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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
自然・環境・人間1(科学技術基礎論Ⅱ)/NATURE,ENVIRONMENT AND HUMANITY1(FUNDAMENTAL STUDIES IN SCIENCE AND TECHNOLOGY II)
開講所属
/Course Offered by
大学全カリ総合科目/
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
金2/Fri 2
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
野澤 聡

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
野澤 聡 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES
授業の目的・内容
/Course Objectives
 この講義では、われわれにとって身近な事例の背後にある科学技術に注目し、その基本的な考え方や歴史的背景を探ることによって、科学技術が内包する問題点と可能性を学ぶことを目的とする。また、こうした学びを通じて、文章を正確に読み解くとともに、それに基づいて自分の考えを論理的な文章で表現するという仕方で、批判的思考(critical thinking)を磨くことも併せて目的とする。

 現在の科学技術は、専門分化が極度に進行しているため、科学技術の専門家でさえ自分の専門分野以外のことは分からないことが増えている。だが、現在に生きるわれわれは、知らないうちに科学技術の成果を利用したり、科学技術的なものの見方や考え方の影響を受けたりしている。また、われわれが直面する問題を解決するためには、文系・理系という枠を超えて、様々な分野の人々と協働することがますます必要になっている。

 この講義では、科学技術を歴史的に探究する科学技術史と、複雑化した現代の科学技術と社会との関係を探求する科学技術社会論という二つの学問分野をベースとして、科学技術を様々なコンテクストの中で捉えることによって、科学技術の問題点と可能性を見出すとともに、科学技術のあるべき姿を受講生とともに考える。

 こうした複雑な問題に取り組むためには、批判的思考が不可欠である。本講義では、情報源となる文章を正確に読み解くとともに、それに基づいて自分の考えを論理的な文章で表現するという仕方で、批判的思考を磨く機会を提供する。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
・Zoomによるオンライン授業を実施する

・授業に関する連絡、資料の配布、期末レポートなどの課題の提出はすべてmanabaでおこなう

・第1回の授業では、講義全体の説明、学修の仕方、期末レポートへの取り組み方、成績評価などについて説明するので、かならず出席すること
(こうしたことを体系的に説明するのは第1回のみ)

・パワーポイントを用いた講義形式を主体として授業を進めるが、学生は授業中に考えたことや疑問点などをノートに取ることが求められる

・文章を正確に読み解くとともに論理的な文章で表現する技能の向上を図るため、授業に関連した文章を読み解いて、課題を文章でまとめる
(課題は講義全体で6題程度。下記の事前・事後学修、および評価方法の項も参照)

・文章を正確に読み解くとともに論理的な文章で表現する技能の向上を図るため、授業に関連して教員が指定した文章を読み解いて要約するとともに、必要な資料調査などをおこなって期末レポートを作成する
(評価方法の項も参照)

・出席は各自の自主管理とするが、講義内容を十分に理解するためには、講義への継続的な出席が前提となる
事前・事後学修の内容
/Before After Study
・シラバスの内容を十分に把握するとともに、manabaにアップロードされる連絡や資料に目を通しておく

・授業資料や各自で作成したノートを見直して、理解を深める

・授業内に指定した方法で、授業へのフィードバックをおこなう

・ほぼ2週に1回の割合で出題する課題(授業に関連した文章を読み解き、課題を文章でまとめる)に取り組む(講義全体で6題程度)

・授業で提示するテーマについて、参考資料を正確に読解し必要な資料調査などをおこなって、期末レポートを作成する
(期末レポートへの取り組み方は、第1回の授業で説明する)
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
『予測の科学はどう変わる? 人工知能と地震・噴火・気象現象』
著者
/Author name
井田喜明
出版社/URL
/Publisher
岩波書店
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
『リスク 不確実性の中での意思決定』
著者
/Author name
バルーク・フィッシュホフ、ほか
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
『フェイクニュースを科学する 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』
著者
/Author name
笹原和俊
出版社/URL
/Publisher
化学同人
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
授業で出題する課題(40%)と期末レポート(60%)で評価する。
関連科目
/Related Subjects
科学技術基礎論I
科学技術と社会b
科学史I、II
文化としての科学b
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
自然、環境、人間に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民にふさわしい概括的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 イントロダクション、科学技術と不確実性 講義全体の構成や履修する際の注意点、および期末レポートへの取り組み方を説明するとともに、科学技術と不確実性についても説明する。
2 科学技術における予測 自然災害の予測を中心に、科学技術における予測の可能性と課題を考える。
3 科学技術の予測に関わる社会制度
第2回の内容を振り返りつつ、科学技術の予測に関わる社会制度について考える。
4 事故と科学技術 いくつかの代表的な事例を通して、事故の予測という点に注目して、科学技術の可能性と課題を考える。
5 科学技術とリスク 第1-4回の内容を振り返りつつ、リスクという視点から問題を捉え直す。
6 リスクと確率・統計(1) リスクという考えの背後にある確率と統計という考え方・手法について、歴史的な観点も交えながら再考する。第6回は確率を中心に扱う。
7 リスクと確率・統計(2) リスクという考えの背後にある確率と統計という考え方・手法について、歴史的な観点も交えながら再考する。第7回は統計を中心に扱う。
8 確率・統計と人間の思考 人間は、リスクのように確率や統計を含む事柄についての判断を誤りやすいことが知られている。第5-7回で取り上げた事例を振り返りつつ、この問題を考える。
9 情報と科学技術 情報という考え方の歴史を概観することによって、情報と科学技術との関わりを考える。
10 ネットワーク社会のプライバシー 急激に変化するネットワーク社会におけるプライバシーのあり方を考える。
11 デジタルディバイドを考える デジタルディバイドをキーワードとして、ネットワーク社会が抱える問題を考える。
12 フェイクニュースと科学技術 フェイクニュースをキーワードとして、ネットワーク社会と科学技術について考える。
13 ネットワーク社会とリスク 第9-12回の内容を振り返りつつ、リスクという視点から問題を捉え直す。
14 ゼロリスクの呪縛から逃れるために 授業で取り上げた事例を振り返りながら、科学技術の不確実性やリスクとどのように関わっていくかを考える。

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