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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/03/19 現在/As of 2020/03/19

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
労働法特殊研究/ADVANCED SEMINAR ON LABOUR LAW
時間割コード
/Course Code
05893
開講所属
/Course Offered by
大学院/
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
金5/Fri 5
開講区分
/semester offered
通年/Yearlong
単位数
/Credits
4.0
主担当教員
/Main Instructor
石井 保雄
科目区分
/Course Group
大学院科目 研究指導科目

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
石井 保雄 法律学科/LAW
授業の目的・内容
/Course Objectives
 従来、労働法学については、かつてとは異なり、個別的労使関係法ないし労働保護法分野に関心が集まっていた。しかし近時「ワーキング・プア」問題を契機にして、労働組合(ただし企業内組合ではなく、コミュニティー・ユニオン)の存在に再び注目されるにいたっている。そこで今年度は、個別的および集団的労使関係法について、対照的な「立場」にたつであろう二人の研究者による体系書を、それぞれ取り上げ、両者を読み比べることにより、批判的な検討を行ないたいと思う。まず春学期は、土田道夫『労働契約法〔第2版〕』(有斐閣・2017)を取り上げ、そして秋学期には、西谷敏『労働法』第3版(日本評論社・2020)と同『労働組合法〔第3版〕』(有斐閣・2013)を素材にして検討する。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
 演習方式をとる。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
 事前に、該当箇所に示された著者に「見解」について、賛成・反対のいずれかを決めておき、その理由・根拠を考えておくこと。
 事後においては、取り上げた「論点」について、学説・判例の動向を確認すること。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
『労働契約法〔第2版〕』
著者
/Author name
土田道夫
出版社
/Publisher
有斐閣
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2017年
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
『労働法』第3版
著者
/Author name
西谷敏
出版社
/Publisher
日本評論社
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2020年
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
『労働組合法〔第3版〕』
著者
/Author name
西谷敏
出版社
/Publisher
有斐閣
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2013年
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
『労働法〔第12版〕』
著者
/Author name
菅野和夫
出版社/URL
/Publisher
弘文堂
ISBN
/ISBN
978-4-355-31547-3
その他(任意)
/other
2019年
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
ジュリスト増刊『労働法の争点〔第3版〕』
著者
/Author name
角田邦重・毛塚勝利・浅倉むつ子
出版社/URL
/Publisher
有斐閣
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2005年
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
ジュリスト増刊『新・労働法の争点』
著者
/Author name
土田道夫・山川隆一
出版社/URL
/Publisher
有斐閣
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2014年
評価方法
/Evaluation
  おそらく少人数の講義となろうから、基本的には、受講者の通常時の発表内容のあり方を重視し、これを50%とし、講義のなかでの質疑における応答内容50%とする。
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
労働法の分野における特定の研究課題について、学術的見地から精緻な分析・整理を行い、当該内容に関連して学術的に高度な議論を自立的かつ体系的に展開できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 労働契約法の基本的考え方  現行労働契約法の内容を確認する。
2 労働契約における権利義務  労働者・使用者双方が労働契約締結を通いて、いかなる権利と義務を持つにいたるのかを理解する。
3 労働契約の成立  労働契約の成立過程とそのなかで生じうる法的紛争について、理解する。
4 労働契約の展開  労働契約の展開過程のなかで生じる紛争中、賃金に関連するものを扱う。
5 労働契約の展開  労働契約の展開過程のなかで生じる紛争中、労働時間・休憩・休日に関連するものを扱う。
6 労働契約の展開  労働契約の展開過程のなかで生じる紛争中、使用者の人事権限に関わるものを扱う。
7 労働契約の展開   労働契約の展開過程のなかで生じる紛争中、企業秩序と懲戒に関する法的紛争を理解する。
8 労働契約の展開  労働契約の展開過程のなかで生じる紛争中、労働者の健康と安全に関わる法的問題を理解する。
9 労働契約の変動  労働契約の変動、とくに分割・合併に関連する法的紛争について理解する。
10 労働契約の終了  労働契約の終了に関わる法的課題について理解する。
11 女性労働者の労働契約  女性労働者に関わる法的紛争について、検討する。
12 非典型労働者の労働契約  パート、派遣、有期雇用に関わる労働契約紛争をとりあげる。
13 国際的労働契約  外国企業とのあいだで締結された労働契約に関わる労働契約紛争について、理解する。
14 労働契約の紛争処理システム  個別労使紛争の解決機関としても、ADRを取り扱う。
15 労働基本権の保障  いわゆる労働三権、すなわち団結権・団体交渉権・団体行動権の意義を理解する。
16 労働基本権の保障  労働基本権が制限されている公務員・公共部門労働者の問題を理解する。
17 団結権と労働組合  団結権保障の法的意義について検討する。
18 団結権と労働組合  団結権の主体である労働組合内部運営について検討する。
19 不当労働行為  団結権保障制度としての不当労働行為の仕組みについて、検討する。
20 不当労働行為  不当労働行為制度に関する救済機関としての労働委員会について検討する。
21 組合活動  日常的な組合活動について、検討する。
22 組合活動  使用者に対する圧力行動としての組合活動について、検討する。
23 団体交渉  団体交渉をめぐる法的紛争とその論点について理解する。
24 団体交渉  団体交渉と労使協議制との関係について、検討する。
25 労働協約  労働協約の規範的効力をめぐる法的紛争例を検討する。
26 労働協約  労働協約の拡張適用をめぐる法的紛争について検討する。
27 争議行為  労働者の争議権行使に関わる法的課題について、取り上げる。
28 争議行為  使用者側の争議対抗行為の法的意味について、検討する。

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