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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
国際経営論a/MANAGEMENT OF INTERNATIONAL BUSINESS(A)
開講所属
/Course Offered by
経済学部経営学科/ECONOMICS MANAGEMENT
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
火1/Tue 1
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
小林 哲也

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
小林 哲也 経営学科/MANAGEMENT
授業の目的・内容
/Course Objectives
グローバリゼーションの原動力の一つは、国境を越えて活動する多国籍企業である。現代企業は、財の生産や流通だけでなく、情報や金融の世界でも、グローバル化を進めている。生産・流通・広告・金融など諸分野での新しい技術・ビジネスモデルの登場により、国際分業が再編成されてきている。AIやロボットなどの登場により、技術と人間との関係も、新たな段階を迎えている。Y.N.ハラリのように、データを独占するエリート+AIによる、新しいカースト社会を予言するものもいる。現代では、グローバリゼーションの展開に関して、文明史的な再考が必要となってきているのではないか。

本講義では、企業の国際化に伴う諸問題を包括的に議論し、グローバリゼーションを理解するための理論的枠組みを提供することを目的とする。前期で主として理論・歴史を取り扱い、後期で産業や企業に関するケーススタディを行うので、通年受講が望ましい。

2020年5月、米国の著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏は、手持ちの米国航空会社の株式を全て売却した。航空需要はすぐには回復しないとの見通しからである。また、中国に生産拠点を置いていた企業の中には、アメリカや日本に生産拠点を回帰させる動きも見られる。経済の効率性よりは、安全保障や生産の安定性を求めるためである。グローバリゼーションの方向性が見通せない時代になったことは、間違いないだろう。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
春学期は、オンライン授業形式となった。通信容量などの点から、リアルタイムにやりとりする形式は難しいと考える。毎回のテーマごとに、記事やデータなどの「一緒に」考える材料を提供し、世界経済や多国籍企業の現状を分析していくことにしたい。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
【予習】新聞・雑誌記事に日常的に眼を配るようにする。
【復習】配付資料について、各自整理・理解するようにする。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
世界経済-大いなる収斂--- ITがもたらす新次元のグローバリゼーション
著者
/Author name
リチャード・ボールドウィン
出版社/URL
/Publisher
日本経済新聞出版社
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
ゆたかな社会
著者
/Author name
J.K.ガルブレイス
出版社/URL
/Publisher
岩波
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
ホモ・デウス
著者
/Author name
Y.N.ハラリ
出版社/URL
/Publisher
河出書房新社
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
2020年度春学期については、遠隔授業となるため、定期試験は行わない。
Portall内で提示する課題にしたがって、感想文・用語説明・小レポートなどの提出により、評価する。
関連科目
/Related Subjects
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
企業の国際経営に関する専門知識を習得し、企業の国際化・グローバリゼーションの様相等について分析のうえ、解説できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 グローバリゼーション---可能性と問題点 世界経済の現状と本講義の目標を解説する。グローバリゼーションは、多国籍企業による世界的な産業の再編成のプロセスでもある。 グローバリゼーションは、進歩/破壊のどちらをもたらしているのか。コロナ禍の影響は、どれほどのものなのか、考えてみよう。
2 現代経済における多国籍企業 企業が国境を越えるのはなぜか。代表的な企業の行う海外直接投資について、議論する。 OECD「多国籍企業行動指針」にはどんなことが述べられているか、調べておこう。
3 巨大企業と「豊かな社会」 産業革命を経て、大企業が産業のプラットフォームと形作るようになってきた。この産業社会にどんな問題点があるのか、考察する。 S.ヴェブレン『有閑階級の理論』など、資本主義の過剰な消費を批判する議論について、考えてみよう。
4 コーポレートガバナンス 企業組織における意思決定はどのように行われているのか。日本や他国のガバナンスは、どう異なっているのか、問題点を探る。 CSR(Corporate Social Responsibility)という用語がある。また「社会的企業」という用語もある。どちらも意味を調べておこう。
5 フォードシステム 大量生産大量消費のシステムは、フォードによって形成されてきた。 チャップリン『モダンタイムス』などは、人間が機械に使われる側面を風刺したもの。「モダーン」は進歩のはずなのに、何が起こっているのか。考えてみよう。
6 日本的生産システム フォードシステムをカイゼンしたものがトヨタ生産方式。その原理を考えてみる。 トヨタ生産方式が、コンビニに生かされている意味など、考えてみよう。
7 情報技術革命と企業組織 ICT革命とは何か。どんなインパクトがあったのか。企業組織、生産技術、ビジネスモデルなどへの影響を考える。 「情報の取引費用」という考え方を調べておこう。
8 新しいビジネスモデルとアーキテクチュア 企業組織が、垂直統合的なものから水平分業的なものに変わるとは、どういうことか。ビジネスモデルとは何か。 「アーキテクチュア」とはどういう概念か。調べておこう。設計思想で通じますか。
9 ハイテク産業と経営戦略 いわゆるハイテク産業は、研究開発の最先端を取り入れたもの?どんな特徴があるのか。 湯之上隆『日本半導体敗戦』を読んで、「敗戦」とはどういう意味か考えてみよう。
10 国際的な産業の再編成とGVC(Global Value Chain) 中国を代表とする新興国の工業化が、近年の国際分業のパターンを決定的にかえた。どのような特徴をもった分業なのか、詳細に分析。 参考文献のボールドウィンのいう「アンバンドリング」について考えてみよう。
11 暴走する資本主義 この主題は、ロバート・ライシュの本のタイトルから取っている。リーマンショックのような金融の暴走、SDGs、ESGなどの要請など、資本主義の直面している課題を考える。 民主党政権時の労働相長官だったロバート・ライシュは、金融資本主義ともいえるアメリカ経済の動向に批判的である。彼の原著タイトルの変遷を調べてみよう(英語原題参照)。
12 まとめ 前期の内容を復習する。日本企業の将来についても、世界のエコシステムのどこに活路を見いだせるのか、などいろいろと考えてみたい。 紹介された新聞・雑誌記事資料を、自分で元記事にあたって読み直しておこう。
13 実施しない 実施しない
14 実施しない 実施しない

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