シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
ことばと思想1(言語学)/LANGUAGE AND THOUGHT1(LINGUISTICS)
開講所属
/Course Offered by
大学全カリ総合科目/
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
木4/Thu 4
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
浅山 佳郎

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
浅山 佳郎 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES
授業の目的・内容
/Course Objectives
 言語学の入門となる授業である。言語学を形成する下位分野の音韻論,形態論,統語論などについて,その内容を概説するのではなく(それもどこかで触れることにはなるが),言語とはどういう「問題」なのか,言語を学的対象とするとはどういう「営為」なのか,といった,よりおおきな視点から「言語学」を把握することが目的である。
 英文の入門テキストを使用するが,日本語を分析対象として念頭におきつつ,しかし個別言語としての日本語の問題ではなく,人類にとっての一般的な「言語」の問題として考える。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
 授業は,ZOOMを利用してリアルタイムで実施する。資料の配布や学習の指示はManabaを通じて行う。

 各回の授業には,まずテキストの指定箇所を事前に読了し,テキストの内容に関する質問を準備して臨まれたい。
 授業内では,それらの質問に対する回答を最初におこなう。さらに必要に応じて浅山によるテキスト内容に関わる講義がおこなわれる。あわせておおよそ30程度を想定する。
 つぎに,授業内でテキスト内容に沿った課題が出されるので,それについてひとりひとりが考え,その内容を授業内小レポートとして記述する。あるいは必要な場合はZOOMのブレイクアウトセッションを利用したグループ討議もあわせて行う。おおよそ30分程度を想定する。
 最後に,数名の学生を指名するので,自分の考えた,あるいは議論した内容を朗読発表する。必要に応じて質疑応答もおこなう。おおよそ40分程度を想定する。
 
事前・事後学修の内容
/Before After Study
 毎回のテキスト(英文)の指定箇所を読了することがまず要求される。さらに担当者を義務的に指名するので,指名された学生は,Manabaで質問を提出することも要求される。おおよそ毎回3~4時間程度の予習が必要となる。
 事後には,授業であつかった問題について,クラスメートの解答を参考に再考することが奨励される。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
Linguistics : Why it matters
著者
/Author name
Geoffrey K. Pullum
出版社
/Publisher
Polity
ISBN
/ISBN
978-1509530762
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
言語学講義―その起源と未来
著者
/Author name
加藤重広
出版社/URL
/Publisher
筑摩書房(ちくま新書)
ISBN
/ISBN
978-4480072092
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
外国語を学ぶための言語学の考え方
著者
/Author name
黒田龍之助
出版社/URL
/Publisher
中央公論新社(中公新書)
ISBN
/ISBN
978-4121023636
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
本当にわかる言語学
著者
/Author name
佐久間淳一
出版社/URL
/Publisher
日本実業出版社
ISBN
/ISBN
978-4534051370
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
(1)期末レポート(40%);授業内容に基づいて,言語学とは何が問題かについてレポートの提出を求める。4段階,S(100点),A(88点),B(77点),C(66点)で評価し,40点満点に換算する。なお未提出は0点とする。
(2)授業内小レポート(40%);毎回の授業内小レポートを,2段階,A(10点)とB(7点)で評価し,総計を40点に換算する。なお未提出は0点とする。
(3)授業活動の積極性(20%);義務的に指名するテキストへの質問を20%相当に換算して,成績に算入する。なおこの評価における質問1回分の点数など詳細は,履修者数が確定してからあらためて決定する。
関連科目
/Related Subjects
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
ことばと思想に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民にふさわしい概括的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 言語学を学ぶこと テキストの紹介と授業のすすめかたについての説明,および言語学の見取り図とテキストとの関係を概説する。 シラバス,およびテキストの「Preface」を読了しておく。
2 人間の言語 人間に固有の特質としての言語が動物のコミュニケーションとどう違うかという問題を考える。 テキスト第1章「What Makes Us Human」の p.1~p.7 を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
3 世界の言語 世界のなかの言語の多様性,特に危機に瀕している言語的マイノリティの問題を考える テキスト第1章「What Makes Us Human」の p.7~p.18 を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
4 文法 文法とは人間の言語にとって何か,また文法に対する「恐怖症」はなぜおこるか,という問題を考える テキスト第2章「How Sentences Work」の p.19~p.31を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
5 言語直感 人間の文法を支持してている言語に対する直感的判断とは何か,それが人間の言語獲得どう関わるかという問題を考える テキスト第2章「How Sentences Work」の p.31~p.38を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
6 意味 単語とは何か,その意味はどのように多様かという,言語の「意味」の基本的な問題を考える。 テキスト第3章「Words, Meaning, and Thought」の p.39~p.47を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
7 言語と世界観 言語がヒトの世界認識を決定するというサピア=ウォーフの仮説の問題をとりあげて,それが成立しないことを論ずる。 テキスト第3章「Words, Meaning, and Thought」の p.47~p.57を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
8 言語の処理 発話を聴取してその意味を処理するというプロセスが,実際にはどのように行われるかという問題を考える。 テキスト第3章「Words, Meaning, and Thought」の p.57~p.65を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
9 言語変種 社会における多様な言語変種のありかたと,それに対する社会的な問題を考える。 テキスト第4章「Language and Social Life」の p.66~p.76を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
10 サインランゲージ 世界中の多様な言語の社会的な相互関係から,手話などより多様な言語にありかたについて考える。 テキスト第4章「Language and Social Life」の p.76~p.82を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
11 機械の言語処理 機械翻訳あるいは機械との会話など,コンピュータによる言語処理とはどのようなものかという問題を考える。 テキスト第5章「Machines That Understand Us」の p.83~p.93を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
12 自然言語 自然言語すなわち人間の言語の全体的な特性はどこにあるのかという問題を考える。 テキスト第5章「Machines That Understand Us」の p.93~p.108を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
13 機械と自然言語 将来にわたって,機械による言語処理と人間の言語とがどのように関わるかという問題を考える。 テキスト第5章「Machines That Understand Us」の p.108~p.121を読了しておく。なお必要に応じて質問を提起しておくことも求められる。
14 議論のまとめ 言語学とは何を問題とする分野なのか,その対象である言語とは何か,ここまでの議論から考えられることをまとめる。 テキストの「Conclusion」を読了しておくとともに,自身の「Conclusion」を考えておく。

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