資料紹介

最終更新:2008年2月26日



貴重書コレクション



鈴木信太郎文庫


この文庫は、故鈴木信太郎氏(1895-1970)の御遺族から獨協大学に寄贈された旧蔵書のうち、洋書5,356冊によって構成されている。
ほかに和書1,303冊が寄贈されたが、これは本文庫には含まれない。

本文庫は、二つの軸を持っている。
一つはステファヌ・マラルメ Stephane Mallarme (1842-98) を中心とする十九世紀フランスの象徴派とその周辺の詩人たちの作品であり、いま一つはフランソワ・ヴィヨン Francois Villon(1431-?) を中心とする中世文学のグループである。

本文庫の中の幾つかの作品を紹介すると

  1. 「大鴉」Le corbeau、1875年(ポオ作、マラルメ訳)
    マネによる数葉の美しい墨絵のつけられている大型美本で、限定240部。
    マラルメとマネの自筆署名があり、ヴィクトール・マルグリットという小説家にあてたマラルメの献辞がエクス・リブリスに記されている。
  2. 「ステファヌ・マラルメ詩集」Les poesies de Stephane Mallarme、1887年
    限定47部、内7部は非売品(A〜Gまでの文字入り)。
    残り40部には、1から40まで印刷番号が入っており、所蔵しているのは第38番。
    著者の自筆を石版印刷にした詩人の生前唯一の総合詩集である。
  3. 「半獣神の午後」L'apres-midi d'un faune 初版、1876年(マラルメ作、マネ画)
    表紙は日本の奉書に純金押箔刷。押絵の1葉は美濃紙の2色刷。
    限定195部の内第105番。
  4. 「半獣神の午後」再版、1887年(マラルメ作)
    限定500部の内第169番。
  5. 「半獣神の午後」3版、1887年(マラルメ作)
    上記再版の出来映えに不満だった著者が、初版に則ってその形を縮小して印刷させたもの。
  6. 「海辺の墓地」Le cimetiere marin 初版、1920年(ヴァレリー作)
    限定556部の内第371番。地味だが落ち着いた品格のある出版物。
    「風立ちぬ、いざ生きめやも」の詩句で有名な作品である。
  7. 「B手帖」B. 1910,1924年(ヴァレリー作)
    自筆の写真版で、限定130部の内第41番。
    作者の死後1957年から1961年までに国立科学研究所(CNRS)から29冊の写真版として刊行されたが、生前に公開されたものはきわめて珍しい。
    エドゥアール・シャンピオン書房のために、ごく小部数のみ作られたもの。
  8. 「オード」Odes 1927年(ヴァレリー作)
    ガラニスによるグアッシュ及び銅版画つき。限定301部のうち第35番。
    31番から42番までの12部はシャンピオン書房のための特製版である。

以上のほか当文庫は限定版、私家版および現在入手困難な作品など、貴重な資料を多く含んでいる。

OPACのタイトル検索で、「Fonds Shintaro Suzuki」を入力して検索すると、文庫の書誌データを見ることができます。

またマラルメの1.「大鴉」Le corbeau、2.「ステファヌ・マラルメ詩集」Les poesies de Stephane Mallarme、3.「半獣神の午後」L'apres-midi d'un faune 初版は、CD-Rが作成されており、図書館館内で利用することができます。





ドイツ表現主義文庫


この文庫は、表現主義の文学作品が中心で、多くの初版本が含まれている。
カフカ、ベン、ヴェルフェル、ヒラー、ラスカー=シューラー、トラー、ブレヒト等表現主義文学の中枢を担った錚々たる作家たちの作品が見られ、その相当部分には著者自身の献辞がある。
とりわけ、ラスカー=シューラーの作品群は多彩を極め、彼女の多くの献辞は言うに及ばず、自筆書簡、自筆版画入り限定本までを含む貴重なものである。
更に、ダダイストのものやドイツ表現主義に多大な影響を及ぼした他国の作家の作品も含まれる。

また、必ずしも表現主義の中に数えることはできないが、同時代及びその前後に亘る時代の息吹を生き生きと伝える政治的著作家、労働者階級の作家、反戦主義者、平和主義者、1918〜1919年のドイツ革命にかかわった著作家達の作品も混じっている。

それらの著作家の中には、カロッサ、アイスナー、アインシュタイン、マリア・グラーフ、ヘッセ、ユンガー、カウツキー、ランダウアー、ルクセンブルク、ミューザム、ラデク、ラーテナウ、トゥホルスキー等の名前があり、瞠目に値する。
ミュンヒェン・レーテ共和国関係資料は重要である。

そのほか、カンディンスキー、マルクによる「青い騎士」Der Blaue Reiter, クルト・ピントゥス編集の「人類のあけぼの」Menschheitsdämmerung、叢書「デア・ユングステ・ターク」Der Jungste Tag、豪華な文学・芸術雑誌「マルシヤス」Marsyas等、貴重な資料が含まれている。

OPACの分類番号の検索で、「099.321」を入れて検索すると、文庫の書誌データを見ることができます。


「ドイツ表現主義文庫目録 2007年」(LZHファイル 36.6MB)

このファイルを閲覧するためには解凍(展開)ソフトが必要です。下記に一例を示しますがソフトは、Vectorなどでフリーソフトとして無償で提供されています。

  • ・Windowsの方 +Lhaca など
  • ・Macintoshの方 MacLHA など

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