。Webメールなども随時併用します。Webメールは「オプション」の設定で自分の好きなアドレスに転送できます。
ビデオ講義の後半にはレポート課題を出します。講義ビデオ録画のzoom(火3限)に参加出来る人はBreakout Sessionで討議し、オンデマンドで講義を視聴する人はメインルームに残っている履修者の討議にバーチュアル参加して下さい。授業後に各自でレポートとしてまとめ、Manabaに提出します。フィードバックはManaba及びビデオ講義で行います。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
事前にManabaからハンドアウトをダウンロードして予習してください。Manabaのビデオ講義を視聴、もしくは教室での講義後に、レポート課題に各自で取り組み、Manabaに提出してください。(事前学習1時間、事後学習2時間が目安)
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
The Forms of Sentences. In Language: An Invitation to Cognitive Science, Vol.1 Chapter 10.
著者
/Author name
Lasnik, H.
出版社
/Publisher
MIT Press
ISBN
/ISBN
0-262-65044-4
その他(任意)
/other
1995
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
Tense and Aspect. In Edward N. Zalta (ed.) The Stanford Encyclopedia of Philosophy
著者
/Author name
Hamm, Friedrich and Oliver Bott
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
https://plato.stanford.edu/archives/fall2018/entries/tense-aspect/
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
The composition of INFL: An exploration of tense, tenseless languages, and tenseless construction.
著者
/Author name
Ritter, E. and M. Wiltschko.
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
Natural Language & Linguistic Theory 32(4):1331-1386. 2014
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
毎回の授業後にManabaに提出するレポート課題(30%)、2回の授業内課題(20%)、学期末試験(50%)
関連科目
/Related Subjects
シンタクスa,bの既修もしくは併修が望ましい。
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
英語学の特定分野(統語論,音声学,音韻論,意味論,コーパス言語学,機能主義言語学,母語獲得,第二言語獲得,日本語との比較など)に関して専門知識を習得し、分析・論証できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 シンタクスの基礎:基底構造と表層構造 動詞の下位分類について学ぶ
2 シンタクスの基礎:疑問倒置のルール化 規則の構造依存性について学ぶ
3 シンタクスの基礎:否定文と動詞句削除 構文間に観察される平行性について学ぶ
4 英語の単文の時制構造

S(peech time), E(vent time), R(eference time)による分析方法を学ぶ
5 授業内課題(1):単文の時制構造 1−4週の授業内容に関する課題に取り組む
6 複数の時の副詞の可能性
"Yesterday, John had left a week ago"などを分析する
7 日英語の単文の時制構造の比較 英語の小説とその日本語翻訳の中の単文を比較分析する
8 時の副詞節を伴った文の時制構造 "John will sing as we (*will) leave the hotel"などを分析する
9 時制形態素が欠けた節の時制構造 分詞構文などの時制構造を分析する。
10 日英語の補文構造と時制の一致 「太郎は花子が病気だ/だったと思った」や"John believed that Mary was sick"などの従属節の過去時制について学ぶ
11 授業内課題(2):補文の時制構造 6-9週の授業内容に関する課題に取り組む
12 日英語の関係節の時制について 補文節と関係節で時制構造に違いがあるか考察する
13 日英語の複文の時制構造の比較 英語の小説とその日本語翻訳の中の複文を比較分析する
14 復習と学期末試験 春学期の講義を復習し、その理解度を試験で示す

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