シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/08/30 現在/As of 2021/08/30

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
コミュニケーション論特殊講義a/SPECIAL LECTURE ON COMMUNICATION(A)
開講所属
/Course Offered by
外国語学部英語学科/FOREIGN LANGUAGES ENGLISH
ターム・学期
/Term・Semester
2021年度/2021 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
木3/Thu 3
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
柿田 秀樹

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
柿田 秀樹 英語学科/ENGLISH
授業の目的・内容
/Course Objectives
【騙し絵の視覚レトリック】
 視覚レトリック論は現代のコミュニケーション理論で最先端の研究分野と言われています。レトリックはしばしば言葉の芸術と考えられますが、視覚という芸術にも、レトリックが忍び込んでいます。この視覚のレトリックが最も前景化するのが騙し絵と言えるでしょう。この騙し絵の系譜をルネサンス芸術に異議を申し立てる、もうひとつの美術史として考察するのが本講義の目的です。
 騙し絵のレトリックを考えるにあたり、さしあたりその範囲を15世紀ルネッサンス以降、とりわけ17世紀の西洋絵画に重点をおき、絵画の歴史的および文化的な視覚性を考察していきます。考察する視覚論の基軸となるのは遠近法や視覚技術の問題ですが、その歴史を踏まえつつ、絵画が構成する視覚の文化的空間を描きだしていく予定です。遠近法箱(perspective box)や製図法、カメラ・オブスクラ等、様々な技術との関わりの中で変容する絵画の視覚性を歴史的に辿っていくことになります。絵画の視覚領野の中にいかなるルネサンスや透視画法への抵抗があるのかを理論的に考察していきます。

 本授業は、英語学科の学位授与方針(DP)や教育課程の編成・実施の方針(CP)が示す「メディア・コミュニケーションに関する専門的知識や諸理論を修得し、様々な視点からメディアやコミュニケーションを分析、批判的に読み解き、自らの見
解を効果的に表現する」ことの中でも、とりわけ視覚コミュニケーション理論に関する思考・理解力を高めることを目的としています。 
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
 コースの専門科目ですので、各週の主題にあわせて講義します
 授業時間帯に、講義内容や映像資料を視聴してもらい、そのうえで課題を提出してもらいます。
 授業はシラバスに沿って進めていく予定です。毎回教材と一緒に、その日に行うことの順番ややり方と講義内容を記した「講義」ファイルをPortaで配布します。
 「講義」ファイルの指示にしたがって教材を読み、課題を進めてください。毎回授業の最後にその日の復習となる小テストや小レポートなどに答えて、Portaで提出してください。教材に関する問いを出すので、その解答を次回授業前日(水曜日)までにファイルで提出してもらいます。講義から2週間後にフィードバックする予定です。
 詳細は1週目の対面授業でお話ししますので、必ず出席してください。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1)コミュニケーション分野の専門科目ですので、毎週それに関する講義をします。講義内容を読んで、課題の設問に答えてください。

2)Portaを通じて、毎週課題を出します。毎回授業の最後にその日の復習となる小テストや小レポートの課題を出すので、Portaを通じて解答のファイルを期日までに提出してください。

3)視覚メディアとしての絵画を批評し学習する授業です。課題となる絵画の閲覧が必須となります。言及される絵画は、ネット上で参照することができるはずです。

4)授業の時間に加えて、事前に1時間、事後に2時間程度の学修が必要です。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
配布する「講義」ファイルの中に、テキスト・教材が含まれます。
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
 授業の最終日にまとめの課題(20%)を行う予定です。毎回の小テストの課題(80%)とまとめの課題の結果を合わせて、出席状況も鑑みて総合的に評価します。
 課題未提出の欠席は課題の平均点を下げますので、できるだけ全て提出してください。
関連科目
/Related Subjects
コミュニケーション論、視覚コミュニケーション論、コミュニケーション論文献セミナー、メディア文化論、イメージ文化論、交流文化論(トランス・ナショナル・メディア論)、交流文化論(ツーリズム特殊講義)、交流文化論(トランスナショナル文化特殊講義)
備考
/Notes
参考文献:授業で適宜紹介します。
到達目標
/Learning Goal
多様な視点から論じられるコミュニケーション論に関する主題とその諸理論を習得し、分析を行い、見解の提示ができるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 オリエンテーション 講義に関する概要と授業の進め方について 次週に向けての準備
2 視覚技術の変容と視覚の言説に関する講義 ジョナサン・クレーリーの視覚メディア論における古典主義時代(17-18世紀)の表象に関する講義 講義の復習と絵画の閲覧
3 近代の視覚と身体の発明 ジョナサン・クレーリーの視覚メディア論における近代(19世紀以降)の表象に関する講義 講義の復習と絵画(アルチンボルドなど)の閲覧
4 ルネサンス期に表象された王権の自然の支配力 アルチンボルド『ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフII世像』に関する講義 講義の復習と(ルーベンスやミケランジェロなど)の絵画の閲覧
5 美術史のバロック問題 美術史の誕生とマニエリズム、バロックに関する美術史のイデオロギーに関する講義 講義の復習と絵画(ベラスケスなど)の閲覧
6 古典主義の裏返しとしてのバロック ベラスケス『織り女たちーアラクネの寓話』に関する講義 講義の復習と絵画(カラヴァッジョなど)の閲覧
7 バロックの館 カラヴァッジョに見る演劇性 講義の復習と絵(アナモルフォーズ画)の閲覧
8 バロックとしてのアナモルフォーズ キルヒャーやニセロンによるアナモルフォーズ画の原理に関する講義 講義の復習と絵画(アンドレア・ポッツォなど)の閲覧
9 驚異の3D天井画 アンドレア・ポッツォのバロック 講義の復習と絵画(フェルメールやデ・フリースなど)の閲覧
10 北方ルネッサンスと描写術 多様な遠近法と『描写の芸術』――フェルメールやデ・フリースに関する17世紀の視覚性の講義 講義の復習と絵画(ファン・ホーホストラーテンなど)の閲覧
11 生成されるヴァーチャルな視覚 サミュエル・ファン・ホーホストラーテンの騙し絵に関する講義 講義の復習と絵画(ヘラルド・ダウなど)の閲覧
12 視線の両義性――17世紀オランダ風俗画にみる検尿の騙し絵 17世紀オランダ風俗画にみる検尿の騙し絵と医学の眼差しに関する講義 講義の復習と絵画(ヘイスブレヒツなど)の閲覧
13 ヘイスブレヒツと騙し絵のレトリック 『絵画の自意識』とメタ絵画としてのヘイスブレヒツの『裏返しのタブロー』に関する講義 講義の復習と今学期全体の復習
14 まとめ 今学期のまとめ 今学期の復習

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