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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
情報社会論b/INFORMATION SOCIETY(B)
開講所属
/Course Offered by
経済学部/ECONOMICS
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
火2/Tue 2
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
1,2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
梅田 拓也

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
梅田 拓也 経済学科/ECONOMICS
授業の目的・内容
/Course Objectives
 メディア研究と呼ばれる領域は、社会学や政治学や歴史学などの広範な領域にまたがって展開する社会科学の1分野である。メディア研究はさまざまな情報通信技術の仕組み・歴史・利用・影響などについて研究してきた。そのためごく近年の情報社会で起きる問題について考えるためにも、その知見は有用なものとなる。
 本講義では、メディア研究の主要な学説の歴史を学ぶことを通して、現代の情報社会のあり方を見通す力を学ぶ。講義内では、身近なメディア(新聞、テレビ、コンピューター、スマートフォンなど)を利用するときにおきるさまざまな問題を例示し、その問題に関連するメディア研究の学説を取り上げ、その学説からその問題について考察する方法を紹介する。これらを通して、「メディア研究」と呼ばれる学問領域の基礎的な知識を身につけ、そこから情報社会について考察できるようになることを目指す。
 本講義を通して、①情報社会を考えるうえで有用な「メディア論」と呼ばれる領域の主要学説を体系的に学び、②それを踏まえて情報社会を捉えるメディアリテラシーを学び、③身近なコミュニケーションの問題について、メディア論的に思考し表現できるようになる。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
 新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、遠隔授業の形態を採る。
 受講生は、毎週火曜にオンラインで配信される動画を視聴し、また別途補助的に配布される資料を精読し、内容を正確に理解することが求められる。単に動画を観たり資料の内容を読んだりするだけではなく、関連する事項についてネットなどで調べながら主体的に学ぶ姿勢が求められる。
 また各回の資料の内容に関わる課題を課すため、受講生は所定の期限(資料配布から1週間以内を予定)までに解答・提出することが求められる。
 講義資料の配布および課題提出はオンラインで行う。PorTaⅡのほかGoogle Formやmanabaなどの外部アプリケーションを利用するため、受講生はそれらのアプリケーションの利用方法に関して積極的に情報収集することが求められる。
 講義では、目まぐるしく変化し続ける現代の情報社会について扱うため、その都度、最も重要なトピックを取り上げる。そのため社会的状況や履修生からのコメントなどに基づき、授業計画と異なる内容を扱うことがある。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
自らのインターネット利用について振り返っておくこと。可能であれば参考文献を読むこと。配布した資料を読んで復習し、授業内で指示された課題に取り組むこと。詳細は各回の資料で指示する。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
各回で配布する資料を用いる
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
メディア論
著者
/Author name
難波功士
出版社/URL
/Publisher
人文書院
ISBN
/ISBN
9784409001066
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
〈意味〉への抗い―メディエーションの文化政治学
著者
/Author name
北田暁大
出版社/URL
/Publisher
せりか書房
ISBN
/ISBN
9784796702560
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
単位取得認定および成績評価は、各回に課す小課題と期末課題に基づいて行う。
(A)小課題(50点):各回の資料の内容を正確に理解しているかを確認する課題(選択問題または短い論述問題を予定)を課す。問題・提出方法は第1回~第11回の配布資料で指示する。
(B)期末課題(50点):授業全体の目標を達成しているかを確認するための課題(選択問題または論述問題を予定)を課す。問題・提出方法は第12回の配布資料で指示する。
単位取得認定の条件は、①上記の課題の80%以上の提出(課題提出の有無そのものは成績評価には含まれない)かつ、②上記の課題の合計得点が60点以上になることである。成績評価は課題の合計得点に基づいて行う(60~69: C, 70~79: B, 80~89: A, 90~100:AA)。
関連科目
/Related Subjects
秋学期の火曜2限と3限に行われる講義は同内容のものとなっているので、いずれか1つのみ受講可能である。
春学期の火曜2限と3限に行われた「情報社会論a」と併せて受講することが望ましいが、内容的には大きく異なるものであるのでこちらのみ受講しても構わない。
備考
/Notes
特になし。
到達目標
/Learning Goal
情報社会に関する基礎知識を習得し、社会に存在する様々な情報を管理・活用できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 はじめに:メディア研究から見る情報社会 授業全体について説明したうえで、メディア研究と呼ばれる領域がどのような領域なのかを俯瞰的に解説する。
2 複製技術論 ヴァルター・ベンヤミンの複製技術をめぐる議論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
3 マスコミュニケーション論 ポール・ラザースフェルドやハロルド・ラスウェルらのマスコミュニケーションをめぐる議論を紹介し、そこから現代の情報社会の諸問題について理解する。
4 公共圏理論 ユルゲン・ハーバーマスの公共圏理論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
5 技術決定論 マーシャル・マクルーハンらトロント学派と呼ばれるメディア研究の一派の議論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
6 テレビのフロー レイモンド・ウィリアムズがテレビをめぐって行った議論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
7 議題設定理論 マックスウェル・マコームズとドナルド・ルイス・ショーらの提起した議題設定理論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
8 エンコーディング/デコーディング理論 スチュアート・ホールのエンコーディング/デコーディング理論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
9 技術の社会的構成 トレバー・ピンチやヴィーベ・バイカーらが進めた「技術の社会的構成(SCOT)」と呼ばれる議論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
10 文化技術 フリードリヒ・キットラーやベルンハルト・ジーゲルトらの「文化技術」をめぐる議論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
11 社会システム理論 ニクラス・ルーマンの社会システム理論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
12 メディア考古学 エルキ・フータモやユシー・パリッカらの「メディア考古学」と呼ばれる議論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
13 ニューメディア論 アレクサンダー・ギャロウェイやレフ・マノヴィッチがコンピューターソフトウェアについて展開した議論から、現代の情報社会の諸問題について理解する。
14 おわりに:情報社会から見るメディア研究 授業全体の内容を振り返りながら、「メディア研究」と呼ばれる学問領域の可能性と限界について理解する。

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