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授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
ドイツ語圏の文学 b/AREA STUDIES IN GERMAN LITERATURE b
開講所属
/Course Offered by
外国語学部ドイツ語学科/FOREIGN LANGUAGES GERMAN
ターム・学期
/Term・Semester
2020年度/2020 Academic Year  秋学期/FALL SEMESTER
曜限
/Day, Period
火1/Tue 1
開講区分
/semester offered
秋学期/Fall
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
矢羽々 崇

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
矢羽々 崇 ドイツ語学科/GERMAN
授業の目的・内容
/Course Objectives
グリムから現代までのドイツ語圏の子どもと青少年の文学 (Kinder- und Jugendliteratur)を知り,現在の私たちにとっての意味を考えます。
「児童」や「子ども」のための「文学」というのは,日本でもドイツ語圏でも19世紀の発明です。「子どものための文学」の名のもとに,どのような「子ども」と「文学」が求められ,どのように「大人の文学」と区別された(されなかった)のかなどを,具体例をもとに皆さんと一緒に考えていきます。
なお,春学期の「ドイツのメルヒェン」の授業内容と,グリムに関する事項などで若干の重複があります。
授業の形式・方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
基本的にZoomを用いたオンタイムでの講義形式で進めます。連絡には,PorTa II と Slackを使う予定です。
講義では,パワーポイントを使って,関連する時代背景や文化の流れなどを説明します。また,実際の作品を読み,その後で作品の解釈などについて,学生グループでディスカッションします。
授業レポートは,同じ週の土曜日までに提出してもらいます。
事前・事後学修の内容
/Before After Study
授業で扱うオリジナル作品を読んでおいてください。
また,関連する作品も自分で読み進めておくと,授業が数倍楽しめます。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/サイト名
/Title
ドイツの子どもの本 大人の本とのつながり
著者
/Author name
野村泫
出版社/URL
/Publisher
白水社
ISBN
/ISBN
4560080372 / 978-4560080375
その他(任意)
/other
2009年
参考文献等2
/References2
書籍名/サイト名
/Title
ヨーロッパの子どもの本(上下)
著者
/Author name
ベッティーナ・ヒューリマン,野村泫訳
出版社/URL
/Publisher
筑摩書房(ちくま学芸文庫)
ISBN
/ISBN
4480087516 / 978-4480087515
その他(任意)
/other
2003年
参考文献等3
/References3
書籍名/サイト名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
授業時レポート70%,最終レポート30%で評価します。3回以上の欠席は評価の対象としません。
なお,遅刻は3回で欠席1回とみなします。30分以上の遅刻は欠席とみなします。
最終レポートの課題は12月中に発表し,最終授業時までに提出してもらいます。文字数はおおよそ2400字程度。
関連科目
/Related Subjects
春学期の「ドイツ語圏の文学 a 」(ドイツ語圏のメルヒェン)を履修してあると,理解しやすくなります。
備考
/Notes
テキスト:授業前にデータを配布します。できれば,印刷しておいてください。
参考文献:授業時に適宜指示します。
到達目標
/Learning Goal
ドイツ文学に関する専門的な知識、分野特有の思考・研究方法を発展的に習得し、分析を行い見解を提示できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前・事後学修の内容
/Before After Study
1 導入 授業や評価について話します。
2 18世紀までの子どもと青少年の文学 ゲーテ(1749-1832)の子ども時代の読書から,18世紀までの様相を探ります。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
3 「子どもと家庭」のグリム・メルヒェン 子どもと家庭の意味に変化が生じてきた1800年前後のメルヒェンなどの変化を検討します。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
4 さまざまな「ラプンツェル」(グリム以前〜現代まで) グリムによる編集や書き換えの様子を「ラプンツェル」をもとに考えます。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
5 19世紀 〜 アンデルセン(「人魚姫」) 子どもを意識した,新しい時代の創作メルヒェンとして,アンデルセンを検討します。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
6 19世紀 〜 絵本の誕生(『もじゃもじゃペーター』ほか) 子どもという存在や世界の独自性を捉えたH・ホフマンの『もじゃもじゃペーター』を読みます。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
7 19世紀 〜 少女の物語(『ハイジ』) J・シュピリ『ハイジ』と日本のアニメ『アルプスの少女ハイジ』の違いを考えます。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
8 20世紀 〜 動物物語の隆盛(『バンビ』) 19世紀末からの動物を主人公にした物語の一例として,F・ザールテン作『バンビ』を取り上げます。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
9 20世紀 〜 戦争との対峙(『動物会議』) 戦争の無意味さと真正面から向き合った,E・ケストナー『動物会議』を扱います。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
10 20世紀 〜 読者の役割(『はてしない物語』) 戦後ドイツの子ども文学を代表するM・エンデの『はてしない物語』の現代性を考察します。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
11 20世紀 〜 ファンタジーとは?(『魔法の声』) ファンタジーは単なる娯楽なのか,深い意味があるのか。C・フンケの『魔法の声』で検討します。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
12 20世紀 〜 核の問題と子ども文学(『見えない雲』 ) 核の問題を子どもの文学のテーマにすることの意味を,G・パウゼヴァング『見えない雲』で考えます。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
13 日本における受容 誤った「エログロ・グリム」イメージの成立を批判的に検討します。 提示した作品の読み込みや自分なりの読みの深化
14 まとめ 子どもと青少年の文学の意義を検討します。

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