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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
児童サービス論/LIBRARY SERVICES FOR CHILDREN AND YOUNG ADULTS
開講所属
/Course Offered by
大学免許/
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
木2/Thu 2
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
井上 靖代

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
井上 靖代 経営学科/MANAGEMENT
授業の目的・内容
/Course Objectives
目的(ねらい) :
子どもやヤングアダルトと称せられる10代の図書館利用者に対する戦略的で効果をあげるべき図書館プログラムを企画・実施し、評価に耐えうる内容を考えられる図書館専門職としての児童担当司書・YA担当司書を養成することを当該科目の目的とする。さらに幅広く、多くの児童書やYA向け資料を読み、評価し、子どもたちに伝えられる手法を把握することを目標とする。

概要:
(1) 図書館サービス対象者である子どもやヤングアダルト(10代)について知る
(2) 図書館資料としての子どもやYA向け資料について知る
(3) 図書館サービスとして子どもやYAと資料とを結びつける活動の企画や実施、評価方法について知る
(4) 地域や学校などとの協働活動について知る、ことを学習する。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
講義と演習の組み合わせになる。
絵本や児童書、10代向けの資料など幅広く多岐にわたる図書館資料の「定番」を、授業開始までにあらかじめ出来るだけ多く読み直しておくと授業が理解しやすい。実家に絵本や児童書等を残している人は取り寄せておくとよいかもしれない。大学図書館にも絵本や児童書・10代向けの資料をある程度所蔵していますが、公共図書館のように別置していない(外国語の絵本のみ別置排架)ので、余裕のある時に探して借りて読んでおいてください。若干(50冊だけ)児童書の電子書籍が、大学図書館10月から利用できるようになります。活用してください。また、駅前の草加市立図書館をはじめ、いくつかの公共図書館では、児童・YA図書の電子書籍を貸してくれるところもあります。確認して利用手続きをとっておいてください。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
・テキストの当該学習単元にあたる章を読んでおいてください。0~18歳向け絵本・児童書等の定番の資料を読みなおしておいてください。そのほうがあ授業が理解しやすいと思います。
書評を作成することが課題の一部になっているので、これらの本を単に読むだけでなく、批判的に読むようにしてください。そのために、社会史や宗教学、心理学(発達心理学など)、昔話などを扱う民俗学・民族学、色彩学などの分野の研究書を読むなり、大学で関連する科目があれば受講するなりして準備してください。絵本を見るためにシンボル事典などを利用することも考えられます。
・公共図書館の児童室やYAエリアなどを見学しておいてください。授業内容が理解しやすくなります。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
児童サービス論 新訂版
著者
/Author name
出版社
/Publisher
日本図書館協会
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2020年3月
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
図書館ハンドブック 第6版補訂2版
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
日本図書館協会
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
2016年刊
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
『読書の発達心理学』
著者
/Author name
秋田喜代美著
出版社/URL
/Publisher
国土社
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
『絵本の魅力』
著者
/Author name
吉田新一
出版社/URL
/Publisher
日本エディタースクール出版
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
1984年刊(絶版ですので、図書館で探してください)
評価方法
/Evaluation
課題60%、授業での発表40%
教育実習・介護体等験は欠席届を提出してください。
また、課題および演習課題はすべて提出していることが前提条件となりますので、教育実習等で演習の単元を休まざるをえない人は申し出てください。別途、追加課題をお願いします。

関連科目
/Related Subjects
「図書館サービス論」「図書館情報資源概論」「図書館情報資源特論」「図書館サービス特論」「読書と豊かな人間性」
ほかに、心理学、社会学、民俗学・民族学、文学などの分野の科目を受講しておくとよいでしょう。昔話などを扱っている科目もよいかもしれません。具体的な科目名は全体の講義概要で探してください。また、絵本は総合的な美術作品としても読み取ることができるので、芸術関係の科目もいいかもしれません。
備考
/Notes
テキスト:『児童サービス論』日本図書館協会・刊 2020年3月刊(予定)
参考文献:『図書館ハンドブック 第6版補訂2版』日本図書館協会・刊 2016年

詳細な参考文献リストや課題図書リスト、スケジュールなどは最初の授業で配布します。
到達目標
/Learning Goal
児童や10代の図書館利用者(潜在的利用者含む)を専門に担当する司書に必要な知識を習得し、それらの人々を対象とした図書資料収集やサービス活動に関して計画を立案できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 図書館の意義と使命。民主主義社会・地域社会と図書館の役割。図書館サービスとは何か。 図書館概論と同じく図書館の意義と目的・使命について確認したうえ、児童サービスの位置づけについて確認する。 「図書館法第3条」「図書館の設置及び運営上の望ましい基準(文部科学省)」を読んでおくこと。
2 子どもの発達と読書。読書と「読・書」
サービス対象者の把握
公共図書館での児童・YAサービスとは何か、について理解する。 テキストの単元で、子どもと子どもをとりまく社会環境についての部分を読んでおく。
3 図書館資料;資料選択のポイント(フィクション) 絵本 <課題①> 乳児から学齢期児童向けの絵本と高校生以上大人向けのアート絵本との違いについて把握。 よく読まれている絵本やあなた好きな絵本が、乳幼児の発達段階に則したものかどうかを批判的に読み直してください。テキストの絵本に関する単元を読んで参考にしてください。
4 図書館資料;資料選択のポイント(フィクション) 児童書からYA本まで <課題②> 学齢期から中高生向けの読み物を図書館でどう選択していくか。 学齢期から10代の発達段階や社会環境などを考えたテーマの読み物は何かを考えてリストを作成しておいてください。演習でブックトークしてもらいます。
5 図書館資料;資料選択のポイント(ノンフィクション、知識の本、学習資料、など。<課題③> 学齢期から中高生では学校の課題で調査が求められる。議論するためには裏付けとなるデータや事例が必要となる。どのような資料を選び提供するのか。図書館としての選択ポイントを把握する。 小学校から高校までの教科書を読んで、現状での学習単元を確認しておく。また、新聞雑誌記事DBで何が話題になっているかも確認しておく。
6 小学校高学年から中高生を対象としての資料紹介(1) <口頭発表→課題④> ブックトークの実践ー図書館員として何を選ぶのか? 授業中に各自ひとりずつ紹介してもらうので、紹介する本(最初の1冊)を準備しておく。
7 小学校高学年から中高生を対象としての資料紹介(2) <口頭発表→課題⑤> ブックトークの実践ー図書館員として何を選ぶのか? 授業中に各自ひとりずつ紹介してもらうので、紹介する本を準備しておく。
8 児童・YAサービスの業務 <課題⑥> 公共図書館での児童向け・10代向け・障害児向け・外国人児童向け・不登校児や施設収容児などへの図書館サービスを把握する。 公共図書館HPを検索して、現場でどのような児童YAサービスをおこなっているか調査しておく。
9 学校・学校図書館への支援-学習支援、情報提供・資料提供、探究学習や課題解決型学習の支援 <課題⑦> パスファインダーや資料リスト等を準備して学校支援をおこなう手段について、把握し、実践できること。 公共図書館での学校・学校図書館支援の実態を調べておく。あなたの出身校(小・中・高)は公共図書館の支援を受けていましたか?
10 アウトリーチ・サービス(特別支援の必要な子どもたちへのサービス、地域との連携など)<課題⑧> 特別な配慮が必要な子どもやYAを対象にしたサービスの現状と課題について理解する。 公共図書館HPを検索して、特別な配慮を必要としている子どもたちにどのような活動を実施しているか確認しておく。
11 子どもたちの知的自由と図書館活動をめぐる諸問題(1)<授業内演習> 子どもにとって「よくない」とされて、検閲されたり、図書館にクレームがくることは多い。その実例と課題について理解する。 子どもにとって「よくない」とされて、検閲されたり、図書館にクレームがくることは多い。その実例と課題について理解する。
12 子どもたちの知的自由と図書館活動をめぐる諸問題(2)<授業内演習 →課題⑨> 子どもにとって「よくない」とされて、検閲されたり、図書館にクレームがくることは多い。その実例と課題について理解する。 配布した資料リストのなかで、議論になった本を読んで検討する。
13 児童YAサービス業務計画の策定と実施 資料を子どもたちの手に伝えるために現場の図書館ではどのような活動を計画化しているかを把握する。 図書館法以外に法政策として、児童YA向けの読書振興や情報検索など、何があるかを調査しておく。
14 まとめ <課題⑩> 児童YAサービスに関して、資料・利用者・担当者・場所などについて再確認する。 最終課題作成・提出

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