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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
読書と豊かな人間性/READING GUIDANCE AND HUMANITIES
開講所属
/Course Offered by
大学免許/
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
金2/Fri 2
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
井上 靖代

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
井上 靖代 経営学科/MANAGEMENT
授業の目的・内容
/Course Objectives
<授業目的・目標> 「読書」とはなにか。読む・書くことであるが、学校という教育現場ではどのように読み解くか、をどう指導していくのかが課題となる。
 2020年以降の新学習指導要領では複数の総合学習科目が新設予定であり、他者との議論等を通じてのアクティブ・ラ-ニングを指導する。その基本となるのは調査分析にもとづく自己意見の表現である。文章を読み取り文章で表現する力が求められる。この言語教育・リテラシー学習の基本である子どもの読書を推進するため、学校教育のなかで言語教育担当教員のみならず、すべての教員の調整役=コーディネーターとしての学校図書館司書教諭は重要な役割を担っている。
 この科目ではその役割をはたすため、どのような読書資料があるのか、そしてその読書資料をどのように言語教育やリテラシー教育に活用するのかを学び、かつ学校内外での調整役としての役割と責任を学習する。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
講義と演習の組み合わせになる。各受講生には口頭発表をしてもらい、それを受ける形で演習課題をManabaに提出してもらいます。

教育実習や介護体験で、演習に参加できない場合でも、少なくとも課題を提出してもらう。あらかじめ予定がきまったら連絡してください。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
 大学図書館や公共図書館等で絵本や児童書・10代向け資料などを検索し、借りれるかどうか確認しておく。手続きが必要な場合にはあらかじめ利用登録をしておく。
 ついでにその図書館が学校や学校図書館に対して、どのような支援活動をしているのか調べておくとよい。
 教育実習生は教育実習先の学校近くの公共図書館のサービス状況を把握しておくと、教育実習での教材支援を受けられるかもしれません。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
雑誌「学校図書館」(月刊)
著者
/Author name
全国学校図書館協議会
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
・口頭発表など授業参加 30%
・演習課題 70%

試験はしません。演習中心の評価となります。
教育実習・介護体験は実習届を提出してください。それ以外は自己管理範囲です。出席は確認しますが、評価対象ではありません。授業参加しても課題を出し損ねる方がおられるので、確認のためです。
関連科目
/Related Subjects
「児童サービス論」

発達心理学や教職心理学、文学概論などの科目での学習内容が参考になるでしょう。児童文学や絵本関連科目は開講されていませんが、民俗学・民族学、昔話、ジェンダー論などの科目は関連してきます。可能であれば受講してください。
備考
/Notes
テキスト:なし。必要に応じて資料を配布する。

参考文献:雑誌 全国学校図書館協議会『学校図書館』
到達目標
/Learning Goal
「読む」(リーディング)と「書く」(リテラシー)という読書力養成を目的とする授業を構築するための技能を習得し、学習者に対して適切な読書指導ができるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 はじめに; 読書と読む・書く 子どもの読書状況, 読む・書くという識字力・読書力について考える。
国語教材としての読書資料と個人の成長の糧としての読書資料
「学校図書館読書調査」(全国学校図書館協議会), PISA調査(国立教育政策研究所), 子供の読書活動の推進等に関する調査研究
2 読書心理と読書傾向
⇒課題①
国語での読書指導と個人の読書の自由としての読書 国立青少年教育振興機構調査報告「子どもの読書活動の実態とその影響・効果に関する調査研究 報告書, 「子どもの読書活動と人材育成に関する調査研究」
3 絵本を選ぶ  読書資料としての絵本を読みなおして考える読書 読書資料としての絵本について考える。絵本の基礎。すぐれた絵本を選ぶ。その選択基準は? 定番とされる絵本,特に昔話を取り上げた絵本を読んでおいてください
4 (演習1)絵本を利用してのリテラシー育成 ⇒口頭発表、課題② 男性性・女性性を無意識に育てる絵本は妥当か? 幼児向け絵本を大人として読むと何が読み取れるのか? 人種・民族・マイノリティ差別性を助長している絵本は妥当か? 父親の登場が少ない絵本の問題点を考える。  若桑みどり『お姫様とジェンダー  アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門』(ちくま新書)筑摩書房,2003, マーク・エリオット 著『闇の王子ディズニー』(上・下)草思社,1994
5 (演習2) 絵本を利用してのリテラシー育成
⇒口頭発表、課題③
中高生向けに絵本を読みなおしてもらい,教室で生徒たちにお互いに議論して,別の読み方などを見出してもらえるように,指導案を考える 絵本を選んでおいてください。図書館で借りておいてください。中高生に考える読書=読解力育成を促す絵本を複数準備してください。授業でグループにわかれ紹介し、どのように指導していくのかを説明します。
6 読書資料としての児童・ティーンズ文学  自由読書と課題学習としての読書 発達段階にあわせての読書資料選択。読解力育成
ブックトークの技法と実践。ビジュアルなイメージと言語能力の育成
定番とされている児童文学・ティーンズ向け文学作品を読んでおく。
7 読書資料としてのノンフィクション  読解力育成としてのノンフィクション ノンフィクション資料の種別と選択 レファレンスとノンフィクション 探索学習や総合学習と読解力 NDC0~8類にあたるノンフィクション資料にはなにがあるのか確認しておく。中高生の教科単元の関連図書は?
8 (演習3) 中学生に勧めたい作品のブックトーク演習 ⇒口頭発表、課題④ どの本(フィクション NDC9類中心)を中高生に読んでもらいたいのか。テーマを設定し,おすすめの本を3~5冊程度選んで紹介(ブックトーク)する。 読まないと言われる中学生に紹介するフィクションを3~5冊選んでおく。
9 (演習4) 中学生に勧めたい作品のブックトーク演習 ⇒口頭発表、課題⑤ どの本(ノンフィクション)を中高生に読んでもらいたいのか。テーマを設定し,おすすめの本を3~5冊程度選んで紹介(ブックトーク)する。
読まないと言われる中学生に紹介するノンフィクションを3~5冊選んでおく。
10 子どもたちの知的自由 青少年保護育成条例や子どもの読書をめぐる多様な法律と読書振興団体の活動など子どもの読書をめぐる法政策について考える 「図書館の自由に関する宣言」
学校(図書館)や地域で推薦図書リストに頻繁に取り上げられる本を選び,妥当な評価かどうか考えておいてください
11 子どもたちの知的自由 ⇒口頭発表、課題⑥ 「読ませたくない」とされる図書について司書教諭としてどう考えて対応するのか。 「図書館の自由に関する宣言」
学校(図書館)や地域で推薦図書リストに頻繁に取り上げられる本を選び,妥当な評価かどうか考えておいてください
12 読書力育成の企画・実践, 学校図書館独自での読書振興の技術と方法,など。 絵本の読み聞かせ,ブックトーク(ビブリオバトル),朗読,芝居化(人形劇,紙芝居,演劇,放送劇,ダンスなど),ブッククラブ,ビジュアル化との組み合わせ(ポスター, 栞,POP,ブックカバー,帯紙)など。 多様な読書支援の実例をWebや新聞・雑誌記事から探しておく。どのような読書効果が期待できるだろうか。
13 学校図書館・家庭・地域での読書と公共図書館との協働 イエドク(家読)などの読書振興活動。団体貸出,移動図書館(BM=Book Mobile),学校訪問,読書支援ボランティアの派遣,ブックリストの提供など 公共図書館や読書振興団体がどのような読書支援を学校に対しておこなっているのか調べて、検討する。
14 「読書」活動についての実例 ⇒口頭発表、課題⑦(最終課題) 学校や学校図書館での読書振興活動には何があるのか、公共図書館や地域との協働で実施される読書振興活動には何があるのか。 公共図書館や読書振興団体がどのような読書支援を学校に対しておこなっているのか調べて、検討する。

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